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司法試験隣人ガチャ

白表紙が届くまでに、司法試験のお話を記録しておきたいと思います。

もうすでに色んな記憶が曖昧ですが、司法試験初日で一番記憶に残ったことの一つがお隣の受験生さんでした。


最初の選択科目がスタートして、問題文を読んでいるとき、突然私の手が震え出しました。

それは問題が難しくて焦っているわけではなく(それもあったかもだけど)

……机がもう、めちゃくちゃに揺れている。


たまたま、私たちの座っている机がそうだったのか?

隣の受験生が何かを書くたびにもうそれは控えめに言って震度4。

酔いやすい私は、「終わった、、」そう思いました。


予備でも模試でもローの机でもこんなに揺れたことなかったのに。

平常時は揺れないから机の取り換えなんてことも無理だろうし…

この時ばかりは、一人一つ机が使えたコロナの時代が羨ましかった。



でも、もし司法試験不合格になったとして、

「いや~机がめちゃくちゃ揺れたせいで落ちました」

なんてダサくて絶対言えない。

絶対にこの揺れに負けてはいけない…なんてことを考えていました。


しかしよく考えると、私はその時

「お隣さんがめちゃくちゃ揺らしてる~~~~泣」と思っていたけど、

もしかしたら、お隣さんも、
「隣のババア揺らしすぎや〜〜〜〜怒」と思っていたかもしれなくて。

私も筆圧強いし、二人で揺らしまくっていたのかも。



泣きそうになりながら、なんとか選択科目を終え。

この気持ちをどこにもぶつけようがなく。

でも残りの科目をこの震度で受けるのは耐えられず、
コミュ障の私はもうありったけの勇気を振り絞って、休み時間にお隣の受験生さんに声をかけました。


「あの… こここ、この机、揺れませんか?」


なんだこの挙動不審なババアは、と思われたことでしょう。

お隣さんは
「あー確かにそうっすね」

と精一杯のお返事をしてくれました。


声かけの甲斐があり、その後の科目では、机の揺れは無事に収まりました。


…なんてことはなく。

最終日まで揺れた机で受け切りました泣


しかし良かったのは、声をかけたことで、前よりお隣さんに親近感を持つことができ、机が揺れても若干気にならなくなったことです。若干。


隣人ガチャが外れたのは、私みたいな挙動不審な人が突然机の揺れについて話しかけてきてビックリしちゃったであろうお隣さんの方だったのでしょう。すみませんでした。



でも、合格発表のとき、こっそり覚えていたお隣さんの番号もありました。
良かった。

揺れる机で共に闘って合格を掴んだ隣の受験生さん、おめでとうございます。

コミュ障なのでもちろんお顔も覚えていませんが、修習でお会いしたら宜しくお願いします!


そして、これを読んでくださっている皆さんの机がどうか揺れませんように。心から祈っております。


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