
Dar es Salaam旅行記〜アラサー女子、アフリカバスひとり旅〜
2024年4月2日から4月4日にかけてのナイロビ滞在の後、そのままダルエスサラームに遊びに行って4月7日まで滞在した。
ダルエスサラームは、大学生の時1年間留学していた思い出の街。馴染み深い街なので、旅行というよりは遊びに行くという感覚に近い。
ただし今回は、飛行機ではなく長距離バス移動に挑戦したということと、実に7年ぶりに行ったところもあり、かなり新鮮で楽しい旅となった。
タンザニアへの渡航を検討している人の中には、
「ダルエスサラームを女子1人で歩くのって危なくない?」
「タンザニア国内のバス移動ってどうすればいいの?」
など、いろいろ不安を抱えてる人も多いと思うので、少しでも参考になったら嬉しい。
ちなみに、私の海外(東アフリカ)経験値、ステータスはこんな感じ。
⚫︎大学4年生の頃、タンザニアのダルエスサラーム大学に1年間留学経験あり
⚫︎新卒1社目は旅行会社、添乗員としてタンザニア・ケニアのサファリツアーに同行経験あり
⚫︎2023年9月からはタンザニアのアルーシャ在住
⚫︎使用言語は英語とスワヒリ語(どちらもある程度は話せますが、そこまで流暢ではありません)
※ある程度現地慣れしているからこその判断などもあるかと思うので、そこも考慮に入れた上で参考にしていただけるとありがたいです!
【DAY1】 ナイロビ〜ダルエスサラーム
ナイロビを8時発のバスで出発。ちなみに、この旅行記の続きです↓
ナイロビ旅行記にも書いている通り、ケニア→タンザニアの国境越えは難なくクリア。しかし、この後に事件(?)が発生する…。
今回、私はナイロビからダルエスサラーム行きのバスのチケットを買ったつもりでいた。
ナイロビ〜ダル間は車でも15時間くらいの道のりで、学生の頃に1回やったことあったし、かなり過酷な旅になることは分かっていたけれど、まあ怖いもの見たさというか。
ところが、ダルの手前も手前、アルーシャというケニアとの国境近くの街(私の自宅がある街)でバスが停まった。(ナイロビに行く時にバスに乗ったのと同じ停留所)
「着いたよ〜」という運転手さん。
え??乗るバス間違えた??と焦る私。当然、言語能力のなさとか、バス旅に不慣れとか、自分由来の原因で何かをしでかしたと思ったのだが、どうやらそうではなかった。
私の前のおじさん「私はモシ(アルーシャの隣町)に行くんですが」
私の隣のお姉さん「私はダルエスサラームに行きます」
私の後ろの男の子「僕はここで降ります」
なんと全員行き先がバラバラだった😂しかもこの人たち、全員外国人観光客ではなく現地の人(タンザニア人かケニア人)で、自分の目的地に直行するバスに乗ったと思っていた様子。
どういうこと😂😂😂確かに以前乗ったことのあるナイロビ発ダル行きのバスとサイズが違いすぎたので、「こんな小さいバスでダルまで行くの?」と心配はしていたのだが。
ダルに向かう私ともう1人のお姉さんは、そこからバス会社の人(?)の自家用車に乗せられる。「まさかこの車でダルまで行くんか??」と仰天したが、さすがにそれはなく、アルーシャ内の別のバス乗り場に連れて行かれた。
どうやらここで乗り換えるらしい。直行便じゃないならはじめから教えてくれよ…。
しかも、この時点で15時くらいになっていたのだけど、次のバスの発車時刻は18時。3時間も待ち時間が発生することが分かった。
え?今日中にダルに着くの無理じゃない??
今日のホテル予約してるんですが???
仕方ないので、アルーシャの街中で時間を潰す。家に帰ってもよかったのだけど、もともと直行する予定だったので、なんか帰りたくなかった。笑(あとわりと街から遠いし…)
旅行中だし、ということで、今まで行ったことがなかった中華のお店で遅めのランチ。住んでる街にも関わらず、旅気分は継続中。
18時にバス停に戻り、バスの旅再開。今回のバスはしっかり大きく、座席にはUSBポートも付いていて、「やっぱり長距離バスってこれだよな…」と納得。
Google mapによると、アルーシャからダルはおよそ600km。車でも10時間以上はかかる計算である。
実際、ダルに着いたのは翌日の早朝6時前。永遠かと思うくらい長かった…。アルーシャでのワンストップ、なんだかんだでありがたかったかも。
タンザニアの夜行バス、若干心配してたけど、昼行バスと比べて客層が悪いということもなく特に危険は感じなかった。問題は、トイレ休憩が異様に少ない(5時間に1回くらい?これは昼行も同じ)ことと、なぜか夜通しミュージックビデオや映画を大音量で流し続けていたこと。

