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「小さな違いに目くじらを立てない」を胸に刻む

この記事がすごくよかった。

わたしは大阪にある「こどもの里」を運営する庄保さんを、とても尊敬している。その庄保さんのクラウドファンディングをサポートされていた慎泰俊さんがこう評価されていた。


小さな違いに目くじらを立てない

社会に関わる仕事においては、目標が同じでも、それを実現するための方法論が違う、ということがよくある。

僕が尊敬する人たちは、この違いについての許容度が大きい。理由は二つある気がしている。

第一に他人のやっていることに良い意味で関心がなく、自分の仕事を通じて何ができるのかに関心が割かれていること。自分たちの仕事に魂を込めていると、他人の仕事について批判的なコメントをする時間なんてない。

第二に、大きな違いを世の中に作ろうとしたら、大勢の人が一枚岩になる必要があり、同じ目標を共有できる人たちと喧嘩している場合ではない、ということが分かっているから。

例えば荘保さんは「子どもは地域で育つべき」という強い考えを持っているのだけど、だからといって他の実務家らを批判するようなことはしない。僕もむかし施設にランドセルを届けるタイガーマスク運動を強く批判していたのだけど、ちょっと自分が恥ずかしくなった。

わたしはこれを読んで、すごく同意した。

その人との「差異」に注目し、「その人と共通するもの」を見出さない支援者や活動家はたしかに多い。

看護師をしている友人は「日々現場で頑張っていると、同僚のちょっとした違いが目に付いて嫌悪感であふれてくる」という。そういうことはNPOの現場でも、起こりうる。

それがものすごく悪いわけではない。ひとりひとりは優秀だし、個別案件ではなんとかやりくりできる。でも時に、「大きな課題」に向かえないことがある。

たとえばちょっとした集まりや同窓会に行くと「日本に貧困なんてあるの?」と言われるし、「家出の子たちは全員補導して家に帰せばいいんじゃないの?」と言われるし、世の中の無理解と不寛容はなかなかすごかったりする。想像以上にすごいのである。

世の中には、わたしたちがたたかわなきゃいけないものがもっとある。

「大きな違いを世の中に作ろうとしたら、大勢の人が一枚岩になる必要があり、同じ目標を共有できる人たちと喧嘩してる場合ではない」

胸に刻もう。

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