雪が振っていた。
雪が降っていた、この地方でも年に数回は雪が降る、年に数回だから当然雪の備えは無い。
備えは無くても仕事や学校は行く必要があって、大変だなーと降り積もるy気を見ながら考えていた。
聞いたところによると、学校は休みになったらしいので、今は何が何でも学校に来いと言う訳ではなさそうだ。
子供の時分、身体が弱くて良く熱を出していた。
今考えると、学校が休みだと熱が出ていたから、学校が負担だったのかもしれない。
我が母は学校は行くもの考えていたので、嫌がらせが有ったり、無視されたりしても、行くのが当然だと主張する方だった。
私は出来たら行きたくはないが、当然の行為もできないのでは、近所の祖父母にも嫌われるんじゃ無いかと、気張って学校に行っていた。
祖父母が従兄妹に対するようには、自分に対応してくれていなかったのが、自分の所為だろうと思っていた。
自分に自信が無かったんよネ。
実は母が「私のやり方で子育てするから、口出さんといて」と実家に宣言していて、祖父母はなるべく手出しをしない感覚が、どうすればいいのか解らなかったらしい。
何だかね、従兄妹ばっかり可愛がって貰っていて、私は駄目なんかななんて考えて、駄目な所を1つづつ考えたりしてね。
それは違ってたと言う訳だ。
身体が弱かったから、余り外には出なかった、何時も風邪ひいているみたいで、洟も出していたから、見っとも無い子だったんだろうな。
何時も風邪ひいている割には、雪が降ると喜んで外に出ていた。
雨は嫌いだけど雪は好きだ、昔は今よりももっと雪が降っていたような気がするし、膝位まで雪が積もった時も記憶している。
雪は仕事が無い時には、楽しくて嬉しいものだなと思う、子供だったからかも知れないが、子供の時の雪は良い思い出だ。
大人に成って雪が降っても、仕事に行かなければ為らないのは辛いので、雪が降ると嫌やね~と変わる。
雪が変わった訳では無いんだけどね、自分の気持ちが変わっただけで、雪は悪者になるよね。
会社の時には雪でも何としても仕事に行く必要が有ったので、車をゆっくり走らして会社に向かった。
普通に従業員をしていたのなら、休む選択肢もあっただろうけど、私には許されなかった。
雪はキビシー。
スーパーで仕事をしていた時に、自分に課していたことが有る、店的には迷惑千万なのだろうけど、お客様に一言余分に言うという事だ。
スーパーと言う物はマニュアルが有って、言う事も行動も決められていて、他をしてはいけない仕組みを作っている。
みんな同じが正義なのですよ、でも私は考えた、近所にもっと安いスーパーも百貨店も有って、同じ様なものを売って居て、其れで売れるの?
これは絶対に愛想で来て貰わなければ為らない、安さでは負ける筈だもんね。
お客様が見えると、忙しい時以外はなるべく関係ない話をする、その人によって違うけど、天気の話しとかね。
ある年に大雪が降った、その時にちょうどレジの仕事をしていたのだが、当然雪の話になる。
「雪で滑りますから、足元気を付けてお帰り下さいね。」大体のお客様にそう話しかけていた。
雪で客足も少なくて、話をする余裕も有ったからね。
「ここってさ、いつもこんなに雪降るの?」1人のお客様が答えてくれた。
「こんなに降るのは稀ですよ、20年ぶりとか聞きましたけど。」と答えると、驚いた顔でこう言った。
「わしさ、青森から来たんやけど、青森でもこんなに雪降らんよ、南の方やのによう降るね。」
イヤイヤ、青森ならもっと降るやろ、知り合いの青森出身者は、学校行くのに橇みたいな物を縄でつないで、その縄を持って滑って学校に行ったってゆうとった。
それって違うの?????????
「青森って雪深いのやと思ってました。」こっちが驚く顔するかんじになってまう。
「青森も色々やからね、雪少ない所もある、こっちも偶々よね。」にっこり笑っている。
「靴も雪降るなんて思ってなかったから、雪用や無いんやわ、滑りそうや。」お茶目な声だ。
「こんなのあと数年は有りませんわ、靴は気を付けてくださいね、滑りますよ。」そう言って笑ったのを覚えている。
今年は暖冬だから雪は降らないと思っていて、昨日降ったのには驚いている。
去年は如何だったのかな?と考えて携帯を見て見ると、去年の同じ日に雪が降っていたみたいだ。
雪と言えば2月と思っていたので、思い込みは止めなければ為らない、12月にも1月にも降る時は在る。
長男を生んだ日は雪で次の日に窓を見ると真っ白だった、道に車が乗り捨てられていたりして、大変やなと思っていた。
長男の誕生日が2月14日だから雪は2月だと思ったけど、実は雪ではなくチョコの日だった。
「何でこんな日に生んだん。」と責められたが、こっちにしてみれば、「何でこんな日に生まれてきたん?」
あんたの生まれた日は雪降っていたで、車が滑って大変やったんやで、チョコの日よりも私は思う。
誕生日とバレンタインデーが被って、悲しんでいる彼には解らないだろうけどね。