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椿図布絵
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早春に花をつける椿は花葉の対比が美しく、とても魅力的な画題です。冒頭の白椿は八重の大輪、上左は侘助と呼ばれるつぼみ咲き、右は斑入り椿です。
基材に使っている金色紙はもちろん本金ではなく、薄いアルミ箔に黄色いセロファンを蒸気付着させたものでしょうが、色合いは本物と全く変わりません。右は絵の具で升を描き金箔の雰囲気を出しています。
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上左は水中に落下した椿をざるですくい上げたイメージ。右は乙女椿。背景が水陸2色で「片身替わり」を作っています。
この基材は色紙に市販のアルミ箔をかぶせています。銀地に見せるために
絵の具を使って升を描いたり、地荒らし・引っ掻きで渦巻文を散らしたりしています。左図のざるは竹皮「経木」(きょうぎ)を使っています。