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あすなろう鉄道で帰ってきた

「4日の市行く????」数日前から次女が話している。

彼女の休みは決まっている訳では無いので、久しぶりに4日に休みで、四日の市に行きたくなったらしい。

「行こうか、でも海苔くらいしか買うものは無いけどね。」絶賛節約中の我が家では一言。

「そうやな―、行っても買うもの無いな~、じゃあスタバで新作でも食べに行くか。」言い聞かせる様に話してくる。

「どっちに行く??散歩って言うんなら遠い方だし、買い物があるのなら近い方で。」そう返す。

そろそろ仕事で着る長袖が欲しいと言っていたので、買い物に行くのかと聞いてみた。

「ウーン、無印なら近いけどUNIQLOでも良いかな?泊ならあるし、久しぶりに行ってみる??」泊の方ならイオン系のスーパーもあるし、買い物ついでに良いかも知れない。

「交通費も考えると無印だし、欲しいものが有るのなら、UNIQLOで良いし、どっちにする??」と答えた。

「取り敢えず、UNIQLOに行ってみる。」

じゃあとばかりにバス停に行って泊迄のバスに乗る、バスだと思ったよりも早く着く。

「如何しよう??思っていたよりはちょっと高い。」彼女も節約しているので考えている。

「今買わなくても良いんじゃない?だって直ぐに無くならないでしょ、他の買い物してからもう一度考えよう。」私の場合は買いたい物が多すぎて、お気に入りに入れて、何度も検討する。

服などは特にそうで、今ある服を見て、季節を考えて、それから自分が本当に必要か考えてから買う。

高いとか安いとかも考えるが、本当のところはいかに自分が使っているかを考えてから買う様にしている。

私も若い頃は勢いに任せて、服を買ったりする時期も有った。

これも欲しいとか、あれも欲しいとか、決して高価なものを買うのでは無いが、何せ買ってみる。

それが一番無駄なんだよな~、と認識できるようになって、今は2回も3回も検討してから買っている。(遅すぎるんだけどね)

「取り敢えず、スタバで落ち着こうか?」と言って、今回のスタバの新作を食べる。

2人で美味しいと言いながら食べ終わって、ハッと気付いた。

写真撮ってない~。

「写真撮らんだ、スタバで食べたって乗せるつもりやったのに。」悔しさが声に滲んでいると思う。

「エ~、絶対に写真撮ったと思ったのに、とらんだん?美味しかったとだけ書いたらええやん。」と次女が言う。

そんな、自慢するみたいな事書けんわ、美味しかったけど。

スタバを出てから、もう一度UNIQLOに戻る、私も欲しかったものに近いものが有ったので、その商品名を呪文で唱える。

忘れちゃうんだよね商品名って、だから何度も唱えている。

「何言ってるの??」次女が聞いてくる。

「今見た商品の名前を憶えておかんと、ネットショッピングできへんやん。」と答える。

「アプリ入れたらええやん、アプリでお気に入りにして置いたら、何時でも買えるし。」そうか~、アプリを使わないかんのか、私みたいに商品名を忘れると困るもんね。

アプリを入れて、お気に入りに入れる、これで他のお気に入りは消すと頭にメモる。

ついでにマックスバリューで買い物をする。

今日は水曜日で、いつもの激安スーパーが休みだ。

じゃあ違う所で買う必要があるよねと言う訳で、家に肉の冷凍保存が殆ど無くなったので買う事にする。

「豚とか買わないの??」鶏胸しか籠に入れない次女に聞いてみた。

「豚高いやん、○○○やったら、108円くらいのが、138円やん、損した気分にならへん??」そうかー、仕方ないとはいえ、鶏胸ならそこ迄の値段差は無い。

他で無駄遣いしても(コンビニとかで)スーパーの肉の値段には厳しいのだ。

「じゃあ止めて於いて、今度○○○に行けたら買おうか?」と聞くと深く頷く。

それだったらスタバで飲み食いするなよと言われそうだが、そこは価値基準が違うから、仕方が無いのかも知れない。

買い物を終えて、さてまたバスで帰ろうかと考えて、次女にその旨を伝える。

「ウーンと、今やったらあすなろう鉄道しか無いよ。」そうなのだ、バスの本数が少ないのだった。

他地方の方には知られていないかもだが、あすなろう鉄道は日本で3つしかないナローゲージの1つ。

チョットだけ線路幅が狭い。

私が若い頃には、車両の片側ばっかり客が乗ってひっくり返ったが、お客が全員で戻したら、そのまま走ったなどという都市伝説が、事も左様に流布されていた。

「それ本当??」とか「そんな事ある??」とか否定的に返事をする人でも、何となく信じてしまう。

そんな感覚を漂わせている列車だ。

この電車昔はエアコンも無かったけど、昨今では綺麗になってエアコンも完備、乗る人も少ないから、いつも座れて、いい電車なのだ。(乗る人が少ないのは鉄道側には問題だが)

スーパーから少し歩いて、電車に乗って、少しの間の電車の旅だ。

「この電車、綺麗になったよね、沿線もアパートとか増えたし。」とボンヤリ言葉を出す。

「沿線もこの電車が有るから、アパートに人が入るんと違う、1時間に2本しか無いけど。」流石次女辛らつだ。

でもこれがあって良かったな。














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