名前の話なのですよ
「そう言えば、○○ちゃんのパパやママもお母さんの名前ええ名前や言うとっとわ。」私の名前の話になった時に、三女がそう話す。
○○ちゃんって云うのは娘の彼氏、彼氏の両親の所に行って、話をした時に話題になったらしい。
因みに彼氏の両親は帰化したとは言え中国のお方、漢字には詳しいと云うか、よく知っているらしいのだ。
「そうなん、ええ名前やって言うのは知っていたけど。」私も返す。
そうなのだ、私の名前の祥の字は良いと言われることが多い、特に中国系の人からはそう言われる。
昔、幸運な字を書いてくれるってイベントが有ったらしく、長女と次女が私の字を書いて貰ってきた時に、「凄い良い名前の人やね。」と字を書いた中国系の方が言っていたらしい。
『フーンそうなんか、ええ字とは思っていたけど。』その時にはそんな感じでスルーしていた。
「○○ちゃんのパパやママが言うには、どうも本人が幸せになるというよりは、周り全部を幸せにするらしいよ。」その話は知らなんだ、字の由来だったのか。
調べてみると「祥」の字にはめでたいこと、吉事の前兆の意味があって、繁栄や幸運のイメージも強いらしいんですよ。
そう言えば、と思い出してみる。
小学校時代に自分の名前が何故そう付けられたのか、調べて発表するという授業があった。
当然、私も聞いたのだが、父と母との幸せの印みたいなのを聞いたので、そう発表したと母に言った。
「違うよ、恥ずかしいな、あれは叔父ちゃんがお父さんとお母さんがいつも幸せで有る様にって、あんたに付けてくれたんやで、全然違うわ。」全然の意味がよう分からんけど、違ってたんやなと思った。
その時には解らなかったけど、周り全部を幸せにするって言う話を聞いて、叔父ちゃんはお父さんがいつも幸せでいて欲しかったんやなと、納得がいった。
父は両親も兄妹も戦争当時亡くしている、叔父と父は二人で戦後を乗り切ってきたんだよね。
その弟の所に生まれた最初の子、それも自分の所には居ない女の子、父と私そしてその周辺が幸せになる様に、よく考えてくれたんじゃ無いのかな。
何だか叔父ちゃんが辞書を引き引き、こうでもない、ああでも無いと言っているのが見えるみたいだ。
ありがとう叔父ちゃん、そう言いたい叔父さんはもう居ないけれど、叔父ちゃんの気持が私の名前に入ってる。
有難いことなんだよね。
母は私の名前の前例が有ったから、弟の名前もどうしたらいいか聞いたらしい。
そこでオジサンが言った一言。
「男の子やで、○○○(父の名)の名前に一付けと居たらええんやないか。」