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保険って必要なのよね

次女が引っ越して、ペット保険の処理や諸々で、我が家は何だか落ち着かない。

引っ越す本人も忙しいが、我が家などはペット保険を彼女の名前で入って居たので、変更しなければ為らない。

実の所、ペット保険が続けられないと、ツナ君の治療にお金が掛って大変になる。

ツナ君ももう10歳、そろそろシニアのお年頃。

人間も猫もシニアの年になると病気になる事が増えてくる、そりゃあね、機械だって身体だって、古くなると問題が起きやすくなるもんね。

我が家のツナ君は雄の三毛猫で、折れ耳のスコティッシュフォールドだ、私は知らなかったが、雄の三毛は遺伝的には出ないと成っているし、折れ耳のスコティッシュフォールドは遺伝性の病気になり易いらしい。

彼をお迎えする時に、保険は如何すると言うのを娘2人が相談していたのだが、保証の厚い保険が良いと言う話になった。

「そんな高い保険っているの??」アニコムの保険の値段の高さに、口に出す。

「ツナ君って雄三毛やから、病気しやすいかも知れんから、一番ええ奴にする。」と長女が断言した。

彼女が保険の料金を出すのだから、私が文句を言うべき問題では無い、ほんならええんちゃうなのだよね。

高校生の時、先輩の家には犬と猫とウサギとニワトリが居た、ちょっとした触れる動物園だ。

この動物が結構病気になったりしていた。

犬が誤飲してしまって、手術しなければならなかったり、猫が腰から下を動かせなくなったり、毎日話を聞いていると、動物って病気多いんだなと感じていた。

それでも、色んな動物がいるし、気にし過ぎの感が有るから仕方ないんじゃない、動物のお医者さんって、幾ら位お金掛かるんだろうと思っていた。

ツナ君も数年前までは病気と言えるほどの病気はしなかったし、眼がなんだかおかしいと言っても、目薬を貰う位で、問題なさそうに見えたので、保険って要らんかったな感じていた。

それが、主治医さんが代替わりで若先生になった頃から、眼の不調が大きくなってきた。

聞いてみると、ヘルペスと云う目の病気で、直すのに時間が掛かるし、専門医に診せた方が良いもののようだ。

これを聞いた時には、お金は何とかするとして直してやりたいと思って、次女と三女に聞いてみた。

「エエー、専門医って何処に居るの??」

「それがさ、ここらへんには居らんらしいんよ、近くて奈良らしいよ。」奈良か~、現在は車を持っていない我が家にはハードルが高い。

「ある程度までこのままで、専門医に診せなければならなくなったら言いますね。」とお医者さんが仰ったらしい。

それが、名古屋に動物の眼の専門医が開院すると言う情報が入ってきた。

これは行った方がええ、名古屋やったら電車で行ける、ツナ君抱いて行くのは人間は辛いけどね。

通うのは次女が休みを都合して行ってくれている、彼女はスタバ店員なので、前月に休みの申請をすればピンポイントで休みやすい。

「連れて行く時に、特急乗ってもええ、ツナ君が大変やから。」と聞いてくる。

そりゃあ、猫連れて電車に乗るのだけでも大変なのに、混雑するところなんて嫌だよね。

「良いよ~、特急乗っても。」と言ったものの、我が地方に走っている近鉄特急は特急券にお金がいる、猫も連れていて、乗車券も行って地下鉄にも乗る。

交通費だけでも大変なんじゃないか。

次女が帰ってきてから、診察費と薬代の話しになる。

「高いなー、1万以上はキツイわ。」と診察費を見て目を剥いていると、次女が答えた。

「それって、保険でカバーしてくれているから、本来なら倍ぐらいするんやで。」人間も猫も病気にならないのが、一番節約になるのだよね。

「お医者さんに行って驚いたけど、検査の器具は人間のと一緒やし、薬も人間のと一緒やから、そりゃあ高いよね。」犬や猫の眼の専門医は器具は人間の物と一緒で、薬も人間のと一緒、結構高くなるのだ。

それでもお医者さんが、むやみやたらに手術しようと言う人では無かったので、ツナ君は落ち着いて治療を受けている。

治療費も娘たちが保証の厚い保険を掛けていてくれたから、何とか我が家の予算で賄えている。

これまで、人間の保険でさえ、長男の斜視の手術に使ったきりで、保険なんて必要が無いと言う経済評論家に組していたが、これは保険居るんとちゃうの、遅ればせながら保険の必要性に目覚めている。

実は40代の頃、私は家族の保険をすべて見直している。

私と元夫は12歳違いで、その時期を逃すときっともう保険を買える事は出来ないと思ったのだ。

保険なんて要らないと言う考え方も有るが、私が選んだのは逓増収入保障の物だった。

だって保証が居るのは子供が小さい時期で、大きくなったら、保証は小さくて良いし、逓増保障の部分だけ解約も出来る物だったからだ。

まあ調べたけどね、我が家は会社も有ったから、個人だけの問題では無いのだ。

保険って調べても調べても完全には理解出来ないし、医療保険はほぼ掛け捨てになる。

それでも、ツナ君を見ていると、保険って必要だななんて、しみじみ考えたりする。

病気をしないのが一番なのですけどね。



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内山祥子
文を書くのを芸にしたいと思っています。 頑張って文筆家になります。 もし良かったらサポートお願いします。 サポートしていただいたら本を買うのに使います。 ありがとうございます。