保育園落ちた。死んでたまるか死闘編【最終ラウンド】
(前回からの続きです)
引っ越し先の保育園が決まり、0歳・2歳・4歳の3人が、2つの保育園に分かれて通う事になりました。
通っているうちに、どうしても比べてしまうようになりました。その2つの保育園の「保育の質」を。
なぜなら。
あまりにも「雲泥の差」だったからです。
決してどちらかを悪くいうつもりはありませんよ。
「お気持ち」を排除して、「事実」のみを書くとですね。
・2歳と4歳が通う保育園の入園式:日の丸をバックに園長の訓示のあと全員で国歌斉唱。
・0歳が通う保育園の入園式:手作りのお花をバックに保育士さんが歌と拍手で園児を出迎え。
・2歳と4歳が通う保育園の保育士さん:1年間で保育士さんが何人か辞めて入れ替わった。担当の保育士さんは無口で笑顔を見たことがない。
・0歳が通う保育園の保育士さん:早番遅番のシフトがあり、パートとプロパーの保育士がシフト調整しながら引き継いで保育を担当。男性保育士が複数。みんな笑顔。
・2歳と4歳が通う保育園の園長:入園式でしか見たことがない。そもそも園に来ていない。「副園長」と呼ばれている「園長の息子」しか見たことがない。それもごく稀にしか。
・0歳が通う保育園の園長:毎朝、園児に笑顔で「おはようございますっ!」とあいさつ。保育参観時には自ら説明。クリスマスのサンタや節分の鬼の扮装の気合の入り方がすごい。鬼に扮した園長が三輪車に乗って園児を追いかけ、園児が泣きながら園長に豆をぶつける節分は保育園の最大イベント。
どうでしょう。あなたはどちらの保育園に通わせたいですか?
言うまでもないですよね。
ということで、ワタシはなんとしてでも「0歳児が通う保育園」の方に上の2人を転園させるために、目を血走らせながら「保活」という名の「ロビー活動」を始めました。
「ロビー活動」とは穏やかではないですが、それぐらいしないと希望の保育園には入れないことを、ワタシは第1ラウンドで学んだのです。
何をしたかというと。
保育園申請を担当する役所の「子ども家庭課」へ直接乗り込み、「3人別の保育園」の窮状を訴えました。
具体的に何をどう困っているのかを示す「資料」をエクセルで用意しました。
・3人送迎の時間コスト:3人を保育園に送迎するだけで1日2時間かかる。その時間分は仕事ができないため収入が減った。その具体的な数字を算定して資料にまとめたもの
・3人送迎の労力コスト:1人で3人を送迎することが難しい時が多いので、送迎にファミリーサポートの方をお願いした。1時間700円(当時)だったので、その領収証を全部とっておいて資料にまとめたもの
こういった「数字」ベースの資料、お役所は得意ですからね。
保育園認定も「お役所の仕事」。
お役所仕事にはお役所の土俵で闘おうと思い、数字ベースの資料を持ち込んでプレゼンしました。
その時に、4月入園以外の「キャンセル待ち」の転園申請もしました。
そうなんです。
保育園には「キャンセル待ち」があるんです。
どうか空きがでますように...!
待ちに待った12月、なんと4歳のキャンセルが出ました!
これで0歳と4歳が同じ保育園に。
そして次の年の4月。
真ん中の子が転園することができました。
これで、ついに3人が同じ保育園に入ることができました。
やった~~~~~!!
ついに、ついに、長い闘いが、終わった。。。
カンカンカンカンカ~~~~~ン。
闘いの終結のゴングがなりました。
3人やっと同じ保育園になった時には、上の子は既に年長さん。
たった一年だったけど、いい保育園で卒園を迎えられて本当に良かった。
もう卒園式では号泣でした。
あの保育園の園長さんは、ホントにいい人で面白い人で、なによりも子どもをいちばんに、大切に扱ってくれる「保育者の鑑」でした。
いまでも園長さんと3人の子ども達で撮った写真は宝物。
(完)