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評価せず、在るがまま受け入れる「ちひろさん」の孤独

時々鬱陶しい。

歳を重ねるほど、重くなる自分が。

「この人はこういう人だ」と経歴で判断したり。「これが常識だ」と物事を決めつけたり。

無意識である。そして何より厄介なことに、それらは大変効率がよい。

だからこそ、この映画の主人公の「ちひろさん」みたいに生きられたら、と思う。

海辺の田舎町の弁当屋さんで働く、元風俗嬢のちひろさん(有村架純が好演)。彼女が出合う様々な人々との物語。

厳しい家庭に息苦しさを抱える女子高生、喧嘩っぱやい自分をもて余す男、街をさ迷う浮浪者のおじいさん…

ちひろさんは、誰の生き方も評価しない。すべてをあるがままに淡々と受け入れる。

そして誰にも依存しない。

「あなたなら、自分の中の孤独を手放さないで生きていけるわ」。そう語る弁当屋の女将を演じる風吹ジュンの台詞が沁みた。

Netflixで放映してるけど映画館で視聴。見知らぬ沢山の人たちと空間を共有できる映画館がいとおしくて好きだ。

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