【気になった新聞記事】半導体企業、北海道の4高専に授業協力　昨秋のゼロから7社に　自社技術伝えつつ人材育成

2024年7月17日 05:41

北海道在住の鶴木貞男＠コンサポ登山社労士です。

北海道小樽市にある「つるき社会保険労務士事務所」で特定社会保険労務士として社労士業務を行っております。

先日の北海道新聞に、「半導体企業、北海道の4高専に授業協力　昨秋のゼロから7社に　自社技術伝えつつ人材育成」という記事がありました。

この記事は、半導体企業が北海道内の4つの高等専門学校（高専）に授業協力を始めているというものです。

次世代半導体製造のラピダス（東京）が千歳に進出することで理系人材の不足が注目される中、この取り組みは大きな意味を持っています。

昨秋までゼロだった協力企業が現在7社に増え、今後も増える見通しです。

この取り組みでは、企業が自社技術を学生に伝えつつ、採用の増加を目指しています。

例えば、6月28日に旭川高専で行われた集積回路設計の授業では、半導体設計のメイビスデザイン（熊本）の社員が生徒にAIを組み込んだ半導体を紹介し、学生にとって興味深い内容となりました。実際に参加した生産システム工学専攻1年の西嶋さんは、「詳しく学べて楽しい。研究に生かしたい」と語っています。

北海道経済産業局など産学官でつくる北海道半導体人材育成等推進協議会の推計によると、道内の半導体関連企業の採用希望数は2030年度に約630人と、2023年度実績の約3倍になる見込みです。

これは、理系人材の争奪戦が激化する中で、半導体に関心を持つ若者を増やしつつ、北海道での就職を後押しする取り組みが求められていることを示しています。

メイビスデザインの池田浩司社長は、「高度な半導体設計を担える人材は絶滅危惧種」と懸念を示し、授業を通じてものづくりの魅力を伝え、将来の戦力となる人材を育てたいと語っています。

また、半導体産業は研究開発や回路設計だけでなく、現場での生産技術や品質管理など幅広い人材を必要としています。

昨秋、旭川と釧路の両高専が半導体の授業を新たに開講し、苫小牧、函館を加えた道内4高専は1月に「半導体人材育成連携推進室」を立ち上げ、協力体制を整えました。

企業側もこれに呼応し、アムコー・テクノロジー・ジャパン（東京）は函館工場の社員が旭川高専で「後工程」の授業を行うなど、積極的に協力しています。

電子部品製造大手のミネベアミツミ（長野）は昨年、子会社のミツミ電機千歳事業所で生産する半導体の製造工程を紹介する映像を高専に提供し、出前授業や工場見学を予定しています。

同社は「授業を受け持つことで社員が学ぶことも多い。自社の人材育成につながる」と期待しています。

このように、半導体産業の強化は事実上の「国策」となっており、業界団体の電子情報技術産業協会（東京）は「国内主要8社だけで今後10年間で4万人規模の人材が新たに必要」としています。

米国でも30年に半導体人材が6万7千人不足するとされ、人材獲得競争が繰り広げられています。

私は、釧路工業高等専門学校での勤務経験があるため、高専生の能力の高さと実際に高専卒業生を採用した企業の評価が高いことを知っていますので、半導体分野でも高専卒業生が活躍することを期待しています。

このような企業との協力体制は、学生にとって非常に有益であり、地域の産業発展にも寄与するものと考えます。

私も、社労士として地域の企業や教育機関を支援し、未来の人材育成に貢献したいと強く感じています。

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