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【カターレ富山】守り抜いてたどり着いた決勝 あとひとつ ホーム FC大阪 戦 2024 J2昇格プレーオフ準決勝(2024/12/1(日))
いよいよ迎えるJ2昇格プレーオフ準決勝。
3位でシーズンを終えた富山は最も有利な立場で残りの一つの席を争う。
1 スタメン
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リーグ戦最終節からスタメンはDF鍋田に代わり脇本。
サブではMF坪川、髙橋馨希がメンバー入り。
フォーメーションは4−2−2−2。並びはゴールキーパーが田川。ディフェンスラインは4バック右から西矢、脇本、神山、安光。ボランチは末木と瀬良、2列目は右に松岡、左に布施谷、2トップに碓井とマテウス。サブは、GK齋藤、DF鍋田、MF坪川、伊藤、井上、髙橋馨希、FW松本。
2 静かな攻め合いの中、先制点を奪う
予報どおりというか、雨が時折降る中での試合になった。
5分、富山は左サイドのマテウスの突破からMF布施谷がクロスを入れようとしてコーナーキックを獲得。
その後のプレーでもコーナーキックを獲得し、これはシュートに至らず。
9分、FC大阪は左からDF舘野がロングスロー。これは富山の守備が守り切る。
ここまでは両チーム比較的静かな立ち上がり。
富山はディフェンスラインからロングボールを多用している。
18分、FC大阪は左サイドでフリーキックを獲得。そこからボールを繋ぎ攻めるがシュートまで行けず。
FC大阪も慎重な戦い方を続けている。
22分、富山は左サイドでコーナーキックを獲得。
24分、FC大阪が左からのクロスからボールをつなぎ、DF美馬がミドルシュート。これはGK田川が抑える。
それから間もなく、逆に富山のFW碓井がロングシュートを狙うが左に外れる。
25分、高い位置でボールをMF布施谷が奪い、マテウス、布施谷、碓井、布施谷とつなぎ、最後はFW碓井が左足でミドルシュート。
これはわずかに左に外れるが、コーナーキックに。
MF末木のコーナーキックは、最後DF西矢のロングシュートが外れて終わる。
少し富山にチャンスが生まれてきた。
27分、FC大阪は中盤でMF久保がボールを奪い、前線へ。最後は右からのクロスをGK田川が抑える。
28分、そこから逆襲し、MF松岡が右から中へ切り込んで左足でシュート。これは相手GK永井の正面。
30分を過ぎてもスコアに動きはない。
やや富山にリズムが出てきたか。
31分、DF神山が持ち上がって右へ大きくサイドチェンジ。
これがMF松岡に通り、つないだDF西矢が中へクロス、その後、MF末木がシュートを狙うが、これはFC大阪のDF水口が体でブロック。
これで水口がなかなか起き上がれず、しばし試合が中断。
36分、ゴールキックのこぼれ球をMF布施谷が拾って右サイドのMF松岡へ。松岡は左足でクロスを入れると、ゴールラインぎりぎりでFW碓井が左足を伸ばして折り返し。
浮いたボールをMF布施谷が走り込んで頭で合わせるとこれがゴールを割った。
これで1−0。欲しかった先制点はホームの富山に入った。
FC大阪は2点が必要に。
これは富山にとって大きかった。
再開のキックオフ後、FC大阪は左サイドでFW古川がファウルをもらい、フリーキック。
ここからつないでFC大阪は、MF武井がミドルシュート。これはGK田川がしっかり押さえる。
42分、富山のDF安光が相手を倒してイエローカード。
このフリーキックから右サイドDF美馬のクロスにFW古川が頭で合わせ、ゴールに向かったが富山のGK田川がキャッチ。
45分、FC大阪DF美馬の右からのクロスはGK田川がキャッチ。
45+1分、DF神山が味方同士の接触でしばらく倒れる。
45+2分、富山はDF安光がシュートを狙ったがゴール左へ。
続く45+3分、FC大阪は右サイドバック美馬のロングボールをFW古川が頭で流し、つないだFW増田が富山のDF脇本をワンタッチで置き去りにし、そのまま右足でシュート。
これはGK田川も防ぐことができず、アディショナルタイムで失点。
これはもったいなかった。
できれば、リードして前半を終えたかったが、1−1と追いつかれた。
前半はこのまま終了。
1−1で後半に向かう。
3 肝を冷やし続けた後半
両チームともハーフタイムでの交代はなし。
46分、FC大阪が左サイドでフリーキックを得る。DF舘野が蹴って、GK田川がパンチングするとそれをDF美馬が拾ってミドルシュート。
これはゴールの上に外れる。
48分、FC大阪はコーナーキックを獲得。
これはこぼれ球をMFウ・サンホがシュートし、DF水口が足を伸ばしたがゴールを捉えられず。
51分、FC大阪はゴール前でFW古川が落とし、FW増田?が右足で狙うもGK田川が右手で弾いてゴールを守った。
54分、FC大阪FW久保の右からのロングスローはGK田川が飛び出してキャッチ。
55分、富山はDF西矢がペナルティエリアのすぐ外で倒され、フリーキックを獲得。これがコーナーキックにつながる。
57分、富山はディフェンスラインからのパスでFWマテウスが抜け出そうとするが、FC大阪のディフェンスにうまく防がれる。
ここまでは、完全にFC大阪ペース。
