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共有時間は大事にしよう

「親の役割って、子供が社会に適応できるようにしてやる事だと思うんだよね。」大昔、その頃夫だった男に宣言した事が有る。

私と彼は12歳ちがっていて、12歳と言えば一回り、(彼が5月生まれで、私が12月生まれなので、実際には11歳違い)きっと彼は物凄く大人なんだろうと思っていた。

今考えると、大人って何??何だよね。

実際には年を取るって知識や知恵が大幅に取り入れられる訳では無いんだよね。

10年以上長く生きて来てるのだから、当然教えて貰う側だと思っていて、聞いたら答えが出てくるんじゃないかと思っていた自分は、考えが足りなかったんだな。

それが自分の幻想だと理解するのに、時間は掛からなかった、人間長い時間生きて来たからって、頭に答えを詰め込んでいる物では無いんだ。

それでも、子供が生まれるまでは、まあそれで良しとしても、子供が生まれるとそうはいかない。

妊娠して、自分が親になる認識なんて、生まれる迄、頭に浮かんだりしない。

子供が生まれると、兎に角毎日のタスクが自分を押しつぶす、自分がおっぱいをあげるとか、自分がミルクを作るとか、服を洗うとか、考えなくてもしなければ為らない時間に押しつぶされる。

毎日が変化の連続で、毎日が対応の時間になる、子供が生まれた時に、「子供に如何対応すれな良いんだろう?」と呟いた日が在る。

自分としては自問自答なのだが、これに元夫が反応する。

「そんなもん、自分の親がしとって、良かったことはそれでええし。嫌やったらせんだらええ。」いや違うんよ。

だから、違う、違う、そうじゃない。

親の子育ては親の物、自分の子育ては自分の物、それは全然違う物だ。

私は自分の母親の自分に対する対応に批判的だった所為か、親とは全然違う子供との付き合い方を模索していた。

なのにこの考えである。

これは夫には期待できないな、そう考えて本を読む日々、子供を尊重しながらも、大人としては生活でして欲しい方向性は在る。

玩具を片付けるにしても、お風呂に入るにしても、命令で無く納得させるのは、どうすればいいんだろう??

自分1人で考えても、中々答えは出ない、なので本を読んで適切な方法を探していた。

家にいる時間が長いと、YouTube動画をよく見ている、我が家にはテレビが無いので、私の情報源はネットオンリーに為っている。

本も読むけどYouTube動画が楽しかったりするからね。

特に見るのは子育て動画、と云うか子供が出てくる動画になる。

私が子育てをしている時には、こんな動画なんて無かったし、基より動画を見る時間が取れなかったから、こうして自分に向けてくれた眼差しが他人にも共有できるのは羨ましい限りだ。

それにしても、子育て動画を出している人って真面目に見える、自分の中での子育てに対する考えが有って動画にしている気がする。

きっと私みたいに、子供との対応は如何しよう??どうやったら納得してくれるのかな??なんて考えないんだろうな。

皆、私よりもしっかりと子育てしていて、私よりも立派だったりする、哀しい事に自分は駄目だったなと感じる事が多いのだよね。

まあ、自分の子育ては自分の物だし、比べる物では無いのだけどね、だって親も子も全て違う人間なのだもの。

大人が子供にして欲しい事を、命令に為らない様に言うのは大変だ、だって考えると、大人が言う言葉って基本的に命令になる。

若い時に、元夫に言ったことがある。

「会社の社長と云う立場なのだから、社員に頼んだことは全て命令になるんだよ。」この時に解っては貰えなかったが、子供と大人の関係もよく似ている。

大人は子供の気持は解らずに、「こうして。」とお願いして居るつもりでも、実は子供にとっては命令なのだ。

それでも、大人が分かって居る部分はある、大人に成るまでに子供を経験しているから、子供時代は理解しやすい。

そうなのだ、大人の中に子供は居るけど、子供の中にはまだ大人は居ない、子供が大人を見るのは親や関係のある人間だけだ。

そう考えると、子供と話す言葉や、対応している時間は楽しいけど難しい時間なのだろうな。

子供の時間って、どの子でもせいぜい18までになる、(もっと前という考えも在りますが)その時間を親は共有する。

そこに在る共有時間は、動画に取らなくても、親の中には何度も映し出されていて、あの頃はなんて頭の片隅から引っ張り出したりする。

親が頭の片隅から記憶の動画を引っ張り出すのは、子供時代が短いからだ。

長い時間子育てに割いたと言っても、たったの十数年だ、だからこそ子供時代は大切で、親も子も大切な時間を作って欲しいと思う。

私が言うのもなんだが、共有できる親子時間は考えているより少ない。

親にとっては緊張する部分も、自分を抑えて考える部分も有るだろう。

だけど、自分の中に失われない、(認知が正しくあれば)かけがえない時間なのだ。

もっと楽しんで、もっとゆったりと時間を使って、共有時間を大事にして欲しい。

自分が出来なかったから、子育て中の人には言いたいよね。

でも、実際はその時間の中に居ると、難しいんだよね、頑張って欲しいよね。




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内山祥子
文を書くのを芸にしたいと思っています。 頑張って文筆家になります。 もし良かったらサポートお願いします。 サポートしていただいたら本を買うのに使います。 ありがとうございます。