デッサン教室にて

芸術って

昔から絵を描くことは好きだった。
けど、自信がなくて…。
ちゃんと描いたことなかった。

ある人に
『画を使って表現する事が大事』と言われ、
前々から興味のあった
デッサン教室を覗いてみた。

デッサンの魅力はやはり
鉛筆だけで あの表現力が出せるところ。

色の強弱だけで本物に近づける。
すごい技だ!

モチーフは軽量カップ。
初心にしてはコードなモチーフだな。笑

100均で買った自前の軽量カップ。
“なんでまたこんな難しい形のにしたんだ”って
“かわいいからに決まってんじゃん!”
 自分につっこむ笑

そして自由に描いてみる。

基礎もわかんないから
見たまま描いた。…つもりだけど、
そこから始まる先生の指摘。

『まずもっと大きく』
『縁の部分は線があるわけではない』
『構造を見て』
『縦線∥横線≡カーブ』
『取っ手のバランス』

鉛筆を立てて角度をつけ
そのまま平行に紙の上へ。
『ほら、ここが大きい』
そして
時々描いた画とモチーフを並べて
全体像を見る。

『なるほど』

何にでも基礎はある。
基礎を学んでしまえば後は自由だ!

思い切り描いてく!

…描きたいのに
…もっと描きたいのに
気付いたら全体的に濃くなってた。

“はぁ~難しい”…と思ったとたん
手が止まってしまった。

先生『濃くなっちゃいましたね』
私 『はい、筆圧強いので』
先生『じゃぁ、2Hを使ってみましょうか』

先生『濃くなった部分は
    練り消しを使います』

?!ここで練り消しの出番?!

練り消しはその名の通り
練りながら消してくんだけど
実際やったことないから
使い方がわかんなくて。

ふーん、先を尖らせる事も出来るんだ。
だから、こんな隙間も消せるのね。
平らに潰して全体的にとんとん叩きながら
薄くも出来るんだ。

おもしろい!

何度も繰り返し。
濃くなってはとんとん。
構造を気にしながらシャッシャ。
軽量カップとにらめっこ。

自分なりにはもうやった。
やり過ぎて
どこをどう描き直していいかわかんない。

目の前のモノをただ紙に写すだけじゃん。
って思ってたけど、深いわコレ。笑

もうおなかいっぱいな気分。
で、完成した画がこちら

教室に参加していた人達と見せ合いっこして
それぞれに感想を言う。
みんな気遣いながら褒め合う。笑

先生『初めてにしては上手に描けてますよ』私 『ありがとうございます』

 わたしも褒められた。笑

わたしは
デッサンの上手い下手より
描き方を教わってた時間が楽しかった。
ただ、紙に写すのではなく、
このモチーフがどうやって出来ているか
画を描くと言うより
そのモノを作ってる様な。

初めてって、色んな発見の連続で
ほんと楽しい。

あ、あと『線ではない』って言葉が好きだな。

最後に
先生の画はこちら

先生『時間がなくてサッとしか描けませんでした。取っ手の部分がちょっと短いな。
          お恥ずかしい…』
      と、苦笑い。
素人にはわからない
プロのこだわり

先生めちゃくちゃ上手いですけど
     (当たり前だけど笑)

今度は油絵にチャレンジしたいな。