リベラル優生学って
先日、病名の付かない障がいを持つ赤ちゃんを育てている動画を見つけた。
自分が4人子供を産んで、4人とも障がいも無く、大きな病気も無く育ったのは、奇跡に近いと言っていい。
日本の障碍者数は人口の7.6%で964.7万人、もう障碍者が少ないとは言えない状態だ。(令和4年度の数値)
自分の子供に障碍が無かったので、私自身は生物の発達の為には、その障碍の遺伝子も必要になるから、仕方が無いと言ってしまう。
遺伝子的にはそうかも知れないが、人間は遺伝子では図れない、生活に遺伝子の情報なんて意味がない。
ある種の病気になり易いとか、病気の予防とか、大人に成った時期の身体の為に、調べるのは良いが、既に障碍を持っていると、だから何なのだと考えるだろう。
そんなのは大変な思いをしている親御さんや本人には、何の意味もない言葉なのだろうな。
子供は神様からの恵みだというし、神は乗り越えられない試練は与えないともいう。
当事者からしたら、試練そのものが何故自分に与えられるのか、神が居たら聞いてみたい物だろう。
子供が小学生の時に、同級生のお母さんと話をする事が多かった。
私から見たら、とても大人しい子供のお母さんが、男の子はヤンチャで困っていると話していた。
「ヤンチャですか??普通に見えるけど??」そう答えた。
「本当に、上2人は(女の子が2人居た)大人しくて、手伝いもして、いい子ばっかりやのに、あんまり悪戯するから、あんたは私を苦しませる為に埋めれてきたの??と言ったことが在るんやわ。」と話していた。
本人は悪戯をしている自覚も無いのかも知れないし、見ていて大人しく見えるから、人間って我儘だなと感じていた。
自分の子が元気に走り回って、親にとって面倒な事態を起こすほど行動的なら、親は喜びそうなものだが、人に依ってはそうもいかない。
親としては、頭がよく、親の言う事を聞いて、運動も出来て、立派に大人に成って欲しい。
親側の欲望としてはそうだが、子供も側からすれば、自分気持に正直に気になる事はして、自由に生活したい。
別に反対の思い出は無いのに、何故かすれ違ってしまうんですよね。
昨今では、出生前診断と云うものが有って、胎児の病気が解かる時もある様だ。
そうなると、もう神の領域では無くなってくる、人間の、医療の領域に胎児が居るのが現代だ。
米スタートアップ「ヘリオスペクト・ゲノミクス」の「胚をスクリーニングするサービス」をしているらしい。
同社は知能指数(IQ)や身長、肥満のリスク、精神疾患のリスクなどの特性を持つ胚をスクリーニングするサービスを提供している。
それにかかる費用は、最大100個の胚を検査するのに約5万ドル(約760万円)、より少ない胚の検査には約4000ドル(約60万円)を請求されている様だ。
どうもこのサービス、それぞれの胚が持つ特性をスコア化し、ランク付けをして、最も「賢くて健康的な」胚を選ぶのだそうだ。
これまでに12組以上のカップルがこのサービスに協力して、そのなかの5組のカップルが妊娠に成功している。
人間は胚の時点でもはや選ばれるようになってきているのだ。
このサービスで生まれる子供は、IQを6ポイント以上向上させることができると、「ヘリオスペクト・ゲノミクス」は言い張っているらしい。
富裕層のカップルは賢くて健康な子供が生める、「ヘリオスペクト・ゲノミクス」社は彼らに「誰もが賢くて健康な子供が産める未来」を提供する。
既に子供を作るという段階から、競争を与えられた胚たちはどうなんだろうなと考えてしまう。
「リベラル優生学」と云うのが有るらしい。
ウキペディアによると、胚選択や遺伝子工学による胚の操作によって望ましい特徴を備えた子供を作ることを、それが親の自発的な選択である限り支持する思想である、と書いて在る。
「子供の将来を向上させるためのテクノロジーが利用可能になったら、それを利用するかどうかは親が自由に判断できるようにすべきだ」との考えに基づいて、胚選択をしているのだというのが解かる。
昔、迫害に在ったユダヤ人を思い起こさせるし、今イスラエルに攻撃されているガザの人々とも重なるものだ。
遺伝子の段階の特徴で、優劣を判断して、優の子供だけを手に入れたいと思うのは、正常な感覚なのだろうか??
子供を産むというのは、どんな子が生まれてきても、その子と生きて行くという気概を試されているのじゃ無いのだろうか??
誰に???と言われるかもしれないが、それは神かも知れないし、何か解らないけど、この世界を統べる大きなものかもしれない。
兎も角、人間の思考とは離れた何かが、人間の子供や運を作っている気がしてならないのは、私だけなのだろうか??
それに富裕層だけが優等な遺伝子を手に入れて、貧乏な人間は手に入れる事が出来ない。
それは貧富の差を広げることに他ならない。
そんな社会を望んでいる人間は多いのかな。
この優生学を知って、それでもきっと障がい児は生まれるだろうし、その子たちの遺伝子が次の社会の役に立つと思っている。
選んじゃいけんよ、書いていて、竹宮恵子氏のテラへを思い出したのは私だけじゃない筈。
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