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譜読みに苦労してる皆様へ

 私がブルグミュラー とかそのあたりを練習してた小学校三年生くらいの頃のこと。レッスンで○をしてもらう事が1番嬉しい出来事で、それだけがレッスンの1番の喜びと思ってました。
 
今思えば、とにかく早く弾けるようになりたいという気持ちが強かったのと、計算ドリルを1ページづつこなしてくような感覚でピアノの練習も捉えていたのだと思います。

学校教育のいいところでもあり、悪いところでもあり。早くて正確にきちんとできる事が優等生ってピアノのレッスンでもそんな感じで思ってました。

なので、バイエル程度までは毎週のように○がもらえてたから、特に何も思わず順調にこなしていました。

ところがブルグミュラー になってきたら、一曲○をもらうのに右を弾き、左を弾き、両手で、強弱つけ、アンプ、で、やっと弾けて。何週かにわたり同じ曲に取り組まないと○がもらえなかった。

そして、一曲が完成し○がついたあと、次のページをめくると、また知らない曲。また新たに右手→左手→両手→強弱→アンプと、また同じ過程をゼロからスタート。その頃感じていたことがあります。

いつまでこれを繰り返せば上手くなるのか??

と途方もない気持ちになって、先の遠さに絶望感を感じたことがありました。

でも、その頃の私に言いたい。
それ、40過ぎてもまだやってるよって😆
ホントいまだに同じことやってるの😂

本番が終わってホッとしたタイミングで、新しい曲の楽譜がちょうど良くポストに入れられて📮
また、ゼロから新しい曲のスタート。ゆっくりゆっくり片手づつ弾いたり、両手で弾いたり譜読みをし、曲想を考えて強弱もつけて。アンサンブルだからアンプはしないけど、相手と息を合わせて弾けるようにする。

譜読みをスタートしたばかりのときには、この曲本当に弾けるようになるかな?とか毎回頭をよぎるし。最近は目も疲れるようになり、譜読みも詰めてやり過ぎないように、ちょっとずつやるようにしています。でもある時には必ず最後まで行き、なんか弾けてる。
 
 数年前、譜読みは早けりゃいいっていう思い込みがひっくり返る出来事がありました。めっちゃ高額の
24000円もする楽譜を買った時のこと。譜読み=早くの価値観がひっくり返りました。

すこしでも長くたっぷりとこの楽譜の音達を味わわないともったいない😣じっくり隅々と楽譜を読み、24000円分を味わいつくさないとと思い、あえて超ゆーっくりと譜読みしてみたんです。

なんで作曲家はこの音を選んだのかな?とか考えてたり、指遣いを何種類も考えたり、この響きはこっちの音色の方を求めてるのかな?とか。

焦らないで取り組むと、譜読み段階でも色々感じながら進んでゆける。何種類もの可能性を考えながら、なぜこの音なの?と作り手の側になって想像したり、ゆっくり選択し、作り上げていくといった感覚がとても新鮮でした。

これまで、与えられた譜をとりあえず弾けるように、スピードをあげて譜読みするってことばかりにフォーカスしてたの、ちょっと残念なことしてたと思いました。まっさらの状態で感じとることをもっと時間をかけて、ゆっくり丁寧に味わいながらやってみても良かったのでは?と思いました。
 
大人も子どもも、譜読みに苦労してる皆さんへ
頭の中にまだ入っていない音楽をインストールする作業。ピアノは特に大変ですね😣
早い方が良い場面も確かにありますが。
落ち着いた気持ちで余裕を持って楽譜と接すると、味わい深い譜読みの時間になりますよ!まだ弾けないこの曲をどう作りあげるか?色々感じて考えて。
細部にわたり気がつく事がたくさんあると思います。


 


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