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ルアー作りとお菓子作りは似ている
釣りに使用する擬似絵"ルアー"
自分で作ったルアーで魚を釣るのが好きなワタクシ。そんなある日、ふと思う。
それは"ルアーを作るということは、お菓子作りに似ている"という事。
意外な組み合わせに思えるかもしれませんが、両者には共通する要素がたくさん。
その理由について、少し掘り下げてみたいと思います。
まず、ルアー作りもお菓子作りも、「本物を使わずに、いかに本物に近づけるか」を追求する創作活動です。
ルアーは、魚の目には餌に見えるものであれば良いのですがただ形を真似するだけでは成立しません。
魚の動きや光の反射、水中での挙動、そして色彩まで、本物の生き物が持つ要素を捉えてデフォルメする必要があります。
いわば、自然界のデザインを模倣しつつ
自分なりの工夫を加えることで、魅力的なルアーが完成します。
一方で、お菓子作りも同じように「本物らしさ」を追求する面があります。
例えば、ケーキやチョコレートで果物や花の形を再現する技術には、精巧さが求められます。
また、昔のかき氷ってシロップの味は一緒で色が違うだけ。
でも不思議と、赤色ならイチゴ、黄色ならレモン、と言ったように感じる事ができます。
ここでもやはり、本物を使わずに如何に再現するか、自然に存在する「本物」を参考にしながら、自分だけの表現を形にしていくという創造があります。
両者に共通するのは単に「本物を模倣すること」では無く、むしろ重要なのは
模倣を超えて独自の価値を作り出す点。
ルアー作りで言えば、本物の魚に似せることが目的ではなく、最終的な目標は、魚に「食いつきたい」と思わせる事。
そのため、自然界にはない鮮やかなカラーや独自の動きを持つルアーが登場します。
お菓子作りでも同様で、見た目や味が「本物そっくり」なだけではなく
「これはこのパティシエだからこその作品だ!」と感じられる瞬間に、その価値が生まれます。
ルアー作りもお菓子作りも、ただ道具や材料を組み合わせるだけではありません。
その背後には、「いかに本物らしさを追求するか」という思考と、「それを越えて独自の価値を生み出す」という創意工夫が込められている。
だからこそ、どちらも尊い創作活動なのだと思います。
本物を追い求めながらも、そこに自分らしさを加えていく――
そのプロセスの中に、創作の本質があるのかもしれませんな。