私は長距離移動も騒音もあまり苦にならないタイプなので大丈夫(それでもキツかった)だったけど、気になる人にはまったくおすすめできない。飛行機だったら1〜2時間で着くしな。ただ交通費はかなり浮くので、時間と体力がふんだんにある人、とにかく節約したい人は挑戦してみてください。
【DAY2】 ダルエスサラーム市内
そんなこんなで、ヘロヘロになってダルエスサラームの「ウブンゴバスターミナル」に到着。
朝6時前なのであたりはまだ暗く、当然うろついていい時間帯ではない。
バスを降りると、ボダボダ(バイクタクシー)のお兄ちゃんたちに「どこに行くんだ?」と囲まれた。
早朝すぎてBoltがまだ走ってないんじゃないかと心配してたので、正直ありがたい。
しかしこのボダボダブラザーズ、壊滅的に地図が読めない。「香港ホテルって知ってる?」とGoogle mapを見せるのだが、目的地周辺を拡大すると自分の現在地を見失ってしまうらしく、大混乱。
結局4人くらい集まってああでもないこうでもないと知恵を出し合ってくれたが、ただホテルへの行き方を知ってるかどうかの話し合いで、地図を読める人は誰もいなかった模様😂
タンザニア人、こういうところはなかなかにポンコツだけど、4人がかりで助けようとしてくれる優しさは本当に憎めない(愛すべきポンコツ…)。
ただしケニアとは違い、タンザニアのボダボダのお兄ちゃんは英語が喋れないことも多いので、スワヒリ語でのコミュニケーションが難しい人や道案内で手間取りたくない人はBoltの方がスムーズだろうなぁ。今回は時間帯的に微妙だったけど…。
結局1人ホテルの場所を知ってる人が現れて、どうにかこうにかダルでのお宿「香港ホテル」にチェックイン。24時間フロントが開いていて本当に助かった…。
香港ホテルはその名の通り中国人経営のホテルで、市内の中心にあって1泊20$程度とかなりリーズナブル。部屋はそんなに綺麗じゃなかったけど、まあ許容範囲だし、wifiもストレスなく使えました。

このホテルの最大の魅力は、なんと言っても朝食ビュッフェ!タンザニアの朝ごはんメニューと、中華料理(チャーハン)などが食べられる。しかも、3日間滞在したけど毎日メニューが少しずつ変わった!

同じ価格帯の他のホテルでは、朝食に食パンとコーヒーくらいしか出ないので、これはかなりすごい。
夜行バスの移動でさすがに眠すぎたので、昼頃まで仮眠を取ってから観光へ出発!今回は外国人が集まる海沿いのおしゃれな地区「マサキ」で遊びます。
Make it matter
まず向かったのはおしゃれな雑貨屋さん「Make it Matter」。
ナイロビでの雑貨屋さん巡りが楽しかったので、「ダルにもあるかな〜」とネットで調べて見つかったのがこのお店。塀の中にあって見つけにくかったのだが、無事に到着。

お店の中にはおしゃれな雑貨がたくさん!商品の並べ方もめちゃくちゃセンス良くて、見てて楽しかった〜!



ダラダラのマグカップ、良すぎる…。けど帰りのバスで割れないか心配なので今回は見送り…。いつか飛行機で行った時に買おう…。
The Slipway
次に向かったのが「スリップウェイ」。留学中もよく遊びに行っていた大好きな場所。しかし7年ぶりということもあり、色々変わっていた部分もあった。
まず、おしゃれな店がめっちゃ増えてた!(前からあったのかな?少なくとも私は認識してなかった)
オリジナルテキスタイルを使用した布小物が可愛すぎる「Neema Craft」のショップ。



自分用のポーチや、お友達に渡すお土産を購入しました!ここ本当に可愛かった!!
味のあるタッチでダルエスサラームを描いたイラストが飾られていた「The Green Room」。



このお店では、普段絵とか興味ないくせに3,000円くらいするイラスト集買っちゃった…(散財)。ダルエスサラーム市内の古い建物が描かれたイラスト集で、いくつか見覚えのある建物の絵もあってテンション上がった!インテリアとして飾っても良さそう。
ちょっと高めのこういうお店の他にも、タンザニアの定番お土産であるアフリカ布(キテンゲとかキコイとか)やマグネットとかポーチとかの小物が売ってる区画もありました。留学中はこっちの印象が強かった!
この辺りのお土産はそんなに高くないので、友達に配るお土産とかはここで買うと良さそう。


