四神(ししん)の話
四方(しほう)を守(まも)る神々(かみがみ)
むかし中国(ちゅうごく)で信(しん)じられた、四つの方角(ほうがく)を守る神々、四神のお話です。
東(ひがし)・西(にし)・南(みなみ)・北(きた)ってわかりますか?お日さまが上ってくる方向(ほうこう)が東、沈(しず)む方向が西です。
東を向いて、右手が来る方向が南。お昼時(ひるどき)、南の空を見上げると、お日さまがいちばん空の高いところにあります。夕暮(ゆうぐ)れ、西を向いて右手を横上にかざすと、北斗七星(ほくとしちせい)という、七つ星が
見えることがあって、その方向が北です。
北を守る玄武
北を守る玄武は黒い色と冬の神。「玄冬(げんとう)」と言えば真冬(まふゆ)。 木々は新芽(しんめ)をかくし持ち、次を待つ子供の季節です。 玄武は、つがいとなったカメとヘビ。あの世とこの世を行き来して、神のお告(つ)げを伝えます。
東を守る青竜
東を守る青竜は、青や緑と春の神。「青春(せいしゅん)」のあらわれです。ヘビのうろこと馬の四つ足。足先(あしさき)はわしのような爪(つめ)を持ち、何とつばさもあって、雲(くも)や雨水(あまみず)を自由にあやつり、千里(せんり)の空を走ります。
南を守る朱雀(すざく)
南を守る朱雀は赤や朱色(しゅいろ)と夏の神。「朱夏(しゅか)」はもえる元気な夏。天にあって火をあやつる炎(ほのお)。ニワトリやクジャクがまざったような、鳥のすがたをしています。
西を守る白虎(びゃっこ)
西を守る白虎 は白い色と秋の神。細長い背中につばさを持つ白いトラ。西空のかなたを守ります。「白秋(はくしゅう)」と言えば、木々も実をつけ五穀も実り、広く世界が見渡せます。