障がい者家族の殺人
障がい者を抱える家族の殺人がまた起きた。
統合失調症、ASDの兄を、ASDの弟が殴り殺したこの事件。
「兄は障がい者、自分は健常者」と思っていたと発言した被告。
※事件の後、弟もASDと診断された。診断され腑に落ちたと発言あり
2016年に神奈川県相模原市の障害者設で入所者19人が殺害された事件に「触発された」と法廷で話していた。
髙畠被告:「(植松死刑囚の)『障害者なんて死んだほうがいい』そんな言葉です」
兄弟に障がい者がいたら、守ろうと思う者、兄弟の影響で医療福祉従事者や、士業になる者。
反対に殺すほど憎むもの。。
違いはなんだろうか。
お兄さんがいじめてたから?
親が守ってくれなかったから?
お兄さんのせいで虐められてたから?
兄にいつから恨みを抱いてしまったのか。
兄弟ともASDとのことで、遺伝的要素を考えてしまう。
この兄弟にとってどんな子ども時代だったのだろう。
最近は発達障害のことが世のお母さん達にも認知されはじめ、ドラマ化してる漫画もある。
今月から始まったリエゾンもそのひとつだ。
その中で、「(医師が)支援できることは少ないけど、幼少期の子ども達の笑顔を守ること。それだけでも一生(の職業として)かけてやっていく価値がある。」と主人公である発達障害の医師のセリフがある。
子どもながらに感じる、理不尽さや違和感。歪み。
毎日不健全な環境で生きたら、愛着障害も起きるし、ベースの障がいも悪化するだろう。
ただバカ笑いしたり、くだらないことで笑う。それがどれだけ価値があるか、初めて考えさせられた。
バラエティ番組見て笑う夫に、くだらないと嘲笑ってたが、子育てには、そんなおおらかな時間があってもいいのだと思った。
この兄弟や、ご家庭には幼少期どのくらいの笑顔の時間があったのか。
被告は、裁判官から最後に言いたいことがないかと問われると、ゆっくりと口を開いた。
髙畠被告
「お兄さんも思うところはあったはずです。自分の病気のことを理解して、更生することに全力で努めたいという気持ちでいっぱいです」
こう述べたあと、うつむいて「どうすれば、どうすれば、どうすれば…」と声を詰まらせ「どうすればこんなことにならなかったか、あの時どうすればよかったか…これからも考えて生きていきます」
と答えた。
家庭環境や、福祉制度、優生思想をつくってきた歴史や社会、たくさんの要因がつまってるこのような事件。
今月31日に判決が言い渡される。