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可愛いを平和に繋げて欲しい
朝からツナ君が甘えてくる。
猫をお迎えしてから、朝が一番の時間じゃないかと思う、私の寝床に来て起こしてくるのだ。
最初の内は、耳元でグルグル鳴いているのを、怒ってる??噛みつかれる??なんて考えたけど、喜んでいると知ってからは、グルグルも良い音になる。
猫って朝は早起きで、朝ごはんが欲しくて早起きだ、でも直ぐまた眠るんだよね。
ツナ君はもう10歳なので、猶更よく眠るのかも知れない。
直ぐに眠るのだけど、朝は兎に角起きてくれと、人間の寝床の近くで鳴いたりする。
始めて朝の挨拶をされた時には驚いた、それまで猫の生態なんて知らなかったし、知っていたのは高校の頃の先輩の猫で、凶暴だから近づくなと言われていたからね。
ツナ君は狂暴のきょの字も無い、偶に噛みつくのも甘噛みで、爪切りが嫌とか、触り過ぎとかの時だけだ。
この子で本当に良かったな~、なんて都度思ったりしている。
だけど、朝が早いとこちらも寝ていたい、一緒に眠ってくれないかな、との期待を込めて声を掛ける。
「こっちにおいで。」自分の布団に誘うが、彼はべろべろ舐めてくるだけ、ずっとそこで舐め続けて言る。
『起きる時間かな?』と考えて、時計を見ると、早すぎる時間では無い、起きるか~と起きて、キッチンに行くと、ツナ君ご飯は空っぽだ。
「ご飯空っぽだね。」ご飯皿を洗って、新しく入れる、ツナ君は皿にご飯が無いと納得しない。
猫の習性か??彼の習性かは定かでは無いが、いつもご飯皿にご飯が入って居るのが、彼の通常運行。
一気には食べずに少しづつ食べるが、いつもご飯が乗ったお皿が無いと文句を言う。
今日もご飯皿を一杯にして出すと、『それが普通ですよ』とばかりにホンの少し食べていつものガリガリにお昼寝(朝寝?)に戻った。
ツナ君が6ヶ月の頃から一緒に生活しているので、これはいつもの生活になっている。
娘はもっと小さい子猫の頃からツナ君を知っているので、子猫の時も可愛かったというが、今のツナ君が一番だ。
子供が生まれて、大きくなっていく過程で、他人によっては赤ちゃんだった頃が一番だったというが、私はいつも今が一番だと思っている。
猫も人間も大人に成ると、付かず離れずという所が上手くいく。
上手くいく筈だ。上手くいくんじゃないかな??
ツナ君は未だに甘えてくるので、上手くいっているとは言い難いのかな??解らんけど。
動物の可愛い赤ちゃんたちは、インターネット上で人気者になって、誰もが見たいと思う。
何故私達は可愛いものを見たい、見せたい、共有したいと考えるのだろう??
『Irresistible: How Cuteness Wired Our Brains and Conquered the World(かわいさが支配する脳と世界)』の著者でもあるジョシュア・ポール・デール氏は「私たちがかわいさを求めるのは、それが気持ちいいからです!」と云う。
かわいいという知覚は、脳の快楽と報酬のネットワークである眼窩前頭皮質(がんかぜんとうひしつ)の反応を引き起こすことで7分の1秒以内という非常に速いスピードで私たちの注意を引きつける。
この素早い神経活動のあとに、よりゆっくりとした評価プロセスが起こり、この評価プロセスが養育行動を引き出し、攻撃性を減らし、遊びや共感、思いやりに関わるネットワークを活性化させるそうだ。
ここで問題になるのは、私達の脳は何を見て可愛いと定義づけるのだろうか、という問題だ。
かわいさの鍵となる特徴として、体に対して頭が大きい、額が突き出ている、目が大きくて頭の低い位置にある。
そして、鼻と口が小さくて近接している、頬や体が丸くてふっくらとしている、四肢が短くて太い、ふらふらと動くなどがある。
これは幼さに共通する事項で、人間はこのような見た目の物に対して可愛さを感じている。
かわいさは、生まれつき備わっている養育・保護行動を引き起こし、種の生存可能性を高めるものの様で、人間はこの可愛さに対する反応には抗えないらしい。
他にも研究によると、かわいいものを見ると、主にポジティブで強力な、さまざまな感情が呼び起こされるという意見もある。
そうか、小さい可愛いと云うものを見るだけで、自分の心に安寧がもたらされるのであれば、そりゃあ可愛いものを見たりするよね。
可愛いを見るだけで、自分の脳に報酬と快楽が与えられる??じゃあ見るしかないでしょ。
それに、可愛いという感情は個人の喜びに終わらない、可愛い赤ちゃんを守りたい、世話をしたい、遊びたいと思うのは、共感や思いやりの気持ちをかきたてるものだそうだ。
なる程ね、SNSにあれ程猫の画像や、猫動画が溢れ返るのも道理だな。
しかし、1つ疑問が湧く。
ガザにイスラエルは攻撃を仕掛けている、攻撃の先には幼い子供も幼い動物も居る筈だ。
その動物や子供は守りたいと思えないの??
可愛いという感情が人間を人間たらしめているのであれば、非人間的な行動かもしれない。
ナチス時代は、普通の女性看守でさえ、残酷な行為に及んだというから、イスラエルは、今その立場に立っているのかも知れないな。
彼らの大事な神が如何見ているかは解らないけれど。
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![内山祥子](https://assets.st-note.com/poc-image/manual/preset_user_image/production/ic3fd94079689.jpg?width=600&crop=1:1,smart)