興味深い記事が投稿されたのでシェアします。
元の論文を読んではいないので、二次引用となってしまうことにご注意ください。
無痛分娩として最も一般的な方法である硬膜外麻酔を受けた妊婦は、そうでなかった妊婦と比べて、産後の合併症にかかるリスクが顕著に低下したとのこと。
高リスク妊婦ではさらに顕著なリスク低下が見られました。
これだけ読むととても素晴らしい発見のように思えますが、調査方法やデータの解釈はそう単純にはいかないということに注意が必要です。
たとえば、今回の研究は英スコットランドで行われましたが、対象となった妊婦はほとんどが白人系でした。人種や文化による影響を排除することが難しいため、今回のようなデータでは全人類にあてはまるかどうかを断言はできません。
また、麻酔そのものではなく、「出産対応チームに麻酔医が加わること」がリスク低減につながった可能性も指摘されています。
少子化対策として妊娠・出産に対する恐怖心や母体のリスクをなくしていくことは重要です。無痛分娩はそのための一つの手段として、今後ますます重要になっていくでしょう。
日本では無痛分娩を選べない病院も多く、まだ一般に普及したとは言えない状況ではありますが、ぜひ国をあげて啓発に取り組んでいただきたいところです。