合同誌運営におけるDiscordサーバー活用 および 連絡事項周知についてのノウハウブック
挨拶
みなさんどうも、私「283プロTS/男体化合同【MEN's PRISM】」という合同誌にて主催を務めさせていただきました、さちいろと申します。
今回は、昨今シャニマス同人界隈で合同誌の企画が活発なことから、少しでもその力になればと思い筆を取らせていただきました。
シャニマス同人だけでなく、ジャンル問わず多くの合同誌運営の役に立てる記事になれば幸いです。
それでは、よろしくお願いいたします。
今回例に挙げる合同について
合同の詳細については上記リンク先をご確認ください。
リンク先には未記載ですが、最終的には参加者25名+運営スタッフ1名の構成となりました。また参考までに、主催である私と元々交流がある方は全体の半分程度でした。
Discordについて
Discordとは、アメリカにて開発された音声・映像・テキストによるオンラインコミュニケーションサービスです。PC・スマートフォンアプリやブラウザ版が存在し、昨今のコミュニティ形成において欠かせない存在となっているかと思われます。
そんなDiscordの特徴の1つに、個人サーバー内のカテゴリー・チャンネル分けが可能なことが挙げられます。
この機能を用いることによって、非常に「見やすい」サーバーを作ることが可能で、ログが溜まることによる見逃し防止にも役立ちます。
またカテゴリー・チャンネルごとに閲覧制限を実装することもでき、「ロール」と呼ばれる役職を付与することによってそれらの管理ができます。
これらの機能を活用することによって、非常に健全なサーバー運営を実現することができましたので、その詳細を記載させていただきます。
ロールの活用
当合同のサーバーでは、
・運営ロール
・表紙ロール
を用意し、活用してきました。
・運営ロール
「運営ロール」は、全権限があります。
私が合同初主催だったということもあり、強力な助っ人の力をお借りしました。
「自分一人でやりきる!」という場合、このロールは不要になるかと思われます。(鯖主は全権限を既に持っているため)
・表紙ロール
「表紙ロール」は、表紙を担当してくださった方に付与しました。
こちらのロールは、複数名になることがありえるかと思います。
・イラスト担当
・デザイン担当
で人が違う場合が当てはまりますかね。
以上二つのロールを用意し、以下のカテゴリ・チャンネル内で設定を行うことで、「合同の連絡は、サーバー内で全て完結する」環境を整えることに成功しました。
カテゴリ・チャンネル一覧
カテゴリ・チャンネル構成は画像の通り、
○運営だより
└概要
└お知らせ・連絡
└リンクなど
○アンケートなど
└(参加者様へアンケートをとるチャンネル)
└質問・要望など
○テキストチャンネル
└サーバー入口
└自己紹介
└一般
○ボイスチャンネル関連
└「聞き専」チャンネル
└ボイス用チャンネル
└AFK用チャンネル
●業務連絡
└業務連絡
└表紙関連
└業務連絡用ボイスチャンネル
となっております……
……
チャンネル、多くない?
