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Photo by
momonotane
この子の見ている世界
わたしはいま保育園でパートとして働いている
主に3歳児と夕方から夜の延長保育担当
いろいろあるけれど子供と話すのが楽しい
わたしが保育の仕事に本当に携わりたいと思ったのは
実習にいった保育園が今勤務しているところより
少し厳しいカリキュラムのところでした
子供を指導する、というか時間割通りに動かすために
叱らなければならない場面があり
そのとき私が叱っている子供の目に映る自身の姿を見て
あぁ、今、この子の目にわたしはどんなふうに映っているのだろう
知らない大きな大人が突然やってきて一緒に楽しく遊んでいたのに
急になぜだか怒りだして僕のいやなことをさせる、どうして
わけがわからずわけのわからないまま怖い思いしてるだろうな
朝起きて安全な楽しいおうちから、大好きなママが
大慌てで嫌がる僕を自転車に乗せて大急ぎで
知らない大きな人がいっぱいいる場所に置いていく
ママは夕方迎えに来るっていうけど夕方っていつなの
ママはどこに行くのどうして一緒にいられないの
大きな人と僕みたいな子がいっぱいいて
なんだか一緒にお歌うたってお絵かきしてお外で遊んで
でも僕ほんとはほかのことしたいのにしちゃだめっていわれる
まだ地図も時計もわからない。今自分がどこにいるのかも
しっているのは、おうちといつも行くお店と
じいじとばあばのおうちばすとえきとでんしゃはわかるけど
そんな子供たちが見ている世界をみたいと強烈に思った
自分が見ている世界がほんとの世界だと思い込んでいるけれど
認識によって世界は変わる
だからほんとはある意味では存在の数だけの世界があるはず
でもね、他人の見ている世界を想像するのは疲れる
一緒に暮らす彼の世界をみるのは怖い
でも子供たちの単純な平明なたぶん明るい世界なら見たい
見てみたい、そう思う。彼らと話すのは楽しい