君たちはどう「投資」するか
「投資比率がどんどん増えて、貯蓄比率を超える過程が楽しいんだよね」
1年くらい前に、知人と資産形成の雑談をしていて、そんな意見を聞きました。当時は「なるほどー、そんなもんかぁ」と、ただただ感心していたのですが、いつのまにか自分もその局面に立っていたようです――。
この夏、我が家の金融資産のうち、投資比率が過半数を超えました。もう少し厳密に言うと、現在は投資約54%、貯蓄約46%という割合に。
少しずつですが、パーソナルファイナンスと真面目に向き合うようになって、およそ3年。貯蓄だけでは結果的に資産が目減りすることを知り、これまでひたすらアクセルを踏み続けてきたわけですが、今、ある種の達成感を味わっているところです。
ですが、実際にその閾値を超えてみて、新たな疑念がふつふつと……。「あれっ、このまま行くと、投資貧乏になっちゃうんじゃね?」
いや、もちろん、金融資産としての額面は、今後も変わらず増えていくでしょう。でも、このままだと貯蓄比率がますます減り、いざという時に使えるお金、いわゆる「生活防衛資金」を侵食する可能性が出てきたのです。
つまり、今後、我が家の資産運用に求められるのは、投資と貯蓄のバランスを保ち続けること。等速走行を維持していくためのアクセルワークなんですね。この調整がなかなかに面倒くさそう。
とはいえ、これが「なんのために投資をしているのか?」という命題を振り返るキッカケに。「資産所得倍増」の号令があっても、目的と手段を履き違えないようにしたいですね。
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