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Black Lives Matter について書いてみた

BLM - Black Lives Matter

このテーマで初めて記事を書く。この手の内容は深く掘り下げても、浅く表面をなぞっても同程度の繊細さをはらんでいる気がする。その結果、周りに気を使ってしまい、そして、正直に言うと、批判されるのが怖くて、慎重になってしまう。よって、普段はあまり書かない。というか、書けない。そもそも何者でもない私が書いても・・・という消極的な視点もあるが、それはまた別の話。

私は高校時代に友達の影響でボビー・ブラウンが好きになり、山田詠美の小説を読んでマーヴィン・ゲイを聞くようになった。大学時代はほぼ黒人音楽を聴いて過ごした。ヒップホップ、ラップ、R&B、ソウル、ファンク。

Snoop Doggy Dog、Dr, Dre、Notorious B.I.G.、2PAC、Mary J Brige、TLC、キリがないので全部は挙げないが、とにかく当時の私にとって音楽といえば Black Music だった。

あのリズムやテンポが大好きだった。あの世界が大好きだった。

私は大学で外国語を学び、アメリカ留学もしていたので外国人の友達がいたが、友達になる外国人は白人ばかり。自分の生活で身近に黒人の存在を感じることはなかった。私は黒人の音楽や文化を尊重していると思っていたけれど、それはそういう存在、つまり憧れの対象であったり、一方的にこちらから何かを思うものであって、実際の生活では直接的な関わりがないからだったんじゃないだろうか。・・・・いや、待てよ。本当にそうだろうか?

実生活で黒人と関わりがまったくなかったわけではない。私には黒人さんによくナンパされた時期があった。

駅から自宅まで歩いている時に黒人さんにものすごく積極的にナンパされた。「ものすごくタイプだよ〜」となかなか引き下がらない人だった。

友人宅に向かう埼京線の電車の中で、隣に座っていた長身細身のセネガル人に声をかけられた。ipod で音楽を聞いていた私のイヤホンの片方を貸せという。その時は一瞬理解できなかったが、「君が楽しんでいる音楽を僕ともシェアしてくれませんか?」という今思えば粋なナンパだった。

大阪の御堂筋を歩いていたら・・・ナンパの話は重要じゃないのでこの辺でやめておこう。

いずれのケースも私は相手にしなかったが、今ふと思う。彼らが白人だったらどうだろうか?少なくとも「黒人よりも白人のほうが親に紹介しやすいな」という考えはあった。私には白人のアメリカ人のボーイフレンドがいたことがある。その時は親も割とすぐ受け入れてくれた。だが親には「黒いのだけは勘弁してくれ」と言われたことがあった。

私には不思議だった。黒人音楽は、白人を含む多くのアメリカ人に愛され尊敬されているのに、どうしてアメリカにはまだ黒人差別があるのだろうか?なぜ、私が留学したリベラルアーツの私立大学には黒人の生徒が片手で足りるくらいの数しかいないのだろうか?結局、音楽や映画などアーティストとして成功している一部の人以外はまだまだ差別を受けているということ?

私は親の「黒いのだけは勘弁してくれ」という言葉に無意識に影響を受けていた。もしかして、現代のアメリカでも同じなんじゃないだろうか?白人だけじゃなく、どの人種も、私が親の考えに影響を受けていたように、彼らの親の考えに影響を受けているだけじゃないだろうか?その親はもちろんその親の考えの影響を受けているし、その親もその親の考えに・・・。そうしていずれ奴隷制度のあった時代にぶちあたる。

「お前を幸せにしてくれる人なら国籍も人種も気にしないよ。お前が決めなさい」と言われていたら、どうだっただろうか。

自分が見て、聞いて、触れて、つまり自分が経験して、自分が判断する、ということを世界中の親が教えていたらどうだっただろうか。

いろんな人種がお互いへの価値判断なく手を取り合い、今よりはかなり平和な世界ができていたんじゃないかと思う。


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