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2020年春アニメ 総括

新型コロナの影響でいくつかの作品が放送中止になりましたが、割と多くの作品がスケジュールが良く殆ど完成していたためか、ちゃんと継続されて放送されて、興味深かったです。やはり、昔より今の方が予算的にもスケジュール的にも恵まれているんじゃないか。

1話時点で注目作の感想を書きましたが、結局、最後まで観たのは『神之塔』と『BNA』のみ。

『神之塔』感想

匂わせはありましたが、なかなかゲスな展開で好み。丁度一区切りとしては、ベストな終わり方で、続きを見たくなりました。アクション作画的な見所としては4話のむらた雅彦さん担当回がピークで、少し残念。

以前記事で、日本では話題になってないけど海外の評価が高いと書きましたが、ライターの飯田一史さんが、世界的ヒットしている要因を取材・分析している記事が出ていたので紹介。

このように、ちゃんとヒットしている作品なので、コンテンツ・ブランドを育てる意味でも続編は作るべきです。

『BNA』感想

藤津亮太さんが、BLM運動に絡めた感想を書いているので、まずはそちらをご一読を。

この作品は、子どもが差別を考えるきっかけとしてはいいと思いますが、現実を考えるとやはり空虚に映ってしまうのが正直なところ。世界的に人気なビッグアーティストやゲーム会社などが支持の声明を出しても、賛同の声ももちろんありますが、反発も大きく、溝が埋まらない。ウルトラマンなど差別問題を描いたりしている特撮を好きという人でも、無理解で差別に加担するようなことを発言する人も見受けられ、作品を見たからといって、必ずしも"正しい"見識を得て、行動できるわけじゃないのが現実。

作品の評価も、TRIGGER作品でケモナーというウケる要素がある割に、日本・海外と共にそこまで高くなく、あまり話題になってない感じで、不発気味。詳しい要因は分かりませんが、個人的にはやはり良くも悪くも作劇が過去作と似たりよったりで飽きてしまう部分があり、加えて、らしいエンタメ要素が薄く、うえのきみこさん脚本の野球回ぐらいしか、観て楽しい話がなかったのもあるのかなと。

他に気になった点としては、獣人の中での異種結婚の話は出たのに、人間と獣人の恋愛・結婚というのがないのが、悲惨な過去があるとはいえ不自然と感じました。ベタすぎるし、そこに話がいくととっ散らかるのもあるでしょうが。それも含めて、あまり世界観がピンとこないところもあり、丸々2話ぐらいかけて過去の話をやっても良かったのではと思います。



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