人に傷つけられたとしても
私は目には目を歯には歯をという考え方が好きじゃない。
なぜなら、私は傷つけられた時に相手を傷つけ返す行為に魅力を感じない人間だからだ。
報復にメリットが無いと言ってるわけではない。
むしろ報復は、自己防衛になることもある。
ではなぜ、それでも私は報復が嫌いかと言えば、単純に人に恨みを持ちたく無いからだ。
人に恨みを持って生きることに苦痛を感じるようになったのはいつからだろう。
半沢直樹が流行した辺りだろうか。
あの頃から報復にエネルギーを割く事を美化したようなコンテンツが増えた。
スカッとジャパンなんかもそうかもしれない。
やられたらやり返したり、言われたら言い返したり。
そんな事ばかりしているとそのうち、プライドばかり大きくなって、気の置けない友人や恋人も居なくなってしまうような気がしたのだ。
同時に報復根性の強い人と仲良くするのにも疲れてしまった。
ボクシングのような人間関係を構築する人々とは、いずれ仲違いをしてしまうと感じた。
私は自分にとってストレスの無いコミュニティを作りたいと感じるようになった。
人を選ぶようになった。
そのせいで報復にあったこともあった。
まったくよくできた仕組みだと思った。
この世から恨みなんて概念が無くなればいいのに。
皆が皆のことを笑って許せるならと、切に願っている。