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「レッドワイン」はCAさんに、なぜ通じなかったのか?
日本からベトナムへ向かう機内。
離陸後、飲み物の提供が始まりました。
隣の乗客が、「レッドワイン」とベトナム人のキャビンアテンダント(CA)さんへ伝えました。
しかし、CAさんは理解できずに、英語で聞き返しました。
乗客は、さっきより大きな声で「レッドワイン」と繰り返しました。
CAさんは依然として理解できずにいます。
乗客は、バックシートのポケットに入っていた3カ国語(ベトナム語、日本語、英語)で記載されたメニューを取り出し、
「Red Wine」の文字を指差しました。
ビールの場合はどうか。
日本発着便では、「ビール」と注文すれば、どの航空会社のどの国のCAさんも滞りなくサーブしてくれます。
私の経験では、Beer [bir]と英語風に発音しなくても、聞き返されることはありません。
カタカナ英語で「ビール」と発音しても、最初の音は[bi]で
英語発音のBeer [bir]と共通しています。
また、[bi]で始まる音の飲み物は他にないため、
CAさんは迷わずにビールを出してくれます。
「レッドワイン」の場合は、なぜ、CAさんに通じなかったのか?
私が推測した原因は下記の2点:
1.「レッド」の「レ」の子音が、[r]に聞こえず、別な音として認識された。
2.英語の「red wine」が、「red」で1音節(シラブル) 、「wine」で1音節、合計2音節であるのに対して、
日本語化した「レッドワイン」は3音節以上と認識された。
では、実験。
スマホのアプリ「Google 翻訳」を使います。
英語から日本語への翻訳に設定。
リキまずに、日常会話のスピードと音量で、
「レッドワイン」とマイクに向かって発音。
「Google 翻訳」は、
" That dying "
と認識・表示しました。
1.「レ」の子音は「th」音と認識されてしまいました。
2.音節の数は、「That」で1音節、「dy-ing」で2音節の合計3音節と認識されています。
3.促音「ッ」は、「that」の末子音「-t」と認識されたようです。
4.「ワイン」の「ワ」の頭子音[w]は認識されていません。
5.「ワイン」の「ン」は「ng」音と認識されました。
日本人客の「レッドワイン」の発音が、" That dying "と聞こえたなら、
CAさんが聞き返すのも当然です。
インターネットが発達したおかげで、
英語の子音「R」と「W」の発音についても、
末子音「-n」と「-ng」の違いも、
多くの英語の先生方がYouTubeなどで解説・発信されています。
私たちはそれらの情報をいつでも見ることができます。
複数の先生の解説を見て、自分の腑に落ちように理解でき、実践できる内容を探し出すことができる状況が整っています。
通じる発音を習得できたかどうかは、上述したように「Google 翻訳」で試すことができます。