産婦人科医x精神科医夫婦の両親教室を終えて
28週を超え、分娩先のクリニックにて両親教室を受けてきました。
産婦人科医として働いていても
なかなか両親教室でどんなことをしているか知らないので
本当に勉強になりました。
Voicy にて夫婦対談しました!こちらも合わせてお聞きください😄
今回私が出産するクリニックさんの両親教室は
・父親 がメイン
妊娠〜産後のお母さんの変化、分娩の経過、産後の生活の実際などを
しっかりスタッフのかたが教えてくれました。
1、産後クライシス
結婚〜妊娠中はラブラブなご夫婦でも、
出産後大きく関係は変化します。
女性の関心はお子さんにうつり、
パートナーへの関心・愛情はどうしても
下がってしまいます。
これはホルモンの影響もありますが、
「子育て・家事」「変化する女性」への関わり方によるすれ違いなどがトリガーになりやすい。
一時的にパートナー同士の関心が低下しても、
ここのすれ違いを解消するかどうかで
その後、関係・互いへの関心が回復するか、そのまま低下した状態になるか分かれます。→産前・産後のお互いの関わり方が大事!
2、女性はいきなりお母さんにならない。
万能ではない。
赤ちゃんが泣いたりすると、
男性が「お母さーん Or ママ〜(あなたのお母さん・ママではない。笑)」と
赤ちゃんを渡そうとします。
母親だから、分娩をしたからといっていきなり赤ちゃんの欲していることがわかったり、あやしかたがわかるわけではない。
➡️わかるように見えるのは
赤ちゃんと過ごしている・赤ちゃんのことを
観察して考えている時間がしっかりあるから。
by 助産師さん
いつ、ミルクあげたか?
今日の睡眠リズムは?
おむつはいつ変えたか?
いつもと何が違うか?
こういった様々な観察データをもとに
高速で頭の中であれこれ考えるから
母親が様々なカードを切って
赤ちゃんのお世話をするから
「わかっている」ように見える。
逆にいうと、
父親もしっかり赤ちゃんと時間を一緒に過ごし、
観察・考察すれば
同じように!!
いやいや、お母さん以上に
うまく赤ちゃんと接することだってできるはず!
また夫婦間ではなく、第三者から客観的な立場から情報提供があることで
お互い受け入れやすい内容のものもたくさんありました。
帰宅後、両親教室を振り返り
自分なりに考察してみました。
OODAループの考え方を
してみたらいいんじゃない?
OODAループとは?(ウーダループ)
一般的によく言われるPDCAサイクルより
素早い判断ができる個人を
育てるのにいいと考えられている。
変化する現場に強い思考の仕方で
意思決定と問題解決のプロセスを表すモデル。
米国空軍大佐のジョン・ボイドが提唱したらしい。
つまり、戦場を生き抜く兵士・ソルジャーが
考えだしたモデル。
まさに育児という戦場を生き抜こうとする
兵士・ソルジャーのパパ・ママにはぴったりなモデル
Observe(観察)
Orient(状況判断・方向づけ)
Decide(意思決定)
Act(行動)
これがOODAループ!
まず、
Observe 観察
赤ちゃんが泣き始めたことに気づく。
赤ちゃんの状況・周囲の環境(温度、騒音、眩しさなど)も確認。
Orient 状況判断・方向づけ
観察した情報を基に、
赤ちゃんが泣いている理由を推測!
前回の経験や赤ちゃんの日常的なパターンを思い出してみる。
赤ちゃんを取り巻く状況(直前の授乳時間、おむつ交換の時間など)を考慮する。
Decide 意思決定
赤ちゃんが泣いている原因を特定したら、
適切な対応方法を決定!
空腹の場合は授乳、
おむつが濡れている場合は交換、
不快な場合は抱っこするなど、
状況に応じた行動を選択する。
複数の問題が重なっている場合は、
優先順位を決めてみる。
Act 行動
決定した行動を実行!
赤ちゃんに授乳したり、
おむつを交換したり、抱っこして優しくあやしてみたり・・。
行動の結果を観察し、
赤ちゃんの反応を確認する!
➡️
再度 Observe 観察からループを開始
と 繰り返す。
母親パワー(?)、超能力がなくとも!
理系男子やビジネスマンの男性こそ
普段のお仕事でも自然と使っていそうな
この思考モデルで
きちんと対応できるはず。
戦場を生き抜くソルジャーから学んだ思考モデル。
自分の心に刻み 育児頑張るぞー!と準備を整えた我々夫婦でした。