特権意識を持った人への対処法
今日はちょっと真面目に考えてみた話。
日本では黒川元検事長の接待賭け麻雀問題が取り沙汰されていますが、各国がコロナ対策を取り始めてからというもの、どこの国でも似たような問題が起きていますね。(ギャンブルはさすがになさそうですが…)
イギリスではロックダウン教授がロックダウン下で恋人と逢瀬を重ねていたり、
外出制限は解除されたものの、23時が門限のオーストリアでは大統領が門限破りをして警察に尋問されたり、
スコットランドでの最高医療責任者が家族と別荘を訪れたことをスクープされて辞任したり、
どこでも国民に制限を強いておきながら、自らがそのルールを破っているの典型ですね。わが国でも首相夫人が自粛に耐え切れなくなっておりましたが。
自分が外出制限の中で感じたのは、秩序局(ドイツだと警察よりも秩序局の人たちがパトロールしてます)に捕まって罰金や社会的制裁を受けてまで、外に出たいという気持ちには別にならないなということ。外に出ないと死んじゃう!パーリーピーポー的な方々はもっと強いストレスを感じていたのでしょうが。
政府関係者や教授など社会的地位が高い(とされる)方々は、自分を律して勉学や仕事に励むことでその地位を得たのでしょうし、なぜそんな一時の楽しみのために地位を失うほどの愚行を犯してしまうのかと不思議でなりませんでした。
でもふと思ったのです。彼らは「そのルールは自分には適用されない」という特権意識を持っていたのではないかと。
自らが提言・策定したルールは、いわば自分を律することができない、不特定多数の人と会わざるを得ないような愚かな国民が守るためのルールであり、特権的なサービスや生活を享受できる自分には当てはまるものではないと考えているのであれば、非常に納得できる話だなと考えまして。この現象は政府高官に限らず、生徒を管理する立場であると考えている教員や、能力の劣った配偶者や恋人・子供を正してあげようと考えるDV加害者・虐待者にも一部当てはまることですよね。
「他者を管理するためのルールは作るが、自分は管理する側である」という意識。
なぜそんな特権意識が生まれたのかについては、
・もともと優秀・裕福で他者より良い環境を享受してきたこと
・逆に享受できず自己評価が低いからこそ自分より弱いものに対し特権意識を示したいこと
・職業としての管理者の立場を自分の実力だと勘違いしてしまったこと
など、いろいろ理由はあると思いますが、近づきたくないヤバい人だという一方で自分も簡単にそっち側にいってしまいそうだなという危惧もあります。
では、その特権意識をどう取っ払ったらいいかを考えると、↑の研究にもあるように、批判や他者からの負の評価はあまり効果がないらしいです。要は「愚民が何か言ってるな…」(某実業家や某プラットフォーム創始者が言ってそう…)と歯牙にもかけないどころか、悪い内容だろうが話題になることが自分の価値だと思い、より自己愛を深めていってしまうよう。困りましたね。。
なので、一番良いのは特権意識があろうがなかろうが、法律などの万人に適用されるルールに則って裁くことなのですが(日本の場合はこれができないから問題なのですが…)、オフィシャルな問題でなくパーソナルな問題であるのであれば、その人を話題にしない・相手にしないことが解決法なのかなと。このやり方では一朝一夕では解決しないですし、大きな力を動かすには小さくとも声を上げることが大事ですが、相手を調子づかせないためにも個人ではなく「問題」にだけ目を向けることをまずはやっていこうかと思っております。