見出し画像

夢の技術はいいね

様々なニュースサイトの無料枠だけを使って、ニュースを見ている。

だから私のものの見方は偏っているかも知れない、それでも1つ記事があると、色んなサイトで確かめてみたりするから、きっと大丈夫じゃ無いかなと考えている。

結婚して夫と会社をしていた時期に、いつも次に何をするかを考えていた。

夫の会社はケイ素鋼板と云う特殊な金属を打ち抜く仕事で、特殊だから仕事が少ない。

この技術を他に使えないかと考えたが、打ち抜き加工だけで、しかも型は大手の供与となると、思い浮かぶものが無い。

その頃既に仕事は韓国や中国に移管されつつあって、日本に残る仕事は何だろうが、知り合いの社長さんとの話題だった。

単純に考えれば、衣食住に関わる物は無くならない。

「衣食住に関わる事なら、無くなる事は無いよね。」夫に言ってみたことがある。

「そんなん誰でも解っとる、それをどうやってやればええんや。」と聞いてきた。

『イヤイヤ、それを考えるのがあんたの仕事やねん』と心で舌打ちをしながら、何とか食の仕事が出来ないか考えて、辻調の通信教育を受けたりした。

簡単じゃ無いけど、これだったら出来そうやし、お金も掛からない。

出来たら今ある技術を何とか違う仕事に持って行きたいが、鉄を抜いているだけでは製品には為らない。

鉄を曲げる機械も有ったので、曲げて鍋とか作れないの??と聞くと、難しい顔をした。

「そんなに簡単や無いんや、抜きと曲げでは全然違う、家は抜きの技術は有るが、曲げなんて型も無い、それで絶対に儲かるんか?」この絶対に儲かるんかが彼の口癖で、絶対なんて商売には無いと言っても、聞いてくれなかった。

今なら、修理の仕事や教える仕事やネット上の仕事は無くならないと言えるが、その頃の私は思考能力ゼロだった。

何せ忙しすぎて4時間半か5時間位しか寝てなかったからね。

それにしても、どんな仕事でも新技術を試すのは難しいらしい、個人で仕事をするには投資が必要で、そのためには投資家か金融機関に相応の金額を投資して貰う必要がある。

誰かに投資して貰ってリターンを返すと言うのは、口で言っている以上に難しいのだろう。

ところが投資家が飛びつく新しい技術を開発した企業がある。

「unspun」という企業だ。

現在は衣料分野でも食料分野でも、廃棄が問題になっている、作る時に出る端切れだったり、食べなかった食糧だったり、要するに作り過ぎて余ったのが問題になっている。

特に衣料分野では、予め多めに生産して、シーズンが終わればバーゲン品として販売されて、その他の沢山の服たちは廃棄に向かってゆく。

若い頃、よく買っていた服屋のオーナーの女性が嘆いていたことがある。

「税務署がこの前来たんやけど、在庫品の値段がおかしいって言うんよ。」深刻な顔で話してきた。

「在庫品の値段って決まってるやん、何がおかしいの??」と返した。

「それがさ、シーズン終わったらバーゲンで半額にするから、その値段以下で在庫にしたら、服は腐るもんでもないし、定価があるやろって言うんよ。」と続けた。

「ヘ~、そうなんや、うちは在庫の値段は売り先によって変わるから、真ん中あたりの値段にしてるけど、服って定価があるもんね。」頷きながら話を続ける。

「でもバーゲンに出して、それでも残っとるのって、お客さんは知っとるから、もっと安くしないと無理でしょ、ただだよ、ただ。」

「だからさ、税務署の人には言ったんよ、服は腐るって、食べ物やと一緒なんやから、これでいいでしょってね。」

言いたい事は良く分かる、だって売れなかったんだから、廃棄にお金を掛けたら、ただ以下だからね。

よくよく考えれば、その廃棄って、ただの無駄な衣類だったって事なんだよね。

そんな廃棄に立ち向かうべく、香港のファッションスタートアップハブで生まれたのが、「unspun」なのです。

オンラインで服を買う時に、試着出来なくて困ったことは有りませんか??

この「unspun」は3D スキャンとデジタルファブリケーションでAI プラットフォームを使ってパターンを作成し、そのパターンが出来上がったら、ユーザのアバターに着せて、どういう見栄えになるかを事前に確認する様にしている。

ホンマに凄い技術やな。

この無駄を出さない技術とビジネスモデルが注目を集めていて、大きな投資対象に成っている。

日本ではなるべく無駄を出さない服を作ったり、廃棄が無い様に小ロットで作るメーカーも有るが、こんな機会は作られていない。

基本的に衣料品って、18世紀後半から布を作って、それを切って縫って作る事しかしてこなかったんだよね。

だから、これから働く人間が少なくなっていく時代に寄り添った技術だともいえる。

日本もね、こんな技術を作ってたら良かったのにと思うが、国も金融機関も個人の投資家でさえ、大きい金額の投資はしなくなって来ている。

そりゃあ日本では出来ないよね、それに作った時に販売の問題も出てくるしね。

国もよく考えて補助金を考えて欲しいな、今ある所が儲かる為の補助金でなくてさ。

文を書くのを芸にしたいと思っています。 頑張って文筆家になります。 もし良かったらサポートお願いします。 サポートしていただいたら本を買うのに使います。 ありがとうございます。