見出し画像

【4/7更新】応用情報技術者試験に2ヶ月半の勉強で一発合格したから対策まとめてみた(増補改訂版)

はじめに
2021年春期に初めて応用情報技術者試験(AP)を受験し、無事合格することができました。

IMG_4141 - コピー

今回は、一発合格のために試験までに行ったこと(スケジュール、使用した参考書・サイトなど)勉強のコツ・ポイントに加えて、試験当日の戦略についても記載していきたいと思います。
※実体験に基づいた個人的な見解です。

1. ちょっとだけ自己紹介

本題に進む前に、簡単に自己紹介をさせてください。
私は事業会社のIT部門で働いているアラサー会社員です。
プライベートでは、勉強シーンを中心に日常生活をお届けする「STUDY VLOG」を投稿しているYouTuberの端くれです。

実は以前、動画でも応用情報技術者試験の対策をまとめていて、大変嬉しいことに今までアップした動画の中で、一番再生回数・いいね!が多い動画となっております。(2021年12月現在)
動画リンク:https://youtu.be/ADRX4I9Dbds

ただ、動画の場合、どうしても文字数が限られているため、十分に書ききれていない内容があることも事実です。

そこで、動画に記載しきれなかった部分も含めて、新たに増補改訂版として記事にまとめようと思った次第です。

2. 受験時のスペック

そもそも受験当時のレベルはどうだったのか?
保有していたIT系資格は以下の通りです。

画像2

一応、基本情報技術者は取得していましたが、5年前に受験したということもあり正直勉強した内容はほとんど忘れていました。基数きすう変換ってあったよね。で、どうやるんだっけ?」「あー、このキーワード聞いたことある。意味はわからないけど。」そんなレベルです。

お恥ずかしい話ではありますが、当時、とりあえず資格取得のために勉強してしまった私はそのような状況でした。ITには疎くないものの試験勉強からは遠ざかっていたため、試験で使える知識はそれほどない状態だったと思います。

3. 応用情報技術者試験とは?-概要・位置づけ-

応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が主催する国家試験であり、基本情報技術者試験(FE)の上位試験として位置づけられています。

画像2

試験時間と出題形式は、以下の通りです。

試験概要

2021年時点ではCBT試験(コンピュータ上で行われる試験)は無く、紙と鉛筆でマーク・記述する形式のみになります。午前試験・午後試験を合わせるとほぼ1日がかりの試験です。例年受験者の平均年齢は30歳前後となっており、キャリアを一定積んだ社会人がITエンジニアとしてレベルアップを図るために受験するケースが多いのではないかと思います。(参考: 各試験区分の平均年齢

試験範囲は、テクノロジからマネジメント、戦略まで非常に幅広いです。IPAが公開している応用情報技術者試験のシラバスを見ると、多岐に渡っていることがわかります。

受験者数は3万人前後、合格率は20%前後で推移しており、誰でも受かるというわけではなさそうです。(余談ですが、応募者数は4~5万人います。理由は人それぞれだとは思いますが、受験自体を諦める人も結構いるみたいです。)(参考: 応募者・受験者・合格者の推移表

4. 合格までにやったこと【時系列】

実際にどのように勉強を進めたか?
サマリしている記事はたくさんあるので、時系列に沿って2ヶ月半の使い方を見ていきたいと思います。

スケジュール


※基本情報技術者試験に合格したあと、すぐに応用情報技術者試験を受験するという方は、このステップを省いてもよいと思います。

【3月】午前・午後の過去問を解いて出題傾向を掴む
ざっとインプットが終わったら午前試験・午後試験の過去問を解いていきます。

<午前試験>
午前試験の対策として、直近10回分(※)の問題を解きました。
ここで絶対的にオススメするサイトが応用情報技術者試験ドットコムの「過去問道場」です。無料で使えていいのかと思うぐらい優秀なサイトです。
(※) 10年分と記載していましたが10回分の誤りだったので訂正しました。ご連絡くださったmmさんありがとうございます!