あと、タピオカドリンクのお店ができてた!タピオカ好きの私、大歓喜。

味も見た目も、アフリカクオリティではない!ただし、お店のお姉ちゃんがくれた紙ストローが細すぎて、タピオカが詰まる…。しかも紙だから、頑張って吸ってるうちにボロボロになった😂結局、普通にカップに口つけて飲むしかなかった笑笑
スリップウェイは外国人がターゲットのショッピングモールなので、タピオカの他にもトルコ料理屋やタイ料理屋なんかがある。
現地食に飽きたり、日本人同士でごはんに行くにはちょうど良さそう!
Tingatinga Art Cooperative Society
ダルエスサラームに行ったら絶対行った方がいいのがここ。通称「ティンガティンガ村」!
ティンガティンガとは、タンザニア発祥のモダンアートで、ペンキを使った鮮やかな色使いと、デフォルメ化されたコミカルなタッチの絵柄が特徴。


こちらの工房では、アーティストさんたちが絵を描いているところを見学したり、アーティストさんたちとおしゃべりしたりして楽しめる。

留学中も何回も訪れていたのだけど、なんだか新しいデザインのものが増えていて驚いた。
動物の体にモザイク調(?)の模様が描かれていたり、

レインボーの模様の動物たちも!

こういうスタイルのティンガティンガは、私の留学中にはなかった気がする。
伝統(と言ってもティンガティンガの歴史はそんなに古くないけど)を継承しつつ、新たな試みもしているんだなぁ、と興味深かった。
今回は買い物はせずに、絵を見たりアーティストさんとおしゃべりだけして帰ってきた。
正直見るだけでも楽しい!!
Coco Beach
お次は、ティンガティンガ村から歩いてもいける距離にある「ココビーチ」。
歩いていてそんなに危険は感じなかった(マサキは外国人居住エリアなので、治安は割と落ち着いてる印象)けど、安全第一の人はダルでは車移動の方がいいかも。
私も後ろから来たバイクにカバンを引ったくられないように用心しながら歩きました。
このビーチ、私が留学していた頃はヤシの木がもっといっぱい生えてたイメージなんだけど、最近ではヤシの木のかわりにめちゃくちゃ屋台が増えている。

あまりにも様変わりしていて、「同じ名前の違うビーチじゃないよな?😅」と思ってしまうほど。

曇っていたこともあって、海はそんなに綺麗じゃなかったけど、どこまでも続く砂浜を歩くのは気持ちがいい!
今住んでるアルーシャは標高の高いエリアの街なので、海辺の街に来るとアルーシャにはない開放的な雰囲気を感じる。
日も暮れてきたので、海を見ながら夕食を食べることに。海岸沿いにずらっと店が並んでいて、正直どの店がいいのか分からない。
結局、客引きがしつこかった店に入ってしまったけど、もうちょっとしっかり見て選びたかった…。
それでも、案内してくれた席からは海がよく見えて、ココナッツジュースを飲みながら夕暮れの海を眺めるという最高の体験ができました!!


周りを見ると、外国人のお客さんもいればタンザニア人のお客さんもいて、観光地なんだけどローカルの雰囲気もちょうどいい感じで残ってるな〜という印象。
ケニアから来たというお兄ちゃんが、スワヒリ語の歌を弾き語りしてくれたのも楽しかった!(チップとして5000Tsh渡したらめっちゃ喜んでた。2000Tshくらいで十分だったかな?とかケチなこと考えてしまった🤣)
ご飯食べてるうちに暗くなったので、遅くならないうちにホテルへ。
【DAY3】ダルエスサラーム市内
この日は午後からダルエスサラーム在住の大学の先輩とお会いする約束があったので、特に観光の用事は入れず、アルーシャに帰るためのチケットを買いにバスターミナルへ。
留学中はどこに行くバスもウブンゴから出ていたし、アルーシャから乗ってきたバスもウブンゴに着いたので、何の疑いもなくウブンゴに行ったのだが、なんとチケットオフィスが軒並み移転していた…(いつからだよ…😂)
以前はムウェンドカシ(専用レーンを走るバス)をウブンゴターミナルで降りたら、道路の左側にオフィスが並んでて、めちゃくちゃ客引きも激しかった記憶があるのだが。
近くにいた人に聞いたら、「シェキランゴに行ったら買えるよ!」とのこと。
シェキランゴはウブンゴの手前のバス停なので、通り過ぎてしまったことになる。
想定以上に時間がかかったが、無事にシェキランゴでアルーシャ行きのチケットが購入できた。
そのあとは大学の先輩と合流して、ダルエスサラーム郊外にある中国人経営の孤児院を訪問。
そのあとはシティモールの1階にあるカフェでお茶して帰ってきた。
タンザニアでお仕事されてる日本人の方とのお話はいつでも刺激的。特に同じ大学で学んだ方は、問題意識を持つ視点が似ていてお話が尽きない。
また、今回の孤児院訪問を通じて色々考えさせられることがあったので、機会があればnoteにまとめたいと思う。
【DAY4】ダルエスサラーム〜アルーシャ
シェキランゴを朝9時に出発するバスに乗るため、8時にはホテルを出ようとチェックアウトの準備。荷物をまとめてから朝食を食べにレストランに行ったのだが、ここでトラブル発生。
7時半から始まるはずの朝食が始まってない…。一切準備もできていないらしく、コーヒーさえも出ていない😂
しかし私の経験上、タンザニアの長距離バスはほとんど休憩もなしで走り続けるため、ここで食べ損ねると次はいつ食事にありつけるか分からない。
それに、せっかく中華メニューが食べられるホテルに泊まったんだから、どうせなら食べたい。
食い意地を張ってギリギリまで粘ることにした私。バスには間に合うのか??
結局、朝食の準備が整ったのは8時15分。15分で食事を終わらせ、秒速でチェックアウト、Boltで呼び寄せたボダボダを飛ばして、8時50分にはバス停留所に着くことができた。焦るわ…。
とはいえ、そのバスも時間通りには出発しなかったので、急ぐ必要はあまりなかったのだが😂

