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厩舎2頭出しにおける走らせる側の心理を読めれば、レースのイニシアティブを握る陣営が浮かび上がる上に、買い目を減らせるという大きな2つのメリットがある。

コメント 2020-05-01 091235

先週のフローラS(G2)で4番人気のウインマリリンから馬単で久々のゲットとなった。圧倒的な人気のスカイグルーヴがいるにもかかわらず同厩舎のヴォリアーモを出走させていた木村哲也の心理をこう読んでいたからだ。




これでまず「木村哲也厩舎2頭の勝負気配は薄い」と仮説を立てたうえで、シルクRの裏となるサンデーRを見ると、鞍上が津村と三浦皇成の上に、未勝利戦を勝っただけの1勝馬で、OP戦の出走歴も無いのでこれも違うとみた。


気になったのはノーザン系の個人馬主名義に、ヒューイットソン、レーンを乗せてきたこと。長年こういう研究をしている私には、「クラブ」と「個人馬主名義」における騎手のバランスがおかしく見えた。ゆえに、「このレースは非社台、非ノーザンのレース」と読めたのだ


そこで白羽の矢が立ったのが、非社台の筆頭マイネル系の「ウインR」だ。桜花賞でノルマンディSRのデアリングタクトが勝ったので、今度は「非社台の筆頭格」であるマイネル系の「ウインR」の番だと予想したのだ。


マイネル軍団の総帥である岡田繁幸の妻が岡田美佐子(コスモビューファーム代表)、長男の岡田紘和はサラブレッドラフィアン代表、三男の岡田義広はウインレーシング代表を務める
岡田繁幸総帥の実弟である岡田牧雄は、岡田スタッド、レックスの代表を務めており、息子の岡田将一(ノルマンディSR代表)、岡田壮史(ノルマンディオーナーズクラブ代表)と共にノルマンディクラブの株主を務める。


あとは簡単、ウインマリリンから馬単で、外人ジョッキーと、キムテツのもう一方の馬に流すだけだった。




阪神JF(G1)の時も、圧倒的な人気だったリアアメリアがいるにもかかわらず、同馬を管理する中内田師は、3番人気に支持され有力馬扱いだったクラヴァシュドールを出走させてきた事で、リアアメリア頭の馬券は買わずに済んだのだ。


このように、走らせる側に立って競馬を考えると、様々な心理や思惑が浮かび上がってくる。さらには、余計な馬券を買わずに済むメリットもある。




あくまで、賞金との相談、馬の能力との相談でサラブレッドは走っている。その事を知っていながら、あえてこのことに触れず、単純に馬の能力だとか、時計比較だとかに終始する知ったかぶりの評論に心迷わされるほど愚かなことはない。
「馬は走る。だが走らせているのは人間だ。出馬表を見て、勝ちたい馬と勝ちたくない馬をまず見分ける事が競馬予想の基本である。自分が馬主になったつもりで、次のステップまで考えながらまず予想してみる。馬主経済、厩舎経済を抜きにした競馬なんかどこにも存在するはずはない。」
要するに競馬も、私たちの日常のビジネス社会と同様に、投資したお金の回収額を中心に、様々な人間の利害や人間関係の強弱のバランスの上に成り立っていることを予想の第一命題として考えてみてほしいのである
~清水成駿~

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