家が欲しいんですよ
三女が今年の中ごろには堺に行くと言っていて、ローンで家も買っていくつもり満々だ。
「次女さんもお母さんも来るやろ。」と付かず離れずが一番いい、子供が出来ても良いと考えているみたいだ。
私も次女も付いて行ってあげたいけど、事はそう簡単ではない、私はずっと家で出来る仕事を探しているが、仕事を手に入れるのは難しそうだ。
そろそろ外に出て仕事した方が良いのかも知れないが、そうすると引っ越しはもっと難しくなる。
次女はスタバなので、スタバの在る所やったら、何処にでも引っ越しが出来ると豪語していた。
今はアルバイトなので、社員になったら動けると言って、何時でも行けるでと言っていた。
社員になるのが先だが、それも1年くらいでなるんじゃ無いかと言っていたので、ええねースタバはと話をしていた。
それがちょっと無理そうだというのがこのところ解ってきた。
スタバは全国に有るけど、社員が必要な店舗は限られる、四日市に引っ越してきた人も、1年待ってやっと入れたらしい。
大阪や堺は競争率も高そうで、今の所社員の空は無いと言われたらしい、どれだけ待つか解らないらしい。
「どうしよう?」次女が言ってくる。
いや、あんたの人生なんやで、自分で決めいや、と考えていたけど、そんな事を言ったら、冷たい~と言われるので止めて、こう言った。
「色んな選択肢があるで、ゆっくり考えたらええやん。」
「どうしたらエエと思う?」そらーあんたの思う通りやん、言わんけど。
「三女は出来るだけ近いとこに居って欲しいんやんな?」三女に聞いてみる。
「うん、出来たら顔が見れる方がええ。」三女が頷いて答えた、彼女は寂しがり屋なので、結婚しても顔を見たいのかも知れない。
「次女は大阪や堺はあかんのやんな、じゃあ奈良とか神戸は如何なん?近いんとちゃうのここよりは。」と提案だ。
「奈良なら近いかも、それやったら直ぐに行けるかも。」三女が先ず反応した。
そうなのだよ、私は知っているのだよ、大阪の端と奈良が近いって事をな、ははっは。
「そやね、奈良ええかも知れん、社員の空は知らんけど、大阪よりは開いているかも。」次女もノリノリだ。
そうと決まれば住む所だ(なんも決まってねーけど)気が早い私は奈良の住宅で検索。
ここ数年奈良は移住者が多くて人気があるらしく、マンションは割と高い、安い所は結構なボロみたいだ。
あかんかー、そうそういい話は無いよね、でもだったら中古住宅は如何なんやろ?
それも調べてみると、それは結構有るらしいですよ、ちょっと古いけど住めそうな物件もそれほど高くない。
土地も見ると、お安い土地もある、駅から20分ぐらいならお安い物件もありそうだ。
土地が有ったら家を建てれば良いんじゃ無いの。
今度は建設会社を探してみる。
自分が調べて良いなと思った物件が、25坪くらいだったので、それ以下の家を建てる会社を探す。
ようけあるやん、ビックリするくらい沢山ある。
京都や奈良は狭小住宅の需要が高い、出るは出るは一軒見つけると30件くらいにある。(例えが悪くてすみません)
らく住むとかアーキ公房とか、知らん工務店がいっぱいだ、まあ四日市の工務店も限られた所しか知らないから、そりゃあ知らんよね。
見ていると安い旨い位のノリで建てるみたいだけど、拘りはあんまり感じない。
実は私は家には拘りがある、出来たらコンセプト型賃貸住宅を作りたいが、出来なければ、自分の住む場所はコンパクトのして、その代わり家事導線の良い明るい家にしたい。
もう1つは防犯を考えたい、もし住むとしたら娘と2人だ、防犯は大事でしょ。
そんな私の気持にピッタリの家を作っている所が在った、SIMPLE NOTEって所???
解らないけど、色んな所で同じような住宅を建てているみたいだ。
住宅にもフランチャイズ制が導入されたりした?ちょっと解らないけど、奈良にも他の地方にも有るみたい。
良いな~、こんなお家良いな~、なんてYouTubeを見て、娘にもこんなの在るよと言って見る。
「ええなーキレイやん、幾ら位するんかなー?」そんな現実引き戻さんでもええやん。
夢見させてーなー。
大体、何処にも幾ら位って書いてない、そうだよね、この建築資材の上がって居る時に、迂闊に値段書けないよね。
何のかんの言っても先立つものは無いのだから、いい夢見たよ、位のノリで見ている。
誰でもそうなのかどうかは解らないが、割と女性は住む所に拘る気がする、きっと家事をする方が多いから、家事をする場所に拘ってしまうんだろうな。
次女にそう言ってみると「私は別に住む所には拘らんで。」との答えが返ってくる。
そうかー、着る物や食べる物にお金をつぎ込んだから、他には拘りが無いんやな、そんな人間も居るんや。
私は出来れば理想の家に住みたいし、安心して住んでいたい、外からの視線にさらされる事無く、自分が年取っても住めるの最高じゃ無いですか。
この年だから、夢に終わるかも知れないけど、良いじゃない夢見たって、住みたいんだもん。
怪訝な顔の娘を横目に、心が叫んでいる。
買ってくれないかなー誰か、なんちゃってね。