占星術で暗殺を予測できますか?(2)
【1】の続きです。
【1】をアップした時にすでにこの記事を9割以上書き終えていましたが、訳あって公開を見合わせていました。その理由は最後に書きますが、ひとまず現時点でこれ以上のものが存在しない、占星術史上最高レベルの未来予測法をお楽しみください。
オズワルドがJFKを暗殺する運命を読み取る
出生図、プログレス、トランジットの3種からオズワルドがJFKを暗殺する運命(または暗殺に加担した運命)を読み取っていきます。
出生図のシナストリーからJFK暗殺を読み取る
占星術で暗殺を予測できますか?【1】にてジョン・F・ケネディ(以下ケネディ)、ジャクリーン・ケネディ(以下ジャッキー)、リー・ハーヴェイ・オズワルド(以下オズワルド)の5チャートシナストリーをまとめました。
太陽とアングルの5つの軸で読み取れば、ケネディ&ジャッキーとオズワルドの間には、スクエアと上昇×下降の軸と軸の重なりのみ。上昇×上昇はありませんでした。
要するに「凶」な関係性です。ここからさらにリーディングを深めましょう。暗殺にふさわしい惑星は、やはり闇、破壊、死などを司る冥王星です。
ケネディのDSC(=重要な他者 / 敵)にオズワルドの冥王星が合。暗殺に矛盾のないシナストリーです。これがケネディの冥王星がオズワルドのDSCに合という逆の関係性だったならば、ケネディは一命を取り留め、オズワルドだけが殺される、もしくは投獄されるという運命も考えられるでしょう。
犯人のオズワルドがシナストリーの冥王星側であることがポイントです。
プログレスからJFK暗殺を読み取る
トランジットの前にオズワルドのプログレスをチェックします。プログレスのASC-DSC軸、MC-IC軸、太陽、月は未来予測には必須です。
サイデリアルチャートを使用しますが、トロピカルでもアスペクトは同じです。プログレスのASC(画像内では表記AC)と出生図のノード軸がスクエアとなっています。
「占星術で未来を予測できますか?」で、ビル・ゲイツの離婚発表時のトランジットにて実例解説した通り、ノード軸とASC-DSC、MC-IC、太陽-地球軸のスクエアは、良からぬことが起こり得る(または運命が大きく変化し得る)タイミングです。
そしてオズワルドのプログレスのMCは、ケネディのDSCと合です。ケネディにとっての重要な他者として、オズワルドが何かを起こす可能性を示しています。
オズワルドのプログレスの太陽(天秤26)をチェックすると、ケネディ&ジャッキーが双方持っている天秤−牡羊座26度の軸と重なっています。加えてジャッキーの月(牡羊座26度)とオズワルドのP太陽はオポジションです。
さらにドラコニックチャートに目を向ければ、オズワルドのプログレスの太陽がケネディのDSCと合。ケネディのDSCにはオズワルドのプログレスMCが誤差1度以内で合ですが、ドラコニックでは太陽まで合になっていると。ともかくケネディにとっての重要な他者にオズワルド現る!言い換えればオズワルドはこのタイミングでケネディに何かを起こしえる!ということが非常に強調された配置となっています。
サラサラっと解説していますが、これらは全て「誤差1度以内」のアスペクトです。ここまで何重にもドンピシャで重なることだけでも奇跡的ですが、話の本題はここからです。
トランジットからJFK暗殺を読み取る
トランジットを見てみましょう。さらに驚きの精密な宇宙の仕組みが見えてきます。ケネディの出生図から見てみましょう。
トランジット土星(サイデリアル)が、IC(トロピカル)に合です。存在の根っこであるICに、困難、試練、制限をかける土星が合。
土星(サターン)の語源は、ローマ神話におけるサトゥルヌス。『我が子をくらうサトゥルヌス』が示すように、その象意には悲劇も含められます。軸や月が土星と0度、180度、90度になるときに、悲劇が起こることはよくありす。
ケネディ暗殺の日、ケネディのICにTs土星が誤差わずか0度10分で、トランスチャートで合でした。
これだけでもケネディの死を予測する手掛かりとなりますが、5チャート・シナストリーを用いることで、解像度を何倍にも上げて予測可能です。
ICと土星のサビアンシンボルは山羊座24度ですが、この度数を覚えている方がいましたら、良い感覚を持ってます。そう、この度数はオズワルドの軸とスクエア関係。
オズワルドにもAv-Vt軸に土星がスクエアとなる試練が訪れていました。このTs土星(S)は実度数で23度57分。翌日には24度0分を超え、サビアンで山羊座25度になりますが…
