エヴァにわかだけどシン・エヴァンゲリオン劇場版:||を見に行く & Qの考察
まず言っておくが筆者はにわかだ。
にわかでファンでも特にない。
テレビシリーズと映画はひとおり拝見した。が、特に熱心に見たわけではない。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破、これはすげーおもしろいね。ラストは泣いてしまった…
と、いうくらいの知識の、よくいるレベルの視聴者である。
そもそも「エヴァンゲリオン」なの「ヱヴァンゲリヲン」なの?
このあたりちゃんと書かないとファンがすげー怖いから調べたさ。
ファンと言うかあのひとたちはなんなの?信者なの?
そういう次元じゃないんで
会社の同僚の女子が綾波のマグカップを使っていたから、正直「会社でよくアニメのグッズを使えるな…」と思いつつ、
「あっエヴァ好きなの?キャラ誰が好き?僕は」
「ハア?エヴァは好きとかじゃないんで。もうそういう次元じゃないんで(ひっこめニワカ)」
とダンゴムシを見るような顔で言われ、それ以来「こえーよエヴァファン!」というのが僕の印象である。
しばらくのち、マグカップ女子にN子に「ググレカス」レベルの扱いを受けたことをすっかり忘れ、他にも数人「どのキャラが好き?」を聞いたら全員「ひっこめニワカ(意訳)」だった。
いいじゃねーかよ好きなキャラ聞くくらい!
素直に綾波って言えばいいだろが!
意味深な言い回ししかしちゃだめなのかよ?! 碇ゲンドウかお前ら!
エヴァとの出会いを振り返る
そもそもエヴァはテレビの前で妹と肩を並べて見ていた。DVDとかビデオとか。テレビシリーズのラストは意味がわからない以上に腹が立った。
なにあれどゆこと?
それはともかく僕以上に妹はエヴァをちゃんと見ている。新劇場版QのDVDも貸してくれた。
「妹よ、お前は誰が好きなの」
まさか我が妹も兄をダンゴムシ扱いするのでは…
兄の威厳を保つためおびえを隠しつつ、どのキャラが好きなのか尋ねてみると、
妹「う〜〜〜ん、EVA量産機かな?」
妹よ、そいつはキャラなのかい…?
エヴァのシリーズ全作
テレビ版も全部見たけど、僕は最近のヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ『序・破・Q』の方が好きかな。
わかりやすくて。
庵野監督の師匠(?)の宮崎駿監督も旧劇場版を見て「わかりやすいのをつくれ」というようなことを言っていました。
宮崎監督は批判したわけではないんですよ。
わかりやすい方が世間からは評価される。見てる人を置いてけぼりにしてはだめだよ、というようなことをおっしゃりたかったのではと思います。
序の感想
シンジと綾波が徐々に心を通わせていく描写いいよな
破の感想
戦闘シーンめちゃめちゃかっこいいな
Qの感想
〜〜〜〜〜♫
すまん 全然意味がわからん。
正直つまら…いや、そんな、1回じゃようわからんよねもう一度見てみよう。
🎹🎹🎹🎹〜♬
待ってくれこんな置いてけぼり感ある?
うそだろ 映画館までいった同僚女子たちの評判が軒並み「もっと強くカヲル君がシンジを止めるべき。あとはピアノ弾いてる」だったのは理解した。
これはわからないなりにDVDを何度も見返した僕なりの感想である。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qについて
やっぱようわからん
せっかくシンジと心を通わせた綾波はまた初期の「あなた誰」状態だし(アスカいわく『綾波タイプの初期ロット』)ちょっとキャラクターひとりひとりにフォーカスしてみよう。
シンジ
この映画のシンジ妙にブサイクじゃないか?
アスカ
アスカはがんばっててえらいよ
綾波
プラグスーツは白のが似合う
リツコ
ベリーショート似合うよ
マヤ
彼女は何度か「これだから若い男は」っていうセリフがあるけど、マヤは別に若い男が嫌いなわけじゃないんだ。マヤが嫌いなのはすぐに「無理」とか「やめよう」とか諦めグセがついてるやつに若い男が多いってだけだからな。
…すぐ無理とかいわないように気をつけような、男子。僕も気をつけよ。
ミサト
「Q」の感想で何度か「シンジに『行きなさい!』って言ったのはミサトなのにシンジへの態度がひどい」っていうのを見た。
おまえらバカァ?
ちゃんと映画見てた?
見ろよ。国語の設問を解くがごとく目を皿にしてよく見ろ。
“苦手なのね、お父さんが。あたしと同じね”
ミサトはシンジを自分と重ねてるんだぞ。父との確執を抱えたままの14歳の自分。本当は愛してほしかった自分。
使徒と戦い、勝ち続けるという希望と重責をシンジに背負わせてしまった。
なんでも諦める、欲しくないという子供に、
“誰かのためじゃない、あなた自身の願いのために!”
何を犠牲にしてでも自分の願いを叶えろ!って言ったんだぞ。これは碇ゲンドウが言っていたことでもあり、僕はエヴァの長い長いストーリーの重要なテーマであると思ってる。
シンジはミサト自身の姿でもある。
ミサトの本当の願いは、使徒殲滅とか人類を守るとか、そういうことじゃないのかもしれない。
誰かに…、お父さんに愛して振り向いて欲しいという、自分にはどうにも叶えようのない深層心理がある。だから父に似ている人を好きになってしまう。
シンジもミサトも本人は気づいていないがファザー・コンプレックスを抱えていて、でもシンジは父に以外に笑って欲しい、と思う人間ができた。
綾波だ。
シンジ(ミサト)は自分の願いをかなえるために、人類を滅亡付近まで追い込むという犠牲を背負ってしまった。人類のために、戦っていたはずなのに。
冷たくするしかないだろう?
ミサトがシンジを愛してないわけないだろ。綾波に連れ去られた時、DSSチョーカで殺せなかったんだから。
碇ゲンドウ
ネルフにいた優秀な人がみーんなヴィレに行ってしまった。
「我々の計画通り(ニヤリ)」とか言って、奥さんを蘇らせる(??)ことばかり考えているからみんな離れてしまったんだ!
と、思っていた。Qを5回見て、そのあと「序・破」を繰り返すまでは。
“あなた、シンジを”
なんてこった。
これは親子の絆の話だったのだ。
ゲンドウの目的はユイを取り戻すことじゃなくて、ユイとの約束を叶えることだったんだんだな。
ゲンドウとユイの約束はなんだと思う?考えてみてくれ。
カヲルくん
“さすがリリンの王 シンジ君の父上だ”
同僚の感想「もっと強くカヲル君がシンジを止めるべき」。
カヲルはたぶんここでシンジを止めても「もう遅い」、って気づいてたんじゃなかろうか。
確信はないけど、手遅れだ。
知恵の実を手に入れた人間、ゲンドウの目的を遂行するためには手段を選ばない豪胆な意志。人間の意志、人類の進化の理由、とも言える。
これに敵わなかった、と感じだんだろうな。
さあ〜て シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
そういうわけで、僕は映画を見に行く。
ひとりで行く。
もう映画にも二度と行けなくなってしまった、君の代わりに見に行く。
N子 君がずっとたのしみにしていた映画がやっと封切りになったよ。
最近君のことをときどき思い出すんだ。そっちの世界はどんなところなんだい。
僕は行くぞ。うらやましいだろう。
そして「君のすきだって言ってた映画、やはりつまらなかったよ」って、言ってやるんだからな。