A.多いです。
もう少しスマートにできれば理想的だったと今でも思っています。目安としては「画面の小さいスマートフォンで、参加者が利用するチャンネルはスクロール不要」になる程度。
私個人の考えとしては、スクロールは無ければ無いほど良いという考えでした。
ですが、これ以上削ることもできませんでした。実際、稼働率の低かったボイスチャンネル以外は全て利用しました。
ボイスチャンネルの稼働率が低かった要因として、この部分はあったのかもしれませんね。
カテゴリ・チャンネル詳細
以下にカテゴリ・チャンネルの詳細を記載していきます。
閲覧制限や書き込み制限も活用したものとなっておりますので、是非ご活用ください。
○「運営だより」カテゴリ
このカテゴリは、運営からの全体連絡を行う際に利用しました。
・運営ロールを所持している人は書き込みが可能
・所持していない人は閲覧のみ可能
と、ロールとの組み合わせによってログの管理に成功しました。
また、運営だよりをカテゴリで分けた理由として、通知の上書き機能の存在があります。
運営から発信するチャンネルをひとつにまとめることによって、通知設定の手間が少し省けます。
また、(通知ON推奨)のように明記することで、このカテゴリは重要であることを認知させられるのではないかと思います。
└「概要」チャンネル
ほぼツイプラ(https://twipla.jp/events/591511)のコピペです。
参加者様の自己紹介は必ずしてほしかったので、その件だけ追記しています。
……が、本来ならここでサーバールールを明記するべきでしたね。これは反省点です。
└「お知らせ・連絡」チャンネル
運営からの連絡として一番活用したチャンネルです。一番発信数が多かったですね。
特に重要な通知に関しては、@everyoneでメンションすることによって、通知が行く可能性を高めました。
参加者への周知は必須ではないものの「あると嬉しい」といったお知らせはメンションをせずそのまま書き込みました。
体感の割合としては半々程度といったところでしょうか。
運営側から書き込まない限りログが流れていくことがないため、ロールによる制限は大成功でした。
└「リンクなど」チャンネル
合同のテーマに沿う資料となるサイト・ページへのリンクやツイプラ、提出用フォームのリンクをまとめました。
特に提出用フォームが流れて行ってしまうと非常に不便になるため、リンク用のチャンネルとして別途用意しました。
○「アンケートなど」カテゴリ
・参加者全員への周知は必要ないけれど、意見が欲しいもの
・参加者の皆様から運営への質問
この2つを捌くために用意しました。
└参加者様へアンケートをとるチャンネル
今回はタイトル案に関するチャンネルのみとなりました。
合同開催発表時に(サブ)タイトルが決まっていなかったため使用しました。様々な角度からの意見が残ったので、結果的にみんなで決めることは有意義だったかなと思います。
└「質問・要望など」チャンネル
名前の通り、参加者の方から質問・要望などを書き込んでいただくチャンネルです。
サンプルについてなど、曖昧なところについて質問をいただきました。レギュレーションや予定をガチガチに組んだので、あまり動きませんでしたが……
○「テキストチャンネル」カテゴリ
特にお知らせ要素のないカテゴリです。
└「サーバー入口」チャンネル
入室メッセージはサーバー設定でオフにできるので、なくても良いチャンネルではあります。
が、こんな感じの愉快なキャラクターが手を振ってくれるので、参加者同士の交流のワンアクション目として良いのではないかと思い残しました。
└「自己紹介」チャンネル
読んで字のごとくです。
このチャンネルは主催からのお願いとして、記入必須としました。
・主催が参加者様のことを知るため
・参加者が参加者のことを知るため
の2つが、記入必須とした主な理由となります。
私からの視点ですが、この合同で初めましての方が多かったためかなり役立ちました。
└「一般」チャンネル
雑談チャンネルです。それなりに動きました。
○「ボイスチャンネル」カテゴリ
ほとんど動きませんでした。カナシイネ……
└「聞き専」チャンネル
ボイスチャットに接続している人がテキストでやりとりするためのチャンネルです。
現在ではボイスチャンネル内に同じ機能が実装されていますが、Discordおじいちゃんなので別で分かれてないとよくわからなくなるので設置しました。
└ボイス用チャンネル
└AFK用チャンネル
動きませんでした。カナシイネ……
チャンネルの名前は元作品・テーマによってそれっぽく用意できるので楽しかったです。
●「業務連絡」カテゴリ
運営内部での連絡をするためだけのカテゴリです。
運営には表示されますが、参加者には表示されません。
連絡用のカテゴリ・チャンネルをサーバー内に設置した理由としては「ロールの活用」にて前述したとおり、「全ての連絡がサーバー内で完結する」ことが最大の利点です。
Discordサーバー外では合同の連絡以外も無限に来るので、こうして振り分けることによって「合同の連絡である」ことが明確にわかるのでとても助かりました。
└「業務連絡」チャンネル
運営2人がやりとりするチャンネルでした。
「印刷所さんからこういうこと言われたよ~」
「こここうすればうまいこといけるんじゃない?」
とフランクに進めてましたが、ちょうどいい温度感だったなと思います。
└「表紙関連」チャンネル
運営2人に加え、表紙担当の方が閲覧・書き込みできるチャンネルです。
主催・組版・イラストがそれぞれ違ったため、まとめて連絡できるところが欲しく作成しました。
「主催の私が依頼→表紙担当の方がラフなどを投下→組版担当と主催が確認」がだいたい1ループでした。
└業務連絡用ボイスチャンネル
……使ったっけ? 使ったような気もする。
運営・表紙ロール保持者のみ利用可能でした。
結果とまとめ
結果としては……――
非常に好評でした!!!!
