台湾の住宅のことあれこれ
私は台湾に移住してから5年余り、住んでいるのは、台北からほぼ東側に横断した太平洋側の宜蘭県です。
沖縄県の石垣島とほぼ同じ緯度に位置しており、夏の暑さ加減などは同じくらいではないでしょうか。
台北から二つ三つ短めのトンネルを通り、最後に長ーい雪山トンネル(全13km)を過ぎると目の前にパーッと宜蘭平野と左手には太平洋が開けます。右手奥には高い山々が連なっています。台湾は島の中央を南北に連なる山々によって大きく東側、西側に分かれていて、高い山は富士山より高いのもあります。
この雪山トンネルが通る20年くらい前まではここ宜蘭県は陸の孤島のような所だったと聞きます。
ここは工業地帯もなく自然豊か空気がとても綺麗だと評判です。後ろに高い山がそびえる地形から雨はとても多く水が豊かです。
今年の初夏は台湾の西側の地域は雨が少なく水不足が報じられていましたが、こちら東側は水不足の心配はほとんどありません。その分湿気も多いですが。(肌が潤って小皺が出にくいという良いこともあります!)
この雪山トンネルの大変な難工事の様子を収めた記録映像をテレビで見たことがありますが、岩の間から流れ出る水などとの戦いだったようです。
このトンネルが長年の苦労の末に完成したおかげで信じられないほど便利になったと聞きます。
今は高速バスも1時間に何本も通っていて通勤はもちろん、ショッピングなど都会の空気が吸いたい時は台北へもすぐに行けるのでとても良いベッドタウンとなっているようです。
車を乗り合わせて行く人たちもかなりもいるようです。
高速道路下に待ち合わせた人たちが車を停めておく駐車場もあります(多分無料)。
宜蘭県の利便性の説明が長くなってしまいましたが、台北から少し離れてはいてもとても住み心地の良い所だということを伝えたくて。
どこに居を構えるかはどんな暮らしをしたいかにも大きく関わってきますね。
私は自然豊かな所で田舎暮らしを楽しみ、時には都会の空気も吸えたり、色んな文化的なことにも触れられる、ここの距離感がとても気に入ってます。
ここに暮らして分かったこと、感じたことなど私の経験を中心に住宅事情などを書いてみます。
前項で台湾に来てすぐの家の辺りの環境は少しだけ書きましたが、周りには田んぼも多く自然豊か、民宿の多い地域で休日や夏休みには自然を求めてやってくる観光客が台北や香港あたりからも家族連れでくるような所です。
借りている部屋は10階建ビルの4階で周りに高い建物もなく、見晴らしも素晴らしい。
窓からの景色には、まるでヨーロッパのちょっとしたお城?のような建物(民宿です)もあり、何だかとてもいい雰囲気。
南東の角にあって、明るく風通しも良く台湾だというのに夏の昼間でもエアコンも無しで過ごせるほど快適でした。
1LDKでエアコン二つ、冷蔵庫、洗濯機、家具は150cm幅(雙人用)の大きいベッド、テレビ、洋服ダンス、ソファセットなども付いてます。
移住者にとっては本当に助かりますね。
付いている備品などは物件によってそれぞれ違いはありますが、生活に必要なものが備わっています。故障した時は修理もしてもらえるのが普通です。
二人で暮らすには手ぜまで、さらに私の持ち込んだ荷物も多く、この部屋に収めるのはとても無理です。
そこで、もう一部屋借りることにしました。
幸い同じ建物の少し離れたところに空室があり、借りることができ難問解決です。
1年程経った時に、好都合なことにすぐ隣の部屋が空いたので借り直してドアからドアとなり、とてもいい具合で生活ができるようになりました。
借りた部屋には食器棚など棚類がなかったので、木製やスチール製の組み立て棚を買ってキッチン用品や本、文具などなど何とか納めました。
狭いながらもダイニングキッチンか付いている方の部屋の家賃は6.500元、日本円で2万5千円というところでしょうか。
門扉やエレベーターは住人それぞれが持っている電子キー?での操作が必要になっており、セキュリティの人も居て安全面もきちんとしています。
ゴミ処理の管理もしてもらえるのが何よりです(台湾の日々のゴミ出し方法のことは次の項に書きます)。
この辺りの家賃は台北などに比べると格段の安さのようです。
後で借りた隣の部屋はいわゆるワンルーム、キッチンはなく小さなシンクがそなわっているのみ。システムバス付き、洗濯部屋になるサンルーム、家具類は全てついていて月5,500元。
家賃の支払いは前月末までに銀行振り込みです。毎月の振り込みの控えはきちんと保管しておくことも大切です。
一度、家主さんからまだ振り込みがないと連絡を受けたことがあり、銀行通帳とともに確認作業をしたことがあります。
銀行口座は台湾に来て間も無く作りました。口座開設のことはまたの機会に書きたいと思います。
食事はキッチン付きの私の部屋に夫がやってくるという生活スタイルができあがりました。
台湾は電気、水道代がとても安いです。2ヶ月に1回請求書が送られてきてセブンイレブンで振り込みます。
電気代は平均して月2500時程度、水道代は700円程度、ガスはブロパンガスをボンベ単位で購入3ヶ月に一回程度持ってきてもらっていました。1本が2500円程度。
水道光熱費は日本と比べると信じられない安さです。
契約の時に払ういわゆる敷金(押金というようです)は家賃の1ー2ヶ月分が普通のようです。この押金は引き払う時に戻ってきます。
最低1年間は借りるということが普通のようです。
契約書を取り交わし、この中に諸々記載されています。
備品が故障した時の修理費の負担の事なども確認しておいた方が良いようです。
私はここの暮らしがとても気に入っていたので、ずっと住んでいたかったのですが、2年ほど前に家主さんから、部屋を手放したいので出て欲しい旨言われましたが、気に入っているので出来るだけ住みたい旨伝え、延ばし延ばししてもらっていました。
台湾の人たちは投資目的で家を所有し、それを貸家にして、状況によってそこを手放すというのが普通のようで、このようなことはよくあることだそうです。
結構しっかりしたビルのようだったのですが、工事の欠陥なのか、老朽化なのか問題も多々、風向きで下水の悪臭が漂ったり、雨のひどい時には壁から雨が染み出してきたり、上階からの水漏れなどで、何度か壁の塗り替えなどその都度いろいろ対応してもらっていました。
備品の故障も度々、洗濯機やクーラーも何度か修理をしてもらいましたが、
家主さんも見切りをつけたのかついに修理をしてくれる気配もなくなったので、そろそろ潮時かなとついに本腰を入れて家探しを始めました。
少し長くなってしまいましたので
家探しのこと、
引っ越し先の家の事など次の項に書きたいと思います。
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