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2023年マイベストとBLドラマ総括2023

今年もあとわずか、BL総括をしたいと思いながらいろんなことに追われて毎年ギリギリになっていますが、今年も自分の中のBL納めとして今年のBLドラマ作品の傾向とマイベスト、来年のことをつらつら書いていきたいと思います。

何しろ全体的に作品が多すぎて追いきれない…!となった2023年でした。タイBLだけで大小合わせて50作品以上ある…。日本のBLドラマもコンスタントに制作されるようになり、嬉しい限り。BLドラマ作品全体のバリエーションが広がっているのを強く感じた一年です。


2023年のマイベストBLドラマ

2023年、私が視聴した中でのマイベストBLドラマを絞りに絞って6つ選びました!完結済&日本から配信で見やすいものばかりなので気になったら是非チェックしてみてください。ツイートでも画像でまとめています。


1.Moonlight Chicken

コロナ禍後のパタヤを舞台に、カオマンガイ屋の店主と美しい酔客との一筋縄ではいかない大人同士の恋と、瑞々しい若者同士の恋が描かれる群像劇です。喪失、別離、格差、差別といった社会問題を抱えながらも市井に生きる人々の人生の一瞬を描く名作。
視聴方法:GMMTVのYouTubeで配信のほか、テラサでも日本語字幕で配信中。


2.Step by Step

新入社員がお使いのドリンクをぶちまけた紳士は新しい上司だった…という出会いの定石を使いながら、定石通りには進まない全く新しいオフィスBL。軽いラブコメかと思いきや描いてることはかなり骨太、個人的に今年No.1作品。あまりにも最高だったので紹介シートとnote記事を作っています。こちらもぜひ。

視聴方法:DeeHupHouseのYoutube配信

3.愛の香り I Feel You Linger in the Air

2023年を生きる若き建築家と1927年に生きた青年との運命の恋を描くファンタジー・タイムスリップBL。美しいチェンマイの景色を背景に、2人が恋におち深く愛し合っていく様を周辺人物も含めじっくり描く。文句なしの名作。紹介シートとnote記事を作っています。

視聴方法:日本からの視聴は楽天TVはじめ、様々なプラットフォームでレンタルなど配信中。VPNを使えばYYDSのYouTubeチャンネルでTV版とUNCUT版が視聴可能です。


4.Laws of Attraction

姪を事故で亡くした男性と、犯人とされる権力者の息子を弁護する悪徳弁護士、対立する二人の繰り広げる愛の物語。サブカプに護衛とお坊ちゃん、クラブオーナーと歌手の女性カップル、アクションもサスペンスも盛りだくさんの贅沢三昧の全部盛りBLドラマ。古のBL愛好者なら「全部知ってることが実写化されてる!」となること間違いなし!

ハマったので簡単にまとめたシートはこちら

視聴方法:日本からの視聴は楽天TV。
VPNを使えばOne31のYouTubeチャンネルとIQIYIのvipで視聴可能です。

5.The Eighth Sense/8番目の感覚

地方から進学のためにソウルにやってきた大学生と、兵役から戻ってきた復学生が出会い惹かれあっていく。キラキラした大学生活ではなく現実の焦燥感や不安を交えながらも未来へ向かう若者を描く韓国BLには珍しい作品。音楽が◎。

視聴方法:楽天TVでレンタル・購入のほか、FOD、PrimeVideoでレンタル中

公式サイトより韓国版のキービジュアルの方が断然かっこいいんですよね…(小声)


6.君となら恋をしてみても

過去のトラウマから恋にも自分にも諦めや怯えを抱えて生きるゲイの高校生と父亡き後実家の食堂を手伝う高校生の出会いと恋。とことん言語化し開示する「すれ違わない恋」が秀逸。とにかく続編を願わずにいられない作品。感動しすぎてnoteに感想まとめてます。

視聴方法:様々なプラットフォームで配信中。

番外編

BLドラマとは少し違うけど今年はこの2作品も外せない!

