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これって自己満のデザインかな?

私は、シンプルでスッキリとしたデザインがすき。

大学ではインテリアを専攻して課題は自分の好きなデザインを造ってきた。
社会人になり、設計部として働くうちに他者目線、公共的に好まれるデザインを心掛けることを学んだ。

デザイナーってかっこ良いな

って響きだけで軽く考えすぎていたけれど、
実際はデザインってツールにしかすぎない。

目的を達成するためのツールとしてデザインがあると考えるようになったのは、本当最近のこと。

勝手な私の見解に過ぎないけれど、デザイナーって几帳面な方が多い気がしていて、数ミリ単位でデザインに対して考えることが多い。
確かに黄金比やバランスは重要なこと。

でも、その最高傑作(?) のモノが本当に目的である売れるか売れないかは、
世に出てみないと分からない。


母親になって良かったことの一つに、
デザインの本当の目的を考えるようにもなった。

最初の子のときは哺乳瓶はこのメーカー、おもちゃも海外製でかわいいのが良い!って選んでいたけれど、実際は日本製の方が使いやすいなとか、
このデザインいる!?とか気付くようになった。

海外製のベビーカーは日本の改札に入らないと聞いたり、
そもそも、パーカーの紐すら子供にとっては危ない場合もある。

そんなデザインの価値観を良い意味で覆してくれた子育ては
本当に発見の連続です。

先日、長男の学校で都道県の漢字テストがあるので自宅で覚えてくるようにー。と先生。

毎日、目について覚えられるように、都道県のポスターを買おう!
と、ネットでいくつか探していた。

その中の一つに私好みのシンプルで派手すぎないニュアンスカラーのポスターを発見!!

そのサイトは子供の知育玩具を販売していて、コンセプトは親が置きたくなるデザインと説明されていた。

「良いじゃーん!」とポチろうと思ったのだが、その中のコメントに
インテリアに馴染み過ぎて子供が覚えようとしない "とあり、
はっ!とした。

そうだ、私の目的は都道府県を覚えてもらうことが目的だ!
インテリアの装飾として買いたいんじゃない!
と思い直し、覚えやすいように地域ごとに色分けしてあり子供にも読みやすいフォントでデザインされたポスターを別なところで購入。

原色のカラフルなデザインで、都道府県の名物もイラスト付きで分かりやすく配置されている。

お風呂にも貼れるタイプだったので毎晩長男と次男と都道府県クイズを楽しくおこなえた。
このポスターのおかげもあり、長男は都道府県テスト満点!次男も4歳にして覚えることができた!

本来の目的である
子供に都道府県の漢字を覚えてもらう ということを忘れかけていた。

でも、デザインってこういうこと。
デザイナーに依頼する顧客の意図は、プロダクトなら今よりも商品が売れたり建築なら、今よりも居心地の良い空間にかえることが目的である。

デザイナーはアーティストではない。

自己満のデザインではなく、目的を達成してこそ本当のデザイナーと言えるのでは。とおこがましいが考えるのである。

仕事をする上で、この

『これって自己満のデザインかな?』

っていうのをより意識するようになった。

自己満にならないよう、選び取ること。
目的を意識しながらデザインをみていこうとますます楽しさを覚えた。

子育てから学んだことはたくさん!
これからも学び続けよう!



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