いつから大阪人じゃなくなったのか。
いつもお世話になっております。
するめでございます。
時々、思う。
いつから大阪人ではなくなったのか。
大阪から離れて10年になる。大阪が大好きけど、嫌いだった。色んなもんがごちゃ混ぜになっていて、楽しいけど。何の気ない言葉に傷つけられる時がある。そんなのが嫌で大阪から離れたかった。といっても関西圏で暮らしたかったけど、今は静岡市清水区いる。
引っ越してきてから5年間は、辛かった。言葉が違う。食べ物が違う。人の接し方が違う。なんだったら、横断歩道を渡るときのタイミングも違う。
何もかもが、違う・違う・違うの連続で頭がショートしていた。
いつも通りに過ごしていても、「馴れ馴れしい」「関西の言葉はキツイから」と言われてアイデンティティをぼろぼとと崩れていく。買い物も満足に出来ない。欲しいものが手に入らない。週末に見に行く所がない。何もかもが不便でたまらなかった。
何度も、何度も大阪に帰りたかったけど、自分で選んだ道だと進み続けた。たまに帰る大阪で、梅田駅を通った時に号泣したこともある。聞こえてくる言葉が全て大阪弁で前はここに居たんだなと思うと涙が溢れてきて懐かしいやら、安心するやらで。新幹線から見える景色で「大阪に帰って来たな」と、ベタではあるがいつも感慨深く見ていた。
いつからか、静岡弁も操れるようになったきた。
言葉を覚えると、静岡にも馴染んでくる。世の中は便利だし、不便なことも楽しめるようになってきた。服が欲しければ、ZOZOTOWNで買うし、欲しいものが無い時は、ヨドバシカメラで買う。どこにいても生活が出来るのかと思うとなんのことはない。変わらん。
季節の変わりが敏感に分かったり、船の汽笛が聞こえて来たり。魚が美味しくて色んな料理試してみたり、朝の海を眺めて、夕方も海を眺めて。暮らせば都なんだと痛感した。
もう、母と話す時も静岡弁だ。
関西弁を話す機会も少なくなってきた。
そんなある日、幼馴染に言われた もう、大阪に戻ってきたらいいやん。
家を購入したばかりだからではない。全く考えが無かった自分に驚いた。
今までは、言い聞かせるように「わたしは、静岡の人だ」と。今は他人から「静岡の人じゃないの?」と言われるように。
アイデンティティは大阪人のするめだ。
静岡弁を操るするめもするめだ。
ときどき、頭がぐるぐるぐると考えてしまう時がある。
とっちらかった頭の中を整理整頓。
ほんだらまた!