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「パケ放」の興奮。「足跡」のジレンマ。「取り消し」のモヤモヤ。
平成元年生まれのわたしの、「#はじめてのインターネット」のお話。
PHSを持たせてもらったのは、小学5年生のときだった気がする。当時電車に乗って塾に通っていた私が、「いまからかえるよ」と親に電話するためだけの、安全確認ツールだった。着信のときにはレインボーカラーが光るデザインで、それなりに気に入っていた気がする。
携帯電話を持ったのは、たぶん、中学1年生。都心のど真ん中にある学校まで1時間の電車通学。いよいよ本格的な都会進出、しかも12歳の女の子。携帯電話は必須アイテムだった。
はじめてのインターネットと言えば、私にとってはPCではなく、携帯電話。そして、ソーシャルなつながりではなく、ゲームでもなく、ひたすらアイドルやモデルさんの画像集めだった。当時学校で流行っていたジャニーズやハロプロアイドルたち、そして毎月かじりつくように読んでいた雑誌「SEVENTEEN」のモデルさんの画像をひたすら探して保存。探して保存。で、お気に入りを待ち受けにしていた。これがまた、パケット通信量のかかること、かかること。どうやったら制限された通信料の中でたくさんの画像を集められるか、に勝負をかけてたなぁ。
雑誌「SEVENTEEN」には、そんな私たちの悩みにドストライクな企画がたくさん掲載されていた。パケット通信料を抑える裏技☆とか。設定で、webサイトを開いたときに画像が勝手に表示されないようにする、とか、画質を荒くしておく、とか、一番パケのかからないページ遷移の仕方、とかね。
ひたすらに考えて、私がやっていた裏技は、家にたった1台だけあるでっかーいパソコンでお目当てのwebサイトに接続して、そのページのリンクを携帯にメールで送って、そこにアクセスする、というもの。ページに行き着くまでのページ遷移の分の通信料を節約できるし、パソコンなら通信料気にせずガシガシ画像を探せたから。
そんな裏技を考えながら日々を生き抜いていた私にとって、「パケ放題」は鮮烈なデビューだった。ぱけほー!!!!!!大好きな言葉になった。それからはもう、使い放題だったなぁ。「前略プロフ」とか流行りだした気がする。インターネットがぐっと近づいた瞬間だった。
それから時は進み、大学生になったころ、やっと手にした自分のノートパソコン。黄色いDELLで、今考えれば重かったけど気に入ってた気がする。私はwebサイトとか作れる人じゃなかったし、創作やゲームにも興味があんまりなくって、ひたすらに見ていたのは、mixiだった。あぁなつかしいmixi。その響きだけで、ちょっともう青春っぽい味がする。
先日mixiに100年ぶりにログインしようと思って開こうとしたのだけど、まさかのパスワードどころかメールアドレスすらわからなくて、まったく開けず。むかーーーーーしの彼氏にまで遡って連絡して当時のメールアドレスを聞いたのに、それでもわからなかったから、たぶんもう無理だ。大したものは書いても載せてもいなかった気がするからもういいのだけれど、開けないは開けないで、気になる。笑
mixiと言えば、「足跡」だったなぁ。自分のページに訪れた人がわかってしまう、訪問履歴のようなもの。一番、厄介な機能だった。青春真っ盛りな私たちをジレンマに陥れる、厄介で厄介で、でもときどき使える機能。
好きな人のページを見たい。でも、見たら「足跡」が残っちゃう。気になってるっていうのがバレちゃう。でも、見たい。見たい。そして、見たっていうのをちょっとくらいわかってほしい気持ちもある。私の存在を思い出して~!みたいな。
途中で、一日に何回かまで「足跡」を消せる機能がついたときには、跳んで喜んだ。その人がログインしていないタイミングを見計らってページを訪問し隅から隅まで見て、そっこーで足跡を消してたなぁ。私だけ?みんなやってたよね?笑
今で言うと、LINEのメッセージ取り消し機能みたいな感じに近いのかなぁ。でもあれもあれで、ややこしい機能だよね。「取り消しました」っていう言葉だけが残るなんて、まじで心理戦の始まり。「何か言いたいことでもあったのかな?」「何を送ろうとしたの?」とか、そういう探り合いから始まっちゃう。さらには、ただただ気を引きたくてわざと間違えて送って取り消して、「ごめ~ん、間違えた!」とかいうLINEから会話を始めようとしたりして。うざいね~~~~~!めんどくさ~~~~~~!笑 ちなみにこれらは全部私の妄想だから、実際にやっている人がいるかは知らないヨ。
パケ放がなかった時代も、mixiの「足跡」にどきどきさせられていた時代も、LINEメッセージ取り消し機能にもやもやする時代も、それはそれで楽しいもんだ。学生時代がネットで氾濫した生活じゃなくてよかった、とも思ったりする。制限されている中でいかにエンジョイするか、っていうのを考える力もできたし、それで十分楽しかった。
けど、いつの時代も「完成してるな」と思っていた世界が、実は完成していなかったことに驚かされる。まだあったの?やること、といつも思う。増えまくりの機能たち。いまもまだまだ、未完成なのかなぁ。これからもまだ、え、そこまでできたか!そんな手があったか!と思うようなことがあるのかなぁ。教えて、IT業界の皆さん。私はとりあえず、どこでもドアを開発してくれたら嬉しいです(大真面目)。
Sae
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