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手は顔のように人生を映しだす
私は祖母が大好きだった。
祖母は田舎の農家の暮らしをしていて、リウマチもあった。
日々の農作業に家事炊事子育てにリウマチ。
その為、節くれだった手をしていたが、私は子供ながらにその手がとても美しいと感じていた。
良くある年齢になったら顔に責任を持てと聞く。それは生まれ持った造形ではなく、生きている間にどのような思考、感情、行動をとってきたかでその人の顔・表情にありありとその人の内的なものが映し出されるからだ。
それはおそらく本人では気付きづらいものと思う。
わたしは人の手を見るのが好きだ。
特に長く同じ仕事に従事されてる方の手を見るのが好きだ。
それは顔とほぼ同じように思う。
日々の暮らしの中で、良い日も、そうでない日もある中で、一日一日を繰り返す中で培った手なのだ。
そしてその仕事に従事する者特有の美しい手になっていくのだと思う。
これからゆっくりと色んな人の手をまた描いて行こうと思う。
色んな職業の方の色んなお話を聞き、そしてその方の手をじっくりと拝見したい。
もちろん、若くモデルのような方の手も美しい。それも美である。シミひとつなく真っ白できめ細やかな手。
産まれたての赤ん坊の手も生命力に溢れて、細胞が弾けんばかりのエネルギーを感じる。
そういう美しさを感じる。
ただ、わたしは長年生きてきた、日々働いている人の手がとても美しいとしみじみ思うのである。
時々、改めて自分の手もきちんと見てみようと思う。
自戒を込めて。
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