合同初参加・参加経験アリの方両者から「Discordが使いやすかった」との声を頂きました。特に初参加の方からのこの声は非常に嬉しく、はじめての同人活動を良いものにできたことは私自身の自信にもつながりました。
もちろん、この運用にご理解・ご協力いただけた参加者の皆様のおかげではあるのですが、サーバーを作った身としてこれ以上に嬉しいことはありませんでした。
これらのカテゴリ・チャンネル構成にしたのは、参加者の負担を減らすことが第一の目的でした。Discordサーバーに入ったらどのチャンネルが何をする場所なのか一目で理解できることが達成できれば、その分思考のリソースを原稿に使うことができると考えたからです。
もちろん、企画段階では確定できないこと(献本の方法など)もありますが、それについての連絡も「一ヵ所見ればいい」だけにすれば見てもらえるだろうと考え実行し、実際に見てもらうことができました。
ですが、カテゴリ・チャンネルを最適化するだけで全てが達成できるわけではありません。主催としてなにより必要だったのは、周知とリマインドでした。
サーバーをどれだけ綺麗に作っても、そのサーバー内で主催が発信をしなければ誰にも伝わりません。サーバーは主催が参加者に連絡するためのツールです。
そんな中で何が一番重要かと問われたら、私は
「参加者が、情報を知りやすい環境を整えること」
だと答えます。
サーバーがあって連絡をするのではなく、連絡のためにサーバーを作るのです。繰り返しになりますが、連絡は伝わらなければ意味がありません。
業務連絡カテゴリもその一環です。主催が合同についての連絡を見逃す訳にはいきませんからね。
そんな中で私が辿り着いた結論は「見なければならない場所・情報を最小限にする」ことでした。
そのためには、
・カテゴリ・チャンネルを分けることによって場所を決める。
・ログが流れていかないようにすることで情報を留める。
この2つがあれば達成できると考え、実行しました。今回の場合、参加者はお知らせ・連絡チャンネルの確認だけできればいいという状況を作りました。
まずはこのチャンネルに全ての情報を集約させ、そこから必要な情報を得るために他のチャンネルを見るという動きを狙いました。おおよそその狙い通りにいったのではないかと思います。
また、どうしても個別連絡が発生する場合があります。
その際は、まずその方へ個別に連絡をしたあと、サーバー内で連絡をしたという告知をしました。
二重に連絡する形にはなりますが、そのくらいが丁度いいと思います。
個別連絡+サーバー内告知+リマインドで3回言えば届きます。
届かないようでしたら、酷ですが除籍も検討して良いと思います。
少し長くなってしまいましたね。以上のことを簡単にまとめると、
・サーバーは、連絡事項を周知するために存在する
・なので、確実に届くよう工夫しなければならない
・その上で、主催としてリマインドは徹底しなければならない
という結論になりました。もちろん主催だけではどうしようもない部分もありますので、そこは参加者様に協力を仰ぐしかありません。
協力していただきやすくするためにも、分かりやすい連絡は徹底したほうがいいでしょう。
さいごに
これから主催をするみなさんへ
連絡は最速で、確実に届く形で!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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