Ts土星(S)は2日後に射殺されるオズワルドの太陽−地球軸とスクエアとなり、さらにジャッキーのノード軸(S)にもスクエアとなりました。3名全員に土星の困難が訪れるタイミングだったのです。特にオズワルドはAv-Vt軸(24度)と太陽−地球軸(25度)に連続して土星がスクエアとなるタイミングでした。
さらにオズワルドの出生図と検証すると、Ts冥王星とオズワルドの月(D)がスクエアでした。
「占星術で未来を予測できますか?」にて、私は月とTs冥王星がスクエアになったタイミングで精巣腫瘍が悪化し、その後サイバー攻撃にてwebsiteを失ったことを解説しました。
オズワルドのケースに当てはめてみましょう。月の象意は自分自身、冥王星の象意は破壊、権力、極端さなどで考えます。
自身の心が極端に振れた結果としてJFK暗殺行為に踏み切った。
陰謀説で考えるならば、闇の権力に利用され、裏切りから逮捕され、自身も殺害されるに至った。
という解釈が出来るでしょう。月は生命維持装置です。スクエアは横から車に衝突されるような、予期せぬ大きな破壊をもたらします。
私とオズワルドは、精巣腫瘍の悪化+サイバー攻撃によるwebsite破壊、または暗殺や死亡という違いがあるだけで、抗えない凶運命があったことは共通です。私はまだ現在進行形でありながらも、オズワルドと比較すればだいぶマシな凶運ですが。
ちなみにオズワルドはプログレスのDSCにトランジット土星(SH)が合でもありました。これもまたケネディ暗殺の後、自分自身も射殺されたタイミングのトランジットとして、矛盾はないでしょう。
さてまだまだあります。長くなりすぎないように複数ポイントを1枚にまとめます。
まず蟹座12度のドラゴンテイルに、トランジットのドラゴンヘッドが合です。つまり出生図のノード軸に、トランジットのノード軸が逆向きに重なっています。これはひとつの凶運をもたらすパターンですが、本命は次です。
ケネディのプログレスMC(サビアン乙女座10度)にはトランジット天王星が合。冥王星が未知を運び込むように、天王星も予期せぬ形で突発的な変化をもたらす惑星です。また反抗と革命の星でもあります。
MCはケネディが国民に見せている顔そのものであり、そこに天王星的な変化が訪れるという解釈ができます。ケネディにとっては、それが「死」、もしくは「革命家及び反逆者からの攻撃」という形でその変化が訪れました。
反対側のプログレスICにはトランジットのカイロンが合、Ts天王星と軸形成。カイロンは傷を負わせる小惑星であり、死亡者の軸に、死亡時にカイロンがジャストで重なっていることはよくあります。
現実と全く矛盾がありません。ケネディという権威に不満を持ったオズワルドが、天王星的な革命行動を起こしたことで、ケネディは傷を負い、死に至りました。
このTs天王星−Tsカイロンの軸形成は、乙女−魚10度のケネディのプログレスMC-IC軸とピッタリと重なり、それらはオズワルドの射手−双子10度のASC−DSC軸(D)とスクエアでした。
完璧です。土星、カイロン、天王星、冥王星という作用の強い天体による、0度、180度、90度の、誤差1度以内のアスペクトが何重にも重なることによって、3者の中で相互的に絡み合うことで、歴史的な暗殺事件が生まれています。
まだ決定的なエビデンスを残していますが、次はアスペクトの誤差ではなく種類の重要性をお伝えします。
0度、180度、90度と誤差1度以内の重要性
暗殺のような明らかな「凶」を読み取る場合のアスペクトの種類は、0度、180度、90度です。アスペクトをなんでも読めば良いというものではありません。凶運なら0度、180度、90度です。もちろん誤差は1度以内です。
下の図を見てください。
まずこの図を見て多くの占星術師及び占星術愛好家は「トランジットの冥王星と出生図の月が合」というでしょう。場合によっては月と7度以上も離れている天王星まで合というかもしれません。
冥王星は1つのサインに平均20.7年滞在します。1度移動するのに平均8ヶ月以上(252日程度)かかるのです。このケースで月とTs冥王星は約3度離れていますから、ジャスト0度で重なるまで2年以上かかります。従って、誤差3度を合(0度)とみなして未来予測に利用することは不適切です。幅が広すぎます。
天王星は1つのサインに平均7年滞在し、1度移動するのに85日程度かかります。 ですから、プログレスのMCと天王星が重なっているのは「この2、3ヶ月は要注意」という予測を立てられます。しかし月とTs天王星が重なるまで2年近くかかるこの配置で「合」としてしまうと、もうあちこち合だらけになってきます。
ではTs土星と出生図の月が誤差0度03分という超タイトな150度アスペクト(インコンジャンクトまたはクィンカンクスと呼ばれる)を形成していますが、これは暗殺の運命を示すものでしょうか?