59分、FC大阪はDF水口に代わりDF坂本、MF芳賀に代わりFW田中。
富山はMF松岡に代えてMF髙橋馨希、FWマテウスに代えてFW松本。
60分、FC大阪のロングスローは防がれる。
63分、富山のMF瀬良が相手を倒してイエローカード。
64分、FC大阪は、浮き球をダイレクトにウ・サンホがシュートするがゴールの左へ。
65分、FC大阪はDF美馬のクロスをファーで待つFW古川が頭で落とし、DF舘野が狙ったがゴールの左へ。
68分、FC大阪はFW増田が足をつってFW島田に交代。
これでFC大阪はポジションチェンジがあったよう。
右サイドバックの美馬が左の前の方に位置を取った。
74分、富山はMF瀬良に代えてMF坪川、MF布施谷に代えてDF鍋田。
これで5バック、2ボランチとし、攻撃は2トップと髙橋馨希のみになった。
77分、FC大阪はコーナーキックを獲得。
これは富山のGK田川がキャッチ。
79分、FC大阪は右からFW久保がロングスロー。
ほぼ富山は防戦一報だがぎりぎり耐えている。
80分、富山はようやくFW碓井にボールが入り、松本につなぎ松本がシュート。
82分、富山はボールを運び、83分、もうコーナー付近でボールキープに入る。
84分、DF美馬に代わりMF夏川、MF武井に代わりFW望月。
この80分からの時間帯で少し富山ボールにできた時間帯があったのがよかった。
88分、富山はFW碓井がボールキープに入ってコーナーキックを獲得。
89分、FC大阪は左からロングスローを入れるが富山が守り切る。
アディショナルタイムは4分。
90+1分、FC大阪はゴール前、少し距離のあるあ所でフリーキックを獲得。
これをDF舘野が入れると、富山の選手とGK田川が激突し、きれいにクリアできず。
それをもう一度シュートしようとしたが、GK田川に当たってコーナーキックに。
90+3分、FC大阪は右からFW久保がロングスローを入れる。
さらにもう一度右から久保がスローインからクロスを入れ、コーナーキックを獲得。
00+5分、FC大阪は右サイドかなり深い位置でフリーキックを獲得。
DF舘野がクロスを入れるとGK田川がパンチング。
これを拾ってFW久保がミドルシュートを狙うもこれはゴールの上にはずれ、ここでタイムアップの笛がなった。
後半はスコアは動かず、1−1の引き分けで順位が上の富山が次の決勝に進むことになった。
4 早い守りは次も通用するか
試合全体を見ると、やはり先制点を取れたことが大きかった。
前半、終了間際に失点し、追いつかれたのは良くなかったが、それでもリードされたわけではなくアドバンテージを生かすことができた。
後半はほぼ防戦一方になった。
リードしようとFC大阪が前への圧力を強め、さらに攻撃的な選手を次々に入れて、いつ失点してもおかしくなかった。
とにかく入ってくるボールをクリアし、外に蹴り出すという展開がずっと続いていた。
それが決定的になったのが5バックへの移行だった。
これで一段とFC大阪の攻勢が強まったが、ただ80分過ぎに少しボールを持てる時間が来てそこで時間を稼ぐことができたのが良かった。
アディショナルタイムにも危ない場面はあったが、GK田川を中心に守りきった。
結果は出たのだが、果たして5バックを75分頃から取るという策は良かったのだろうか。
結果だけ見ると良かったということになるが、相手がもっと攻撃力のある相手だとそうも行かなかったのではなかろうか。
また、交代選手も一人残した。
防戦一方の中で代えることができなかったのだろう。
これまで、早く守りに入ったチームが結局点を取られてしまうというのをよく見てきた。
それだけに本当に心配だった。
もし次の試合もこのような展開になった場合にまた同じ策を取るのだろうか。
ちょっと心配ではある。
対戦相手の松本山雅はFC大阪よりも攻撃力がある。浅川や安藤などタレントもいる。
守りに入るだけではない逃げ切り方も必要だろう。
5 ハイライト
試合のスタッツ
6 出場メンバーについて一言
MVP
GK 1 田川 知樹
防戦一方の展開の中、とにかくゴールを守り続けた
MF 28 布施谷 翔
貴重な先制点をあげ、攻守に効いていた
SVP(さば的視点MVP)
DF 2 脇本 晃成
難しい状況のなか、よく守りきった
スタメン
GK 1 田川 知樹
同上
DF 23 西矢 慎平
守りに追われる時間が多かった
DF 2 脇本 晃成
同上
DF 4 神山 京右
とにかく守りきった
DF 25 安光 将作
なかなか攻撃には絡めずも守備で貢献
MF 6 瀬良 俊太
引き続き好調を維持
MF 16 末木 裕也
守備に追われる時間帯が長かったが、攻撃でも特徴を出せた
MF 8 松岡 大智
布施谷のゴールにつながるクロスを入れた
MF 28 布施谷 翔
同上
FW 10 マテウス レイリア
なかなかチャンスを作り出せなかった
FW 9 碓井 聖生
得点をアシスト、調子はいい
サブメンバー
DF 26 鍋田 純志
5バックにする時に出場。勝利に貢献。
MF 17 坪川 潤之
逃げ切りのために投入され、役割を遂行
MF 33 髙橋 馨希
防戦一方の中で、ボールを前に運ぶ役割と前線からのプレスの役割をうまく行った
FW 11 松本 孝平
前線で体を張っていたが、もう少しチャンスを作りたかった