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ツナ君は甘えん坊

今日はいつもよりもずっとツナ君が甘えてくる。

三女や猫たちの居ない生活にも慣れたので、寒いのかな~、なんて考えたりもしている。

彼は元々甘えん坊で、人間が居ない時間は(仕事に行っていた)1人で待っていて寂しいのか、玄関で待っていたりした。

可愛いんよね、待っているのが。

「ツナ君どうしたん??待ってくれとったん??」と声を掛けると、如何したもこうしたも、寂しかったやないかいとばかりに身体を擦り付ける。

甘えるツナ君

ういやつよのー、なんて人間は喜んでいて、きっとツナ君的には、寂しかったのに、という所だったのだろう。

最初は私と長女と次女でここに住むと決めて、ツナ君をお迎えする用意に入った。

お迎えするのに、夫の(皆の家)でと思ったが、どうにも猫は汚いからと許して貰えなかったので、別居することにしたのだ。

まだ、夫の会社(皆で仕事をしていたので、皆の会社でもある)を売ると言う話が出てない時で、朝家事をすると、直ぐに会社に行く、仕事が終わると、ツナ君の待つ家に帰る生活が日常になる。

その頃は人が居ないとニャー、ニャー鳴いていて、『僕は可愛いのに、1人にされる子猫です』感を出していた。

その後に会社を売って、会社には行かなくなったのだけれど、仕事はしなければ為らないので、皆が色んな仕事に就いていて、やっぱりツナ君は甘えたくてもあんまり甘えられない感じ。

その状態が変わったのが、三女が帰ってくる気持ちになった事だ。

「もう、家に帰ろうかなと思っている。」ある日、三女が話をする。

私としては、何年も東京にいて、何も言わなかったので、東京が楽しいのだと思っていた。

楽しいんじゃ無かったの??晴天の霹靂がくる。

だってそうでしょ、偶の連絡でも、何か楽しそうな感じが有るから、こちらは楽しんでるんだろうなと考えるじゃ無いですか。

「自分で東京に行くと言って行ったから、帰るとは言えなかったんよね。」という事だった。

こっちの気持は、帰ってこーいよ~、って感じだったのにね。

彼女は寂しがり屋だったので、(それでかどうかは解らないが)東京で子猫をお迎えしていた。

それがランちゃんで、ちょっと気が強そうな女の子で、ふわふわちゃんになる。

彼女とランちゃんを迎える用意して、三女が東京から帰って来ることになって、賑やかになる我が家だ。

その頃のツナ君は、賑やかになっても甘えん坊だが、ランちゃんの手前そこまで主張はしていない。

ランちゃん

それが長女が家を出る事になり、三女と私がいつも家に居る(三女はリモートワークで)環境になって、もう一匹アグリと云う子をお迎えして、環境がガラッと変わっていく。

もう1匹の甘えん坊アグリ

猫3匹、人間3人という大家族に成って、忙しくも楽しい生活をしていた頃に、三女が結婚を考えて引っ越しをして、家には私とツナ君が残る。

そうなると、ツナ君の甘えん坊が爆発する。

猫は他の猫が声を出すと、出さない様になるらしい。

これは、三女が猫たちと出て行ってから、あんまりにもツナ君が鳴くので、お医者さんに聞いてみた時に解った話になる。

次女がツナ君を診せて居る時に、「この頃よく鳴くんですよね、前はそれ程泣かなかったのに。」と言うと、こう答えてくれたそうだ。

「猫は他に良く無く子が居ると、あまり鳴かなくなるんですよ、鳴く子が居なくなったから、鳴いているんじゃないですか。」

そうなんか、ツナ君は省エネで鳴かなかったんやね、だって一緒に居てもランちゃんは鳴いていたし、アグリちゃんなんて、(子猫だったしね)物凄く鳴いていたもんね。

そんな訳で、現在のツナ君は撫ぜろ、甘えさせろ、おやつをくれと、我儘コンボが過ぎる。

お腹見せて甘えるツナ君

「どうしたん??ご飯あるやん??」といっても、イヤ、おやつが良いとばかりに、おやつの方に突進する。

私もあげたいのよ、でもねー、ツナ君の健康を考えると、そうも行っていられない。

やっと眼のお医者さんに行くのが、3か月に1回になったのに、また目が悪くなるのは避けたい。

次女が聞いたところ、太り過ぎも彼の眼に悪いらしい、基本的に身体に悪いのだから、あかんよね。

どうした??どうした??と言って撫ぜまわしていると、『人間は解ってくれない』とばかりに、大好きな段ボールに入り込む。

段ボールに入るツナ君

それって人間がツナ君に言う言葉やねん、ツナ君はちっともわかってくれないってね。

今日もツナ君は、日課のニャーニャーを経て、お腹ゴロン、からのいじけて寝転ぶと言ういつものルーティンだ。

寝転ぶツナ君

もう10歳だけど、大人に成り切れていない少年。

違うな、子供の心を忘れないおっさん猫である。

これが人間のおっさんだったら、周りからキモイと指摘されてドン引きされるんだろうが、彼は猫なのでその辺は助かっている。

うーん、猫って良いよね~、人間なら男も女も子供の心を忘れない人は、普通とはちょっと違う人扱いされそう。

でも、いいんだもんね。

ずっと子猫の気持を忘れないで長生きして欲しいな。



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内山祥子
文を書くのを芸にしたいと思っています。 頑張って文筆家になります。 もし良かったらサポートお願いします。 サポートしていただいたら本を買うのに使います。 ありがとうございます。