第12話 湯屋敷孝楽で、私とあなたが「整う」まで
こんばんは。サウナのサチコです。
今日も読んでくださって、本当にありがとうございます。
さて今回は、2020年3月16日にリニューアルオープンしたばかりの、「湯屋敷孝楽」に行ってまいりました。
JR京浜東北線北浦和駅で降りて、そこから歩いて7分。この立地条件は魅力です。さらにリニューアルに伴って、オートロウリュウが導入されたそうで、1時間に強弱2回のロウリュが楽しめます。女性は毎時00分にストロング、毎時30分はマイルドという具合です。(男性は逆です)
サウナは5段もあって広い!新しいヒノキの匂いが気持ちいい!
珍しく冒頭からサウナについて語るサチコです。
だってこのオートロウリュウを、お客さんが皆楽しみにしているというのが、本当に伝わってくるんです。00分と30分近くなると、お風呂に入っていた人たちがソワソワし出して、ぞろぞろとサウナ室に入っていきます。平日の昼だというのに、サウナ室は7割近く埋まっていたでしょうか。5段もあるので、「私は下にするわ」「私は上に行く」という具合に、お友達同士で話し合う声も聞こえます。さながら人気アトラクションです。
これがオートロウリュウです。「イズネス」っていうんですね。
本当はもっと重厚ですが、私なりに精一杯イメージをお伝えしています。実際にイズネスをご覧になったことがある方はきっと、そうそうこんな感じと思ってくださるはず。はず。
話を戻します。
サチコはまず00分のストロングから参加したのですが、5分前にサウナ室に入ると、すでに上段は埋まっておりました。皆さん、チャレンジャーです。ポツンと空いていたのが、なぜかオートロウリュウの目の前の2段目。それはそれでチャレンジャーという気がしますが、ひとまずそこに座りました。
サチコのすぐ後ろには、がっしりした女性が陣取っていました。お尻に敷いたタオルで前まで隠すというふんどしスタイルで、片膝を立てて座っています。じっとオートロウリュウを睨み、ストロングが来るその時を待っているようです。サチコはというと、かなりビビってました。こんなロウリュウの熱波をモロに浴びて耐えられるのか。そんな不安でいっぱいです。
あっという間に時間は過ぎ、その00分になりました。
ピカーっとオートロウリュウに光が差したと思うと、水が上部からだらだらと流れてきて、蒸気が発生します。効果音もバッチリ。皆が緊張しているのが背中越しにわかります。じわじわと熱くなっていくサウナ室に耐えかねて、退散する人が一人、二人と増えていきます。でも、彼女たちを横目で見ながら、なぜかサチコは余裕。
これが、ストロング?
もしかしてこれ、マイルドの方じゃないの?
孝楽さん、ごめんなさい。生意気にもサチコはそんな風に思ってしまいました。サウナに通い始めた頃はヒーヒー言っていたくせに、90度以上のサウナを何度か経験するうちに、もっと熱く、もっと熱くと思うようになってしまったんです。整いもしないくせに、何求めてるんだよって感じですが。
この後、30分のマイルドも体験しましたが、やはりマイルドというよりソフトという感じ。むしろこの日、一番熱かったのは、私の後ろにいた女性のオートロウリュウに注がれる視線の方でした。彼女は闘いに勝ったのでしょうか。それともソフト過ぎて闘いにならなかった?
誤解のないように言っておきますが、新しいサウナ室とオートロウリュウ、水風呂に外気浴、どれも本当に快適でした。だからこそ、ストロングがもっとストロングだったらなぁと思わずにはいられません。
「整った」という実感はないものの、十分に「癒され」ました。それはここが新しいだけでなく、随所にお客さんに対する心遣いが見られるからなのかもしれません。それで650円はかなり安い。総合点、満足度はかなり高いと思います。
お腹すいたな。
お風呂やサウナは混雑していましたが、食堂は割と空いていました。食券を買って、呼び出しブザーを受け取ります。
殺人現場の証拠品みたいです。
テーブル席も空いていましたが、一人なので庭が見えるカウンター席へ。
庭には様々な木々が植えられていますが、花をつけているものは一つもありません。春はまだですね。木々にはそれぞれ名札がついていて、レッドロビン、モチノキ、カキノキなど、あまり聞いたことのないものばかり。私の目の前にあった木には「エゴノキ」とありました。エゴの塊のサチコですからね。
ブザーがなりました。わかっているのに、なぜかいつもドキッとします。
今日のご飯はこれ。
石焼きオムライスと小ビール。おこげのついたオムライスって、美味しいんですね。新しい発見でした。
今回は、リニューアルオープンした孝楽さんの紹介記事みたいになってしまいました。タイトルの「整い」はどこへ行った!? お叱りはごもっとも。とても居心地が良くて、自分と向き合うことを忘れていました。
最近、サウナが生活の一部になりつつあって、「整いたい」というこれまでの強い気持ちが薄れてきているのかもしれません。そういう自然なサ活の中でいつのまにか「整う」のかもしれませんが、私はやっぱり「整った!」と実感したい。求めて手に入れる喜びは、ひとしおでしょうから。
何気なくサウナに行って、何気なく時間を過ごす。そうしたゆとりのある日々は確かに貴重であり、理想です。でも私は意識して丁寧に、大事に過ごしたいと思っています。サウナにいる自分の時間を。
何事も永遠ということはなくて、必ず終わりがあります。自由にサウナに行けるのも、永遠じゃありません。サウナに行くわずかな時間、お金、健康がずっとあるとは限らない。そうした当たり前のことを突然失ってしまった人、たくさん見てきました。自分も経験しました。だからできるときに、できるだけ楽しむ。楽しんでいることをしっかり感じたい。そう思っています。ちょっと今夜はセンチメンタルサチコです(照
滞在時間 3時間半
入館料 650円(平日価格)
石焼オムライス&小ビール 1060円
合計 1710円
桜も整い始めましたね。私の街では今週が見頃とか。
今週も皆さまが整いますように。
次回は、おふろcafe utataneです。
埼玉県鉄道博物館駅で、お待ちしています。
サウナのサチコより。