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CCLのリーダーシップ開発モデルとは?/読書Log

CCLのリーダーシップ開発モデルとは?

「リーダーは生まれつきのものではなく、育てるもの」
この考え方に基づき、世界中の企業や組織で導入されているのがCCL(Center for Creative Leadership)のリーダーシップ開発モデルです。

CCLは50年以上にわたり、リーダーシップの研究と実践を続けてきた世界的な機関であり、その開発モデルは多くの企業やリーダーたちに影響を与えています。今回は修士論文でも参考にした、CCLのリーダーシップ開発について、改めて読み返しながら学びを深めたいと思います。


CCLのリーダーシップ開発の前提として・・・

CCLでは、リーダーシップ開発を以下のように定義しています。

「リーダーシップの役割とそのプロセスを効果的にするために個人の能力を伸ばすこと」

p.4

その上で、リーダーシップ開発を個人の持つ潜在能力を開発するものとして捉えられています。

また、CCLのモデルの根幹をなすのは、「70-20-10」の原則です。このフレームワークは、リーダーシップがどのように育まれるのかを示したもので、学習の割合を次のように分けています。

1. 70%:経験からの学習 リーダーとしての成長の大部分は、実際の経験を通じて培われます。例えば、新しいプロジェクトのリーダーを務める、困難な状況を乗り越える、異なる役割を経験するなどが該当します。

2. 20%:他者との関係からの学習 メンターや上司、同僚との関わりを通じたフィードバックや対話が、リーダーシップ成長の重要な要素になります。コーチングやネットワーキング、ロールモデルからの学びが含まれます。

3. 10%:研修や読書などの形式的な学習 書籍やセミナー、eラーニングなどの体系的な学習もリーダーシップ開発には必要ですが、これだけでは十分ではなく、経験と関係性の学習と組み合わせることが重要です。


HPより引用

なぜCCLのモデルが効果的なのか?

CCLのアプローチが評価される理由の一つは、「実践的であること」です。
多くの企業では、研修や座学だけでリーダーを育てようとしますが、実際には経験や人との関係が成長に大きく影響を与えます。

また、CCLは「リーダーシップは個人だけでなく組織全体で育むもの」という視点を持っています。リーダー個人の能力開発だけでなく、組織全体の文化や環境を整えることが、持続的なリーダーシップの成長につながるのです。

CCLのリーダーシップ開発モデル

リーダーシップ開発モデルには、「アセスメント」「チャレンジ」「サポート」が含まれた多様で充実した「成長を促す経験」を作り出すことが必要とされています。
この経験のプロセスにおいて、「新しさ」「困難」「葛藤」「失望」などが豊富に含まれていることが望ましいです。
というのも、いつもの空間で起きる経験には、「ストレッチ」要素が不足しているのです。本人にとって、「チャレンジ」の要素がある経験を作り出すことが大切です。

また、アセスメントでは、360度フィードバックや業績評価、エンゲージメントサーベイなどさまざまな種類があります。これは、現在の自分と理想的な自分とのギャップの確認や変化が必要なことの明確化により、チャレンジに対する動機づけを生じさせるものになります。

そして、サポートは他の2つで行ってきたアセスメントや学習・成長のために努力してきたことが「価値あること」という本人を支えるメッセージになります。また、組織文化の仕組みや学習環境を維持できる仕組みなども「サポート」となります。

リーダーシップ開発モデル全体のイメージは「成長を促すさまざまな種類の経験」と「経験から学ぶ」の両方を必要とする過程と示されています。
修論の発表で使った図を貼りますね(笑)

成長を促すさまざまな経験に必要な要素
リーダーシップ開発モデル全体像


まとめ

今回は、序章のみの内容となりましたので、今度、細部をまとめていきたいと思います。
ちなみに・・・CCLのリーダーシップ開発モデルは、単なる理論ではなく、実際の経験と組み合わせることで対象者の成長を促す実践的なアプローチです。
次回以降の紹介では、実践的な提案もありますので、楽しみにしていてくださいね。

遅くなりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
またね〜!!


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