2022年振り返り。
2022年も沢山面白いお仕事やらせていただきました。ざっと振り返ります。場所は基本的に専属であるハンブルク・シャウシュピールハウスです。しかし他の都市でもいろいろやった一年でした。
1月「ハート泥棒」「リチャード3世」「告発!」ハンブルクのレパートリーとして絶賛公演中。
2月 ハンブルク劇場カレンダーは「告発!」のサチコ。
3月 ヘルベルト・フリッチ演出トーマス・ベルンハルト作「狩猟仲間」稽古。
4月 「狩猟仲間」初日。
デュッセルドルフで初の「ヒロシマ・サロン」開催。満員御礼!豪華なトークゲストの方々をお招きできて光栄でした。
5月 ハンブルク映画大学制作映画「ハンブルクの中の日本」完成試写会。
6月「ハート泥棒」ベルリン公演。完売、大受けでちょっとベルリンに移るべきか迷った。
7月 一時帰国。毎年恒例の上智大学後輩への講義、今年で10回目。
ドイツへ戻りオノ・ヨーコに捧げるパフォーマンスをミュンヘン・パトス劇場で大田麻佐子さんと。大好評で来年も再演予定。
8月 めちゃくちゃ忙しかった!
「ヒロシマ・モンスターガール」特別バージョンをバイエルン・ウンザー劇場で。ソロ作品をワークショップ参加者と共演する形に。
ハノーファーでは「ヒロシマ・サロン・10周年記念」をサーカステントで開催。
そして旧東独のヴァイスヴァッサーでラウジッツ・フェスティバル。「シーザー」初日。
9月 ハンブルクでの「シーザー」初日。大好評でチケット売り切れが続く。
10月ベルリンで「リ・江戸・ケート・ミー(江戸からエコを学ぶテーマパーク方式プロジェクト)」で河童パフォーマンス。劇評に「このプロジェクトのハイライト」とまで絶賛されて天狗になる。ベルリンの昔の知り合いにいっぱい再会して楽しかった。その他、シュリンゲンジーフの元同僚達との映像作りも。燃えた!やっぱり同じセンスの仲間は貴重。これからも大事にしたい。
11月ケイティ・ミッチェル演出チェホフ作「桜の園」稽古・初日。大胆な実験作。サチコはシャルロッタ。俳優が桜の枝や葉の音虫の音など音出しをやるのだが、最初ブーたれてたけどだんだん楽しくなりきってる。
12月「シーザー」大劇場にお引越し。「リチャード3世」売り切れが続いている。「桜の園」も好評。これらは来年も上演されていきます。
と、とにかく忙しかったです。でもコロナにも無縁、エネルギーいっぱいで充実した仕事ができました。
今年の私的ハイライトはやはりシーザー!この私がドイツで名優に囲まれシーザーを演じることになるとは!ブレヒトが編み出した「異化効果」という演劇概念のおかげで、異物として振り切ったシーザーを演じています。
あとはベルリンで大絶賛だったハート泥棒と河童。やはりベルリンは客層が違う。来年も隙あらばベルリンで何かやりたい!
しかし今は本当にハンブルクという街に住んでいること、そしてハンブルク・シャウシュピールハウスという美しく大きな劇場の一員であることがとても居心地よく、ありがたいことだなあと思っています。追い出されるまでいるぞ!
ヒロシマ原爆伝承活動はデュッセルドルフとバイエルン、ハノーファーで。どれも素晴らしい人達に助けられ、今ますます大事なこのテーマをこれからも続けなくては!と思いました。
今年も楽しみな仕事があれこれ待っています。体に気をつけて、無理せず、楽しみます。もう58歳、舞台デビューして40年。やりたいようにやらせていただき、それを皆さんに楽しんでいただけるのを喜びとして、一つ一つ、やっていきます。
こんな我侭な私を、各地でお世話してくださった皆様に心から感謝します。出会いに心から感謝いたします。