サイトを利用する際にはアカウント作成を推奨します。間違えた問題や成績が記録されるので、苦手分野の把握や復習、振り返りのときに非常に便利です。あとから間違えた問題をまとめて解くことも可能です。

過去問道場成績

1周目は不正解も多いと思いますが、最終的に解けるようになればよいので苦手分野を洗い出すイメージで気にせず進めます
過去問道場の解説を読んでもわからない場合は、YouTubeにアップされている過去問解説動画を見て理解を深めていました

【お世話になっていたYouTubeチャンネル】
● 2200以上の動画で応用情報・基本情報・情報セキュリティマネジメント・ITパスポートの過去問を解説! https://www.youtube.com/c/KorejoapInfoSR2S
● わくわくスタディワールド https://www.youtube.com/c/WakuwakustudyworldCoJp

<午後試験>
全11分野から7分野に絞り『応用情報技術者 午後問題の重点対策』で午後試験の解き方を掴みました。
通称「緑本」ですね。

午後試験対策は、これ1冊やり込めば十分戦えるレベルになると思います。

なお、試験本番では5分野選択(うち1分野は情報セキュリティの選択必須)すればOKですが、当日解けない問題が出る可能性も想定し、保険でプラス2分野程度学んでおくと安心です。
参考までに、私が勉強した分野を以下に記載しておきます。ちなみに試験本番では、問題を見て1. 2. 9. 10. 11.を選択しました。

勉強した分野 (1)

【4月】ひたすら過去問演習
直前はひたすら過去問演習です。1周目で間違えた問題を間違えなくなるまでやり込みます。
『重点対策』を何度も解いたので、午後試験対策においても過去問道場を活用していました。最近の問題であれば丁寧な解説も載っているので、非常に重宝していました。
サイトの管理人様には、この場を借りて感謝を申し上げたいです。

5. 勉強のコツ・ポイント

ここからは勉強を進める上で意識していたポイントや、自身の失敗から"こうしたほうがよかった"と感じることを書いていきます。

①  参考書で学んだ分野は過去問を解き始める
こちらは私自身の反省点も踏まえてのポイントになります。参考書で1章読み進めたら、並行して該当分野の午前問題を解き進めると記憶の定着が図りやすいです。
もっと具体的にいうと、ニュースペックテキストの第1章「コンピュータ科学基礎」を読んだら、過去問道場で「基礎理論」分野の問題を解き始めるイメージです。
過去問道場では「分野を指定して出題」で分野指定ができるので、こちらを活用すると良いと思います。

画像7

私は参考書の通読期間(2月)と過去問期間(3月以降)を完全に分けてしまったため、過去問を解き始めたときに大変苦労しました。それもそのはずで、参考書の序盤で触れた内容は約一ヶ月前に学んだことです。当然、一ヶ月前に数回見た内容なんて覚えていません。
誰でも覚えた内容はすぐに使わないと忘れていきます。参考書で進めた分野は毎日1問でもいいから過去問を解くようにすると記憶の維持に役立つと思います。

②  午前レベルの知識を先に押さえる
午前試験と午後試験の対策を並行してやりたくなる気持ちもあると思いますが、先に午前試験の対策をある程度固めたほうが後々スムーズです。
持つべき知識としては午前試験も午後試験もそれほど大きく変わりません。(午後試験では知識にプラスして読解力が試されるイメージ)
したがって、ベースの知識は午前試験を解きながら仕入れて、ある程度解けるようになってから午後問題にステップアップするのがオススメです。私は3月に午前・午後の過去問演習を並行して進めていたのですが、午前試験がある程度解けるようになったあと、午後問題がグッと解きやすくなりました。

