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覚悟の向こう側

2020年2月3日、オーストラリアの永住権を取ることができた。
オーストラリア人に恋をしたわけでもなく、仕事のためでもなく、住みたいと願い続けたわけでもなかったこの国。そんな国の永住権を手に入れることに。

永住権を取得でき、一区切りついたところで今の気持ちを残しておきたいと思い立ち、今ここに残すことにした。

はじまりは

ここに至るまでのジェットコースターのような時間は、2013年初夏に始まる。

その頃、恋愛もうまくいかず、婚活する気力もなく独りで生きていこうと決意し、都内にマンションを買おう!そのためには年収を上げよう!と、
2013年8月に転職をした。 
転職した会社の配属チームに同じ苗字の日本人の男性がいた。
それが今の夫との出会い。
共通の趣味があるということで打ち解け、いつしか恋愛関係に。

そんなある日、「俺、来年オーストラリアに移住するから」と。
過去に既にオーストラリアに住んでいたことのある彼は、既に永住権を持っていたため、将来的にはオーストラリアに戻るというプランがあったのだ。

いざゆかん

この男性と結婚することとなり、2015年の秋、旅行に行きたい先に考えたこともない、全く友人のいない、聞き慣れない英語を話す国へとやって来たのである。自分の仕事のキャリアを放棄し、一から何もかもスタートさせなきゃいけないという不安を抱えていたけれど、不思議と「行かない」という選択肢は無かった。

そこからは目まぐるしくも、ゆるーい時間の流れるこの国で、
2016年に結婚。2018年に第一子を出産。2020年2月に永住権を取得。
夫と知り合って7年弱で、人生における大きなイベントが目白押し。

今まではなんとなくいつか日本に帰国するかもしれないという駐妻さん気分でいたかもしれない。しかし永住権が取れなければこの生活はどうなるんだろうっとソワソワしていたのも事実。
永住ができる権利を取得することにより、ここで生きていくんだという覚悟を決め、腹をくくるしかないと。。(けして嫌々なわけではない)

昔の自分は、将来が見えない不安を抱え、自分自身に失望し、今の安定した生活のまま人生を終えたいと、さめざめと泣く日々を何年も何年も過ごしていた。
そんな闇の中どうやって「生きていこう」という気持ちに切り替えることができたのであろうか。

流れを変えたもの

そう。それは覚悟だった。この不安を受け入れ、開き直って生きていこうという覚悟。何か大きな目標が見つかったわけでは無かった。ただ覚悟を決め、行動をしただけで状況が好転しはじめた。いや、好転どころではない!結果、想像を超える状況を手に入れることとなった。

今ふと思いおこせば、もがき抗って苦しんでいた時、それを受け入れ開き直ってなにか覚悟を決めたら、状況を打破することができていたような気がする。

今回は環境を変えたいわけではない。自分にもっと自信をもって外国で生きていく不安を受け入れ、ここで開き直って楽しんで生こうと覚悟を決めたのである。

大丈夫。きっとまた想像を超える出来事が、私を待っているはず。

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