中規模な夢の話
大阪で開かれる経済的なカンファレンスに出席するため、新幹線に乗ることになった。ぼくには経済に関する知識はあまりないが、経済的なカンファレンスで気の利いたスピーチの1つでもして、会場をわかせるくらいの自信はあるのだ。
東京駅で待っていると、新幹線がやってきた。自由席だったから、座れるかどうか不安だったが、車内はガラガラで、ぼくは3列並んだシートの1番窓際に座った。出発してしばらくすると、新幹線はスピードを緩めた。渋滞しているらしい。原因はなんだろう?そもそも新幹線は渋滞しないことに気づいたとき、ぼくは路上にひかれた白線の上をとぼとぼ歩いていた。向こうからお祭りの行列がやってきた。皆晴れ着を着ているが、彼らが担いでいるお神輿は呆れるほどチープなものばかりだった。小学生が模造紙で作った工作みたいに。物資不足なのだろうか。
それでもお神輿のてっぺんには御神体が鎮座している。
ぼくは焦った。どうやら道に迷ってしまったようだ。
さっきあの十字路を曲がってきたのだから、次はこの角を曲がれば、まだ目的地にはたどり着けるはずだ。
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