1.THE LAST OF US 3話

ゲーム原作の超大作ドラマ。謎の寄生菌の感染爆発により人類が絶滅の危機に瀕する世界を描く。3話は主人公ジョエルと関わりのある変わり者ビルと彼のパートナー・フランクの話。生き伸びることすら困難な世界に確かに実った、イチゴのような愛。私はゲームに全く明るくなく、寄生菌がすっごい怖くて全話見進められてるわけではないんですけど、3話は本当にすごくて、3話だけみてもすごいとしか言いようがない作品。みてくださいとりあえず。。

2.赤と白とロイヤルブルー

アメリカ大統領の息子とイギリスの王子が恋に落ちる、という王道ロマンティックラブコメディ映画。原作はもっと周辺描写が多いが映画はより2人のロマンスにフォーカス。TLみんな観てたな……生きてるうちにこんな王道ロマコメ作品が観れてよかったほんとに…感謝…。

おまけ

今年前半のゴールデンウィークにはこんなnoteも作ってました。
マイベストには入ってない作品もありますけどどれもおすすめです!


2023年 国ごとのBL作品の傾向

タイBLは「社会人&ファンタジー」

毎年というか作品ごとに進化を続けるタイBL、今年前半は社会人ものが増え、さらに「609BedtimeStory」のようなマルチバース、「I Feel You Linger in the Air」「Absolute Zero」などタイムスリップのファンタジー設定がぐんと増えました。ホラーも多かったし、目立つのがサバ番式に「新メンバーの中から新しいBLドラマの主演を選ぶ」のような企画です。進化のスピードが早すぎる…!

日本BLは「同時に数作品」

ほぼ途切れることなく毎シーズンどこかでBLドラマがある状態の日本のBLドラマ。以前では考えられないことですね…。(予算の関係上か)日常の中のドラマを描くことが圧倒的に多くて、今年もその傾向は健在でした。個人的にはもう少し冒険した作品が見たくもあるけれど、日常BLにしか描けないこともたくさんあるわけで、来年もいい作品を期待します。

韓国BLは「継続」

今年はセマンティックエラーのように「ものすごく大きくヒットした作品!」というのがあまりない中、どの作品もじわっとクオリティが高く作品ごとにファンがついているのが韓国BLの印象。原作の多くがウェブトゥーンから作られる流れがすっかりできていることもあり、設定が凝っていて社会人ものから音楽をテーマにしたもの、田舎暮らし、リアリティ番組などバリエーションが豊富です。

台湾BLは「シリーズ化」

今年はなんとなく観れてない台湾BLなのですが、大きい作品としては「奇蹟」と「VBLシリーズ」でしょうか。「奇蹟」は約・定や正負之間のチームが集結した作品で、過去作に出演した俳優も出演するなど豪華。VBLシリーズは4作続けて展開する作品群で、こちらもウェブトゥーンなどと連動した企画です。継続した作品制作が多い印象。


2024年はどうなるアジアBLドラマ

2023年もたくさんのBLドラマが制作され追いきれなくなってることは先に書いた通りですが、2024年はBLドラマの制作における変化がますます大きく起こるんじゃないかなと想像しています。具体的には(既にもう起こっていますが)原作と制作に別々の国が入り混じる国際化がより進むこと&
資本の投入が増えることでしょうか。

まず日本原作のタイBLが既に放送中&今後いくつか待機しています。今放送配信中の「Cherry Magic(日本原作:30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい)」を皮切りに「My Love Mix-Up!(日本原作:消えた初恋)」「OSSAN'S LOVE(おっさんずラブ)」が制作予定。

そして韓国原作のタイBL「My Dear Gangster Oppa」。韓国とタイの合作は今に始まった事ではないのですが、韓国のウェブトゥーン原作でタイでドラマ制作というのは初めてのケースかも。

2024年は中国の耽美小説「职业替身」が原作のタイBL「My Stand-In」が控えています。

国際化が広がるということは自国の文化を大きく取り上げるということもあり、「The Sign」のようなタイの神話とアクションをBLと融合させ大きなスケールで作られた作品が今スタートしていますが、こういった作品も増えるかな…。

あと「PLAYBOYY」のような作品もどんどん作られてほしいですね(願望)…。

THACCA(タイのクリエイティブ‧コンテンツ‧エイジェンシー)や、中小規模な制作プロダクションによるYドラマの振興協会「Y Thai Content Promotion Association」の発足などタイはこれからも大きく変化していきそう。

台湾はLINETVと TAICCA(台湾クリエイティブ‧コンテンツ‧エイジェンシー)が提携し台湾のBL・GL作品のオリジナル作品開発のプロジェクトを立ち上げ作品公募を開始。公募作を支援する講師陣には韓国、タイ、台湾のヒット作を手がける監督やプロデューサーが名を連ねます。

国際的なBLドラマの拡がり、日本や韓国はどういう動きになるのかなと思いつつ、来年も豊かなBL作品が世界に溢れることを願ってやみません。


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