答えはNOです。150度アスペクトは全く噛み合わないもの、調和しないもの、不協和音を奏でるものを、時間をかけて調整していくことを示します。暗殺のような「予期しない攻撃により、予期せず突如死亡することになった」というケースに150度アスペクトは関係ありません。
「ケネディ暗殺 ホロスコープ」でググると「YOD(ヨード)」という150度を基盤とした複合アスペクトがどうのこうの…という話が上位に引っかかりますが、これは150度の意味を理解していない占星術家による誤った解釈です。
答え合わせをしていきましょう。最初の図に私はあえて重要なアスペクトを書き入れませんでした。
これです。暗殺のような強烈な出来事は、あくまで土星や冥王星などのパワフルな惑星の、0度、180度、90度アスペクトが「軸」に対して作用することで生まれます。もちろん、誤差1度以内で。
これはケネディにとって重要なアスペクトですが、ジャッキーのチャートを見ることで、このTs土星が想像以上に重要であることを深く理解できます。
ホロスコープは恐ろしいほど精密に、運命の痕跡を残しています。
トランジットの土星は月に150度アスペクトを持っていたことではなく、ケネディのAv-Vt軸にスクエアだったことだけが暗殺の原因でもなく、ジャッキーにも同時に土星がスクエアしていたことが最大の原因でした。
Ts土星が、ケネディとジャッキー合わせて軸3本分にスクエアです。
私は前回こう書きました。
私と妻の軸3本分に対して、トランジットの土星(H)がスクエアしていた時、サイバー攻撃によってwebsiteを失ったと。
ケネディ&ジャッキーについては、彼らの軸3本分にTs土星がアスペクトをとったタイミングで、ケネディが暗殺されました。それもジャッキーの真横で。
土星に殺されたケネディとオズワルド
重要なことは、オズワルドもTs土星が出生図の軸にスクエアしていたということです。
オズワルドはトランジットの土星が、ケネディ暗殺時にドラコニックチャートのAv-Vt軸に、自身が射殺された2日後にはトロピカルチャートの太陽−地球軸にスクエアとなっていました。
以下、あらためて3名それぞれの「ケネディ暗殺事件時のトランジット土星と軸のスクエア」をまとめます。すでに記載しているので、チャートタイプは省略しますね。
3名全員が自身の軸に対してTs土星がスクエア。
さらに、なんと殺されたケネディも、殺人犯(とされる)オズワルドも、双方がAv-Vt軸にトランジット土星が90度になっていたという奇跡。
というか、星の元の運命。偶然ではなく必然。
この凄さ、分かります?
分かって欲しいなぁ(笑)
トランジットとプログレスが何重にも0度、180度、90度アスペクトが太陽とアングルの5つの軸に重なるタイミングで何かが起こる必然。
この宇宙がもたらす運命の秘密を、私は占星術史上初、その他全ての占術や予測法を含めても世界初で、明確なエビデンスをもとに皆さんにお伝えしております。
ま、何が具体的に起こるのかは分からないんですけどね(笑)
しかし、何かが起こることは分かるのです。しかも、かなり期間を絞って。それも他にいくらでも実例を出せるところが、従来の占星術や、その他の占術とは根本的に異なるところです。
これは占いではなく、法則ですから。従って、この後に米国で起こった歴史的暗殺事件もきちんと私の理論に基づいて説明できます。例えば1965年2月21日に暗殺されたマルコムX。続いて1968年4月4日に暗殺されたキング牧師(マーティン・ルーサー・キングJr.)なども、この記事で私が解説した通りのトランジット&プログレスの配置を確認できます。
私は「サビアンシンボルで100%当たる!結婚の相性リーディング法」を販売していますが、タイトルは決してホラを吹いているわけではありません。誰に検証されても、きちんと論理的に説明できます。私は私の文章に責任を持っていますし、誤魔化すことも逃げることもありません。
もし私がケネディ夫妻のお抱えの占星術師であったならば、1963年11月22日のパレードは2人に危険が伴う可能性くらいは伝えられたでしょう。
記事公開を見合わせていた理由
私は確認に確認を重ねて「太陽とアングルの5つの軸」と「5チャート・リーディング」いう基盤をもとに占星術理論を発信すべく、2年4ヶ月前にこのアカウントを立ち上げました。
最近は忙しく半年以上更新せず放置していましたが、その間にフォロワーも増え始め、リリス記事中心ではありますがアクセス数も増加傾向にあり、そろそろ記事を書くか….と重い腰を上げたものの。
本当に重要なこと、「太陽とアングルの5つの軸」と「5チャート・リーディング」いう基盤をしっかりエビデンス提示しているはずが、スキが2。そのうち1は私の妻なので実質スキ1(泣)
その1もゲストアカウントで、noteアカウントからの支持ゼロ(笑)
2年間私は丁寧に解説してきたつもりですが、まだ誰にも理解してもらっていないと痛感しましたね……そんなわけでモチベーションが低下し、このままスキ1のままなのか?!と2週間様子を見ていたら、やはりそのままという結果に。
私はこの理論の妥当性を、note立ち上げ前から3年以上、ずっと確認し続けてきているんですけどね。妥当性を確認する人など誰もいなくなった現代の占星術シーンで。これには少々がっかりしました。
E.B.A.初の占星術セミナーを行います
と落ち込んでいても仕方がありませんから、Evidence Based Astrology初のオンライン講座を開催することにしました。少し先の8月27日(木)の夜開催。2週間の配信期間アリです。
無料で使えるAstrodienstを利用した5つのチャートの出力方法、5つの軸の象意、5つのチャートの象意をお伝えし、実例解説と質疑応答を行います。
ぜひこの機会に、まだまだ世に知られていないホロスコープのとてつもないポテンシャルを体験しにきてください。生化学講師でもある私が、しっかり論理的に、エビデンスベースドで本物の占星術をお伝えします。