バスが出発してしまうと、あとは来た道を戻るだけ。今回は昼行だったので、ご飯を買えるところで1回休憩があった。とは言え、そのお昼休憩は14時ごろ。
9時過ぎに出発してからはじめての休憩なので、かれこれ5時間くらいはノンストップで走っていたことになる。
タンザニアでバスに乗る前は、コーヒーとかアルコールとか、トイレに行きたくなりそうなものはなるべく控えることを強くおすすめする。(そこまで切羽詰まらなかったけど、3時間過ぎたあたりから普通にトイレ行きたかった)

アルーシャに着いたのは21時ごろ。やっぱり12時間くらいかかるよね…。
トラブル(?)もあったけど、アルーシャ→ナイロビ→(アルーシャ)→ダルエスサラーム→アルーシャという5日間の旅が無事に終了しました〜!
まとめ
ダルエスサラーム留学をしていた2017年から早7年。仕事の都合で昨年の9月にアルーシャに来て、それからも何回か出張でダルエスサラームに来ることはあったけど、観光目的で来たのは今回がはじめてだった。
来てみて思ったのは、ナイロビには負けるけどダルも結構いけてるじゃんということ!おしゃれな雑貨屋さんもあったし、ココビーチも以前より明らかに栄えていた。
相変わらずなのは、タンザニア人のポレポレマインドと人懐こさ!
全然行き先違う人たちを一緒のバスに乗せてたり、直行便と思わせて3時間後のバスに乗り継ぎさせられたり、ホテルの朝食で45分待たされたり、色々あるのに別に謝るとかもなく(現地の人たちも全然文句言わない)、このマイペースっぷりはもはや見習いたいレベル。
ただ、一事が万事この調子なので、キツキツのスケジュールを組んでタンザニアを旅行すると予定が総崩れになって詰む可能性がある。せっかくの旅行でイライラしたくなければ、行き当たりばったりくらいがちょうどいいのかもしれない。
ケニアでは現地の人たちからそこまでポレポレさを感じなかったのだが、たまたまそういう機会がなかっただけなのか、ポレポレなのはタンザニア人だけなのか…。
あと、やっぱりタンザニアを旅する時はスワヒリ語は喋れた方がいいなと改めて実感した!
タンザニアはケニアと違って、ローカルなところに行くと英語を喋れる人はかなり少数。しかもそういうところの人たちの方が人懐こくてフレンドリーだったりするから、多少の挨拶は覚えてから行くと、タンザニア旅行が何倍も楽しくなるんじゃないかと感じました。
あと、スワヒリ語を喋れた方が多少は防犯になる気がする。周りの人たちも親しみを感じてくれるみたいだし、「ムズング(白人)」とか「チナ(中国人)」とか呼ばれて嫌な気持ちになることも減りそう。
あとはダルエスサラームの治安とタンザニアのバスの旅について。
今回はマサキという外国人居住エリアに行ったせいか、治安の悪さを感じることはあまりなかった。滞在していた香港ホテルは市内のゴミゴミしたエリアにあったので、昼間は人通りが多くて少し怖かったけど、Boltを呼べばそんなにウロウロする必要もないし。
マサキ方面なら、外出時の移動はBoltやUberを使うことを徹底すればそんなに危険な目には合わないんじゃないかな?と思う。
バスに関しては、ナイロビに行った時と同様、今回も危険を感じる瞬間は全くなかった。(もちろん、トイレ休憩の時に貴重品は絶対持ち歩くなどの対策は必須だけれど)
お世辞にも快適とは言えないので(移動距離に対してトイレ休憩が少なすぎる、夜も消灯しない等)あまりおすすめはできないけれど、バックパッカーの学生さんとかなら全然ありな選択肢だと思う!
少しでも参考になれば嬉しいです。