③  午前試験は過去問を覚えるぐらい解く(10年分ぐらい)
午前試験はいわばやり込みゲーです。午後試験と違い、過去問と同じ問題が出るケースも多いです。覚えてしまうぐらい何度も何度も解いてください。
このあたりについては、以下のページに詳しく書いてあるため、詳細は割愛いたします。少し前の記事にはなりますが、とても参考になります。
応用情報技術者試験 ココが出る! 午前(令和2年度 春期向け) | IT資格の歩き方 (seplus.jp)

④  午後は時間制限を設けて本番を意識して解く
午後試験は時間に余裕がありません。普段から時間を意識して解くのが得策です。
150分で5問解くので、単純計算すると1問にかけられる時間は30分です。私は問題を選定する時間や見直しのことも考慮して1問25分で解く練習をしていました

リズムを崩さずに、一定のペースを保つために問題文の読み方も概ねパターン化します。問題文に登場した順番で設問が配置されていることが多いため、基本的には「1つ設問を読む→本文を読み進める→設問箇所にきたら解答→次の設問を読む→本文を読み進める…(以下ループ)」のような流れで解き進めていました。
また、本文を読み進める際には、必要に応じて重要だと思う文・キーワードに、下線やマルをつけておくとポイントを探す時間が短縮できるのでオススメです。


6. 試験当日の戦略

さて、準備が整ったらあとは当日実力を発揮するのみ。実力を発揮するために当日意識したことをご紹介します。

①  当日のタイムスケジュールを考える

「3. 応用情報技術者試験とは?-概要・位置づけ-」で記載した通り、試験時間(+お昼休み)は以下の通りです。

画像8

ただ実際は、問題や解答用紙の配布・回収があるためこのような形になります。

画像9

約30分で昼食・お手洗いを済まして、午後試験に備えなければいけません。また、試験直前に用語や説明の最終確認をしたいと思う人も多いはずです。私も例外ではなく、直前に30分程度最終確認の時間を確保したいと思っていました。
そこで、以下のようなスケジュールで試験に臨むことにしました。

画像10

これだけ時間を確保できれば、食事を済ませ、混み合っていない時間にお手洗いに行き、ゆっくり最終確認ができます。
事前に、自分に最適なスケジュールを組んでおくと良いと思います。

②  時間がかかる問題、わからない問題は飛ばす(一旦、最後まで走り切る)
試験中、時間がかかる問題・わからない問題に遭遇するとプチパニックになり、必死に解答を探して時間を浪費してしまいがちです。(←私です)
ただ、試験は全体で60%以上正解すれば合格なので、1問の出来不出来に一喜一憂する必要はそれほどありません。1問に固執してその後の問題を解く時間がなくなったら元も子もないです。少し考えてもわからない問題があったら、チェックをつけておき、最後まで解ききった後に戻ってじっくり考えましょう。

③  問題用紙に記述解答は転記しない
「解答を問題用紙に転記していたら時間オーバーになってしまった」
試験後に案外この話を聞きます。自己採点用のメモは二の次と考えて、答案用紙に全力を注ぎましょう。
そうはいっても何を書いたか全くわからないというのは困る、という気持ちもよくわかります。折衷案せっちゅうあんとして、解答の根拠となった文の横に問題番号をメモしておくようにしていました

試験問題用紙

こうすることで的外れな解答をしたか否かは、後から確認することができます。午後試験の設問毎の配点・採点基準は公開されていませんし、結局のところ正確な自己採点はできないため、このレベルが後々わかれば十分だと考えています。

7. おわりに

実体験をベースに応用情報技術者試験合格までにやったこと、勉強中・試験当日に気をつけたことをまとめてみました。

応用情報技術者試験は範囲が広いため、腰を据えて勉強していくことが重要だと思います。ここで勉強したことは、案外業務などでも見聞きしますし、意外と実務でも役立つ試験だと感じています。

私自身の経験が、誰かのお役に立てれば幸いです。
皆さまの合格を祈っております!

----------
#PR , #Udemy , #IT , #応用情報技術者試験 , #勉強法 , #資格 , #国家資格

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?