霊

保育園の延長保育のお仕事
月～金曜日は
１階２階にしか行かないけれど
土曜日は
３階にゴミ集めと戸締り確認に行く
（ここは園児の教室があるわけでなく
発表会やピアノ教室などに使うホールと
屋上の運動場所（夏はプールを設置）がある。
で、土曜日なので
園児も少なく先生たちも少数
３階に行くのはわたし一人
昼勤務のころは
お昼寝の見守りをしていたので
（３才４才児はコロナの時、
広いホールでお昼寝してた）
３階にも毎日行ってたけど
今は週に一度土曜日のみ
今まであまり怖いと
思ったことはなかったけど
今日、ある先生がホールの
いみこわ？ほんこわ？話を
たくさん聞いている
みたいな‥‥。

詳しくは聞かなかった
知らないままのほうが
いいこともあると思う
それに
そう、子供のころは
幽霊がこわかったけど
いまは怖くなくなった
というか
わたしは霊をみない
タイプだと思っている
だって
いままで出会ってないから、たぶん。
たぶん、であわないまま
人生おわれるのではないか。

霊、というと
ほんとは少し
母を家で看取ることに抵抗はあった
家から死人が出る
むかしはそれが
当たり前だったのだろうけど
今は、ひとが、死ぬのは普通、病院だから。

母の霊？
いや怖いでしょ。
生霊飛ばしそうな人だったから。
でも
母を看取った今
あまり怖くない
でてきたら叱る
おしめ替えてもらった人間を
怖がらせるようなことはするな
おとなしくしておけ、と。

霊魂、魂はあるだろう
でも、幽霊はいない
いたとしても
わたしは気づかない
そう思う

そして
母の肛門までみて思った
死んだ母の
パジャマを着せ替えて思った
死んでるのに
おなかから音がする
からだのはんのう
人は動物だ
しんだら
肉になる
肉体になる
肉は腐る
焼いたら骨になる
みんな同じ