④カフェ
今日は昨日に比べて少し、寒い。
コーヒーでも飲もうか。
そう思って近くのカフェを探す。
検索結果の一番上に出てきたカフェにする。
店の評価はさほど高くないが、とにかくこの肌寒さから逃げたかった。
目的地に着いた。店内は空いていた。
席に案内され、コーヒーを注文する。
見るからに若い店員が手書きで控え、奥に消えた。
机の端に置かれた砂糖に目をやる。
――砂糖を二杯入れなきゃ飲めないんだ
そう言ってほほ笑んだあなたが愛おしかった。
子供だね、なんて二人で笑いあった。
ねえ、私、結婚するの。
ブラックじゃなきゃ飲めない彼と。
いつのまにか届いていたコーヒーに、